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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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その日、近藤と土方は二人で街の中を巡察していた。

・・・と言っても、目立った攘夷志士達の動きもないし・・・と言う
少しばかり息抜きのような巡察だ。

天気も良いし、総悟も仕事なのに朝からどっか行ってるし・・・
まぁアレだ。今日はまだ命狙われてないだけいいとしよう。
そう言う事にしておこう。
じゃなきゃ俺の血管がもたねぇ。

と、序に部屋に積まれているだろう書類の山も頭から追い出し、
土方は胸元のポケットからタバコを取り出した。
その時、立ち並ぶ店を見ていた近藤が、突然小さな声を上げた。

「なぁトシ。アソコに居るの、総悟達じゃないか?」

「はぁ?」

近藤が指す先、そこに視線を向ければ、見慣れた頭が一つ、二つ、三つ・・・

その瞬間、息抜きのような巡察が終わりを告げたのだと言う事を
土方は哀しくも理解したのであった。

 

 


「お~い、三人共集まって何してるんだい?」

呼びかける近藤の声に、こちらを振り返る三人。

こう言う時だけは素直に反応しやがって・・・と、思わず舌打ちしたくなるが、
それを押さえ、土方も近藤に続いて三人の元へと近付いた。

「どうせロクでもねぇ事してんだろうが、テメーラは」

「ロクでもない男に言われたくないネ」

「そうでさァ、大体こんなトコで何してんでィ。
もっと血反吐吐くまで働いて来いよ、この税金泥棒」

「テメーだけには言われたくねぇんだよ、その言葉!」

言い争う土方達を余所に、新八は近藤へと声を掛けた。

「お二人は巡察ですか?」

「あぁ、天気もいいしね、こう言う日は外に出なきゃ」

で?新八くん達は何してたの?そう聞いてくる近藤に、漸く
言い争うことを止めた沖田が これでさぁ。 と軽く
片手をあげた。

その手の中には・・・

「携帯?」

「えぇ、ちぃっとばかし壊れちまったんでね、
機種変してきたんでさァ」

ホラ、ピッカピカの新品でさァ。そう言って手にしていた携帯を
ブラブラと振る沖田に、新八と神楽が言葉を続ける。

「僕達は途中で沖田さんに会って、それに付き合ってたんです」

「凄いネ、電話なのにカメラでゲーム機ヨ」

興奮気味に言う神楽に、近藤がやんわりと笑う。

「そうだなぁ。言われて見れば凄いものだな、携帯は」

「ですよね。色々機能があり過ぎて、僕だったら使いこなせませんよ」

「なんだ、お前らは持ってねぇのかよ」

近頃では子供でも携帯を持っている世の中だ。
新八の言葉に、土方が不思議そうに問い掛けると、キラリと眼鏡が
光るのが見えた。

「土方さん・・・何事にもお金という物がかかるんですよ?」

「・・・ですよね~」

とりあえず今の新八に逆らってはダメだ・・・と
判断した土方は、素直にそれを肯定する。

だってアレは絶対に逆らってはいけない№1の
オカンオーラだっ!!!

「でも持ってると中々便利なもんだぜィ?
好きな時に好きな所で問答無用で
呼び出せやすから」

「それはそうでしょうけど・・・って、何?そのパシリ要員!
嫌ですよ、なんか何処に居ても縛られてるみたいで」

「それが目的でさァ。
実際旦那も持たせたいと思ってるんじゃねぇですかィ?」

目的は判りませんけど、前に言ってはいましたね。」

ね?神楽ちゃん。と、新八は隣に居た神楽へと同意を求めた。
それに頷く神楽。

「でも家族割り出来ないって言われて泣く泣く諦めたネ」

「家族割り・・・って」

あのヤロー、家族なんていたか?と土方が不思議に思い呟けば、
新八、神楽は自分を、そして沖田はその二人を指差していた。

思いっきり普通の顔をして。

「・・・・あぁ、そう」

カクリと疲れたように肩を落とす土方の横で、神楽達が
使えないだの嘘つきだのとグダグダと騒ぎ始める。

いや、使えないのはお前らの常識だ。

とりあえず、顔も名前も知らないが、その時対応したであろう担当
に同情を寄せる土方であった。

「な、なら新八君っ!俺と家族割りにしようっ!
勿論お妙さん込みでっ!!!」

「悪いネ、ゴリ。ペットも家族じゃないって言われたヨ、
定春の時」

「あれぇぇ!?何か酷い事言われてない?俺ぇぇ!!!
違うから、そうじゃなくてちゃんとした家族として・・・」

「その前に頭割られますからね、その発言。
控えてください」

にっこりと姉譲りの微笑で言う新八に、今度は近藤がカクリと肩を落とす。

「まぁいいんじゃねぇか?別にそんなの持たなくても」

近藤の肩をポンと叩き、土方がタバコの煙を吐き出す。

「んなの持ってても、電話するぐらいしか使わねぇよ」

なら家ので十分だろうが。と続き、新八達は軽く頷いた。

確かに、大抵出かける時は三人一緒なのだし、それぞれが出掛ける時
にしても、行き先はほぼ判っている。
ならば、余分な金を使ってまで携帯を持つ必要も・・・

そう思った時、それまで黙ったまま携帯を弄っていた沖田が
首を振りながら割って入ってきた。

「全く・・・今時そんな使い方してんのは、硬派気取ってるものの
実は携帯機能に脳みそが付いて行かない、
寧ろ
みその代わりにマヨが詰まってそうなヤツ
しかいやせんぜィ?」

「おい、ちょっと待て。それは俺か?
明らかに俺の事だよなぁ!?」

「やれやれ、自意識過剰もいい加減にして下せェ。
それ以外の誰が居るってんでィ」

「オマエ本当、一回日本語勉強しなおして来いや。
って言うか人格矯正してこい、マジで」

「あ~はいはい。面白みのねぇツッコミど~も。」

ギリギリと眉を吊り上げ、刀に手を掛ける土方を軽くいなし、
沖田は新八の肩へと腕を回し、引き寄せた。
そしてヒョイと自分の携帯の画面を新八の前へと差し出す。

「それより新八、やっぱ携帯はいいですぜィ?
ほら、エロサイトもSM系アングラも見放題でさァ」

「ちょっ!アンタなんてもん見せるんですかぁぁあ!!!!
ダメですよね、普通にダメですよね、それ見ちゃぁぁ!!!」

一応未成年でしょっ!!!と、慌ててそれを両手を差し出し
押しのけようとする新八だったが、
沖田はそれを許さず、ニヤニヤと逆に画面を近づけていく。

「安心しなせェ。名義もカードも土方さんで
登録してまさァ」

「おぉぉぉおおいっ!
何してくれやがってんだ、テメーはっ!!!」

沖田の言葉に顔を青褪め、非難する土方。
それに対し、沖田は新八の肩に腕をまわしたまま
緩く首を振る。

「なんでィ、どーせその手のサイト足繁く通ってんだから
今更ソレが一つや二つ・・・二十ぐらい増えたって
どうって事ねぇでしょうに」

「え?・・・そうだったんですか、土方さん」

沖田の言葉に、新八の目から僅かに温度が下がる。

「いや、だから何で変なトコだけ素直ぉぉぉぉ!!?
行ってねぇよ、電話onlyだよ、俺は。しかも仕事関係の
って言うか何!?その異常増殖ぅぅぅ!!!」

「そんな寂しい事堂々と宣言しないで下せェ。
ちなみに地○通信にも土方さんの名前を登録済みでさァ」

「ちょ、それもっとダメェェェっ!!!!」






暴れだした二人からなんとか脱出してきた新八は、
あちらの雰囲気とは全く違い、のほほんと沖田のものとは違う携帯を
弄っている神楽の下へとやって来た。

「神楽ちゃん、それ、誰の携帯?」

「ゴリのネ」

そう言うと神楽は携帯を新八の方へと向け、微かに指を動かした。
何をしているのか判らない新八を余所に、神楽は
間抜け顔が取れたネ。とにししと笑っている。

その事に、新八はコトリと首を傾げた。

だって、確か写真を撮る時音が鳴るようになっている筈だ。

だが、見せられた画面には、確かに自分が映っていて・・・

「神楽ちゃん、ちょっとソレ、貸してくれる?」

新八は神楽から携帯を受け取ると、ニコリと微笑み、

「確かコレ、画面が反対にまわるんだよね?」

と言って、バキリと二つにへし折った。

「えぇぇ!!?ちょ、俺の携帯ぃぃぃ!!!?」

「うっせぇよっ!既に携帯じゃなくて
盗撮道具じゃねぇか、これぇぇ!!!」

その光景を、沖田達を止めようとしていた近藤が見て声を上げるが、
すぐさまへし折られた携帯を投げつけられ、言葉もなく沈黙した。


「おぉ!携帯は武器にもなるアルカ」

「偶にね。」


目を輝かせる神楽と、冷ややかな視線で肯定する新八。
その向こうで、楽しそうな沖田の声と、最早絶滅寸前となった
土方の血管が切れる音が響いた。

 

 

 

 

 

 

「・・・やっぱ電話ぐらいしか使わねぇよな」

寧ろその頻度が高すぎるのだけれど。

子鬼共が去った後、土方は道端で伸びている近藤を横目に、
懐から携帯を取り出すと、力ない仕草で屯所の番号を呼び出す事にした。

と言うか、寧ろそれ以外の機能を取り去って欲しい・・・と願いながら。

***********************************
三万打お礼企画・第二段
カノウ アキラ様からのリクで「10代組が20代組の誰かを弄る話」
と言う事でしたが・・・如何でしょうか?(ドキドキ)
なんかあまり弄れ切れてないような感じが・・・す、すみません~ι
折角10代トリオが好きと言ってくださったのにっ!(泣)

でも、少しでも楽しんで頂けたら嬉しい限りですv
これからも、隙を見ては10代組でバタバタしていく予定ですので、
どうぞよろしくお願いします。

企画参加、本当に有難うございましたv

 

 

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・・・やっぱ、おかしくね?

既に下の店も静まり返った夜更け。
銀時は一人部屋の中、ソファに座り込んで闇の先を見詰め・・・

・・・いや、正しくは新八達が寝ている和室を睨んでいた。

 

 



 


「今日は泊まってくアルカ?」

何時もの帰る時間になっても、その素振りを見せない新八に
神楽は不思議そうに首を傾げた。

「あぁ、そう言えば神楽ちゃん遊びに行ってていなかったっけ」

夕飯の少し前に姉である妙から、今日は友人を泊めるから・・・
と言う電話があったのだ。

だから今日は泊まってくね。と言う新八に、神楽はフーンと答えたものの、
僅かに嬉しそうに口元が緩んだのを、銀時は見た。

「ま、アレだ。そう言う訳だからオマエはさっさと寝て
何があっても起きてくるな。
起きたとしても布団から出てくんな、
オマエにはまだ早い。」

「何がだよ」

「判ったネ。」

銀時の言葉にツッコミを入れようとした新八だったが、
それとほぼ同時に素直に頷く神楽に、ポカリと口を開いた。

「え?ちょ、神楽ちゃん?」

「おいおい何だよ、漸く子供としての立場を理解しましたか?
よし、判った。お前の協力は無駄にはしねぇ。
弟と妹、どっちが欲しいんだ?」

「いや、意味が判らないですからね?
と言うか銀さんの思考回路が判りませんからね?
アンタは弟云々の前に常識を欲しがって下さい」

「両方欲しいけど、天パ成分はいらないから遠慮しとくネ」

「大丈夫だ、子供にこんな重荷は
背負わせねぇって心に決めてるから。
だからそんな遠慮はすんな。俺達・・・家族だろ?」

「いや、そんないいお話的な事言われても違いますからね?
根本的に色々と大々的に間違ってますからね?」

って言うか神楽ちゃんも何言ってんのっ!怒りからか照れからか・・・
多分照れだな、うん。まぁそんな感じで顔を赤く染めながら
新八が言えば、神楽は不思議そうに首を傾げた。

「だから早く寝るって話ネ。ほら、新八もさっさと寝る支度するヨロシ」

「え?だってまだそんな時間じゃない・・・ってそうじゃなくてっ!」

神楽に急かされ、慌てている新八を見て、俺はニンマリと口元を上げた。

だってこれ、アレじゃね?
神楽公認ってこたぁ、今夜は色々やっても邪魔が入らねぇって事だろ?
弟も妹も作り放題って事だろ?
うわ~、ヤバクね?それってヤバクね?
普通に幸せ満喫じゃん。
色んな意味で天国気分じゃん!?
いや、何時もの制限アリな感じでってのもいいけどさ、
プレイみたいで。
でもやっぱりこう・・・普通にまったり朝までコースってのも
やってみたかったんだよね~。
何時もの無理矢理ぐったり朝までコースじゃなくて。

良い子に育ったな、神楽。等としみじみと思っていると、
新八の態度に焦れた神楽が ガーッ と唸りながら新八の手を
引き、そのまま和室へと放り込んだ。

サービス精神満載だなぁ、おい。


「ったく、グダグダ煩いネ!さっさと支度して川の字で寝るアル!」


「「・・・・は?」」


叫ばれた言葉に、俺と新八の声が重なった。

「折角のお泊りネ。皆で寝るのがヨロシ」

ニコニコと笑って言う神楽に、呆然とする俺の視線の先で
思いっきり胸を撫で下ろし、ホッとしている新八が見えた。

いやいや、違うから。
そこは残念そうな困ったような顔をして、突拍子も無い事言い出した
娘を嗜める所
だからね?新ちゃん。

「そっか~、そうだよね、うん。
折角だし、川の字しようか?」

「おぅ!そうすれば寒さも吹き飛ぶネ」

「いやいやいやいや、ちょっと待て、お前ら」

既に三人で寝る事が決定の様にはしゃぐ二人に、俺は片手を挙げて
待ったを掛けた。

「なんですか、銀さん」

「や、だってアレだよ?
流石の銀さんも、神楽の前で公開プレイは・・・」

「銀さん、公開処刑が希望ならそう言って下さい。
誰の前だろうと決行させて頂きますから」

にっこりと笑ってそう告げてくる新八は、まさに天使でした。
お迎え的な。


すみません、ちょっと雰囲気につられてはしゃいじゃいました。

あ~ったく、仕方ねぇなぁ。
ま、神楽は一度寝れば滅多に起きる事の無い良い子だから、
その時を狙って・・・

と、大きく溜息を吐いて俺も二人に続こうと足を踏み出したが、
何故かポスンという感触が胸元へと寄越された。
見ればそれは、何時も使っている俺の枕で・・・

「あぁ?」

「定春、早く来るヨロシ。
三人で川の字ヨ」

神楽に呼ばれ、渡された枕を抱え首を傾げている俺の横を
のしのしと定春が歩いていく。

・・・って・・・あれ?

「じゃあ銀さん、お休みなさい」

「お休みヨ~」

「おう、お休み~・・・じゃねぇよっ!」

そう言って和室の襖を閉めようとする二人に、俺は慌てて近付いた。

「どうしたネ、もう川の字は完成ヨ?」

銀ちゃんの入る隙間はないネ。と至って普通の事の様に断言する
神楽
に、いやいやいや。 と頭を振る。

「ここは普通俺、新ちゃん、オマエで川の字だろうが。
なんで銀さんを省いて定春投入!?」

「だって除け者にしたら定春が可哀想ヨ」

「俺の方が可哀想だろうがっ!!!
ちょ、マジもういいから。普通に行こうぜ?普通に」

「だから普通に新八と私と定春ネ。
邪魔してんじゃねぇぞ、天パ。
無理矢理入り込んで折角の川の字を
跳ね散らかすつもりアルカ!?」

「そんな気は更々ねぇよっ!
天パか?
天パの事言ってんのか、コノヤロー。
大体無理矢理って・・・坂田家の坂田の意味、
判ってますぅぅ!!?」

和室の入り口で言い合う俺達に、まぁまぁ。と言う新八の声が掛かった。
見れば苦笑を浮かべている一人の天使。

あぁ、やっぱり頼りになるのはオマエだけだよ。
言ってやって、ガツンと言ってやって。
もう銀さんが居ないと眠れない体ですって!

期待を込めて言葉の続きを待っていると、新八はそっと神楽の横を通り、
俺の前までやって来た。
そしてにっこりと微笑み、渡される毛布。




・・・・毛布?







「大人なんですから、我慢して下さいね」

「いやいやいやいや。え?あのちょ・・・えぇ!?
違うよね?ここは違うよね、言うべき言葉も相手もぉ!?
ってか大人だからこそ我慢できないものがっ!」

そう言った瞬間、新八の手がガッと伸び喉仏を捕まれた。

「ちなみに僕はまだ子供だから、
我慢出来なくても仕方ないと思いません?」




何が!!?






と聞きたかったが、それを言ったら最後だと、
目の前のお迎えの天使の目が物語っていたので止めておいた。

空気がギリギリ読める男で良かった、銀さん。

無言で頷く俺を見て、漸く新八の手が離れて行く。

普段新八とはずっと触れ合っていたいと思っている俺だが、
時と場合があると言う事を思い知った瞬間だ。

・・・だが、やはり何か納得出来ない。

俺は枕と毛布を抱き締めたまま、じっとりと二人を見詰めていると、
神楽がこれ見よがしに大きく息を吐いた。

「仕方ないアルネ・・・」

その言葉に、きらりと目を輝かせる。

よし、諦めなくて良かったよ、俺。
これはアレだよね、入れてくれる感じの前振りだよね?

「銀ちゃん・・・特別に入れてあげるネ、川の字」

その言葉に内心ガッツポーズを取るものの、全力でそれを隠し、
顎に手を当てて新八達に視線を向ける。

やっぱり、一応大人としてのポーズもつけとかないとね。
・・・遅すぎとかじゃないから、多分。
何事も遅すぎるなんて事、ないからね!?

「あ?あ~・・・でもなぁ、定春が可哀想なんだろ?
それをどけてってのはなぁ・・・あ、でもやっぱりお前等だけだと
バランス悪いし?やるなら完璧目指さないといけねぇしな、うん。」

渋々と言った感じで神楽の言葉を受け入れると、コクリと
笑顔で頷く神楽が見えた。

あぁ、やっぱりオマエは良い子だったよ、神楽。
オマエならきっと、朝になって川の字が少し変化してても
見逃してくれるよな、きっと。

「だから銀ちゃんは『の字』を担当するヨロシ」

「ってどんな担当ぉぉぉ!!!!?」

ホッと胸を撫で下ろし、和室へと足を踏み出そうとした俺に
そんな言葉がかけられ、抱えていた枕と毛布を床へと叩きつけた。

「完璧を目指さないといけないって言ったのは銀ちゃんネ。
川の部分はもう完成してるから、それ以外をやるヨロシ」

「その完成部分を変更しろよ。
ってか出来ないから、絶対出来ないから、一人『の字』」

「パーツ分解すれば全然平気ヨ」

「俺が平気じゃねぇよ、全然。
死亡フラグ完成じゃねぇかぁぁ!!!!」

「なら諦めるヨロシ」

そう言うと、神楽は新八共々和室の中へと入り、襖を閉めてしまった。

慌ててそれを追い襖に手を掛けた俺だったが、直後に

「分解・・・手伝うカ?」

と言う声が中から聞こえ、素直に手を引かせて貰った。

うん、空気読める男だからね?銀さん。
・・・ギリギリだけど。

 

 




 

で・・・だ。
一応神楽が寝静まってしまった後なら分解も何もないだろう・・・と
時間を置いて、こっそり川の字に参加しようとしたのだが・・・

普通に寝相で分解されそうになりました。

それはもう、実は起きてました~・・・と言われても
納得するような的確さだった。

や、違うからね?あれはあくまで寝相だから、寝相。
そうでなきゃ、分解寸前まで銀さんの事、ボコったりしないから。
仲良し家族だからね?坂田家は。
特に子供は寝相が悪いってのがお約束だから。

や~、参ったなぁ、寝てる時も元気があって。

え?違うよ?泣いてる訳じゃないよ?
これ欠伸だから。欠伸したら出てきただけだから。
だから全然平気・・・

 

「だけど納得できねぇってぇのっ!!!」

 


と、再びソファから立ち上がった銀時は、その後
再び分解寸前まで追いやられ、部屋の隅で伸びたまま
朝を向かえる事となるのであった。


*************************************
三万打お礼企画第一弾。
がっつり三万打を踏んで頂いた蒼月様からのリクで
『真の坂田家・川の字』です。
如何でしょうか、最終的には『川  、』となりましたが、
がっつり弄れましたかね?(笑)
弄り具合が足らないようでしたら、もう一つのアレで
がっつりリベンジさせて貰いますっ!
・・・ってかします(おいι)

お祝いのお言葉、並びに素敵な萌えの源、
本当に有難うございましたぁぁあ!!
少しでも楽しんで心がすっきり(え?)して頂けたら嬉しいですv
 

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今日ほど仕事と地方在住の身が憎いと思った日はないんですけどぉぉぉ!!!(泣)

と言う事で、銀/新オンリーに行かれた皆様、お疲れ様でした。
羨ましい限りです(ちょ、自重ぉぉぉ!!!)

ですが、やはり神様は居るもので・・・
と言うかこの場合は蒼様?(笑)

ヤバイほど素敵で、全身の血が吹き出る勢いのものっそい小説
有難うございましたぁぁぁぁぁ!!!!!(感涙)
このお礼は企画の方でお返しいたしますですよ!
そりゃ~もうネチネチネチネチとvv(待てι)


と言う事で(何がだι)、企画の募集は締め切らさせて頂きました。
参加して頂いた皆様、本当に有難うございますvv
近々、順々にあげさせて貰いますので、もう暫く
お待ち下さいませ。




白様
企画参加、有難うございますv
萌えるリク内容に、既にニマニマしておりますvv
少しでもご期待に副えるよう、頑張らせて貰いますね。


Mag.様
企画参加、並びに有難いお言葉の数々、有難うございます~vv
自重なんてとんでもない!ガンガン言ってくださいませvv
まぁ所詮ウチの坂田家なんで、最終的にはアレかもしれませんが(おいι)
少しでも喜んで頂けるよう、頑張らせて頂きますv

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てっきりもうそうなんだと思っていたら、実はまだだったらしい。

数日前、神楽は顔を赤くして妙に緊張している新八と、
一見何時ものやる気無しの様に見せながら、口元が
ニヤニヤニヤニヤと緩みまくっている
銀時から、

お付き合いを始めました。

宣言を頂いた。


・・・なら今までのいちゃつきっぷりはなんだったネ。

 

 

 

 

そんな神楽の感想も致し方ないぐらい、その後も何時もと変わらない
万事屋内だったが、言われてしまえば気になる事もある訳で・・・

「ね、銀ちゃん。」

新八が買い物に行ったのを見計らい、神楽はソファでだらけながら
ジャ○プを読んでいる銀時の元へと歩み寄った。
それに銀時は雑誌から目も上げず、 あぁ? とダルそうに返答を返してくる。

全く、この男は本当に何時もと変わらない。
と言うか、先ほど一緒に行くか?と新八に言ったものの素気無く断られたのも
あってか、何時も以上のダルダルさだ。

神楽は銀時の態度に、ケッと舌打ちをするが、ここで益々臍を
曲げられたらどうしようもない・・・と、思い直し、言葉を続けた。

「告ったのは銀ちゃんからカ?」

「ん~、まぁな~」

やる気の見えない返事だったが、神楽は想像通りの答えが
返って来て、小さく何度か頷く。

新八の性格上、例え心の底から銀時に惚れていても、
決して言葉には出さないと思うのだ。
好きだけど、でもその想いは告げない。
そんな感じがする。
けれどこの男は別だ。
覚悟が決まるまでグダグダ行きそうだが、最終的には開き直りそうだ。
でも・・・

「・・・もし、その時新八に振られてたらどうしてたネ」

そう、幾ら開き直ったとしても、その可能性が多々あったのだ。
それは新八の性格もあるだろうし、銀時の今までの生活態度
あっただろう。
他にも、年齢だの性別だの・・・と、一応色んな壁があったなのだ。


例え付き合う前から
ナチュラルバカッポーだったとしても。


ならば、少しは怖いと思ったりしなかったのだろうか。

私は・・・怖かったネ。

最初に聞いた時は、何を今更・・・と思ったのだが、もしも・・・と言う
事に気付いた時、世界が暗くなるほどの恐怖を感じたのだ。
そして、酷い怒りも。

新八は、きっとそんな事があっても変わらずにここに来てくれるだろう。
銀ちゃんだって、一応仮にも大人なのだから、それなりの対応を
取るはずネ。
それはきっと、何時もと変わらぬ万事屋となった事だろう。
けれど、きっと違っていたのだ。
同じだけれど、何処かがきっと違っていた筈なのだ。

上手く行ったから良かったものの、もしダメだったら
どうしてくれてたネ!!!

蘇ってきた怒りに、神楽が拳を握り締めていると、目の前の
男は雑誌のページを捲りながら、至って普通に答えてきた。

 


「聞かなかった事にする」

 

 

 

 


「・・・・は?」

 

 

返って来た答えに、パチリと目を丸くしていると、銀時はそのまま
ダラリと言葉を続けた。

「だからぁ、聞かなかった事にすんだよ、そんなのは」

で、も一回言う。そう言う銀時に、神楽は開いた口が塞がらない。

「・・・それでも断られたらどうするネ」

「断られないまで言う」

それでも諦めず再度問えば、直ぐにそう返された。

「・・・嫌がって逃げられたら・・・」

「捕まえるに決まってんだろうが。」

漸く雑誌から上げられた銀時の目が『何当たり前の事聞いてんの?』
言っていて、神楽は握っていた拳の力を抜いた。

と言うか、体全体から力が抜けた。

「で?何か用か?」

「ん・・・別に何でもないネ。読書の時間を邪魔して悪かったヨ」

不思議そうな顔で見てくる銀時に、神楽はユルリと首を振ると
遊びに行って来るネ。と言ってその場を後にした。

全く、新八も厄介なのに引っかかったものネ。

少しばかり同情しないでもないが・・・でも良かった。
だってあの男が居る限り、万事屋はずっと今のままだ。

例え新八が銀時に嫌気が差したり、我に返ったとしても、
あの調子なら大丈夫だ。


神楽はニンマリと口元を緩めると、元気良く外に飛び出した。

 

 

 

「あれ?神楽ちゃん、遊びに行くの?」

「おう、夕飯までには帰るネ」

途中で行き会った新八にそう告げると、神楽はそのまま行き過ぎ、
そして何かを思いついたように再び新八の元へと走り寄って来た。

「どうかしたの?」

コトリし首を傾げる新八に、神楽はニッと笑い、、

「人は諦めも肝心ネ、特に新八は」

と告げた。

「は?」

「人生、潔く諦めろヨ~」

「ちょっ!何不吉な事言ってんのぉぉ!!!?」

背中を向けそう言うと、新八のツッコミが追いかけてくる。
だがそれを軽く手を振る事で流し、神楽はそのまま
走り去っていった。


だってあの場所だけは、私も諦められないのだ。

**********************************
娘、初めてパピーを応援(笑)

拍手[5回]



花粉の二度目の注射に行ってきました。
再び暗示をかけられながら打たれました。

・・・ま、いいんですけどね。毎年の事だし。

でも途中から加わった
楽しげな笑い声は真剣に勘弁してください、マダム看護士。






団子様
企画参加、有難うございます~vv
こちらこそ有難いお言葉の数々にトキメキ倍増ですっ!
リクの方も、外れてるなんてとんでもない。
がっつり気合入れて頑張らせて頂きますvv

拍手[0回]


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