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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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ジワジワ来てた歯痛がものっそい事になりました。
でも元々ふっくらしてるから、腫れてても判らないんだぜ☆

・・・判ってても言うなや、友人コノヤロー(泣)





メルフォお返事

くま様
盆休みって休みな筈なのに疲れますよね(笑)
そんな中、少しでも萌えエネルギーとなって頂けた
様で嬉しい限りです~vv
まさに互いにオンリーワン状態ですよ。
馬鹿夫婦間違いなしですよ。
襖の向こうで娘が砂吐いてる勢いですよ(笑)
暖かいお言葉の数々、並びに企画参加、
本当に有難うございました~vv
こんな感じで今後もやっていく予定ですので、
これからもよろしくお願いしますv

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目の前に見るからに怪しい

『思春期の悩みもこれで解決☆
異性となって神秘のベールを覗いてみよう♪』

付いてる説明までもが怪しい液体の入った瓶が一本。


そしてそれをキラッキラした目で見詰めている、
今にも瓶ごと口に入れてしまいそうな少女が一人いたとする。


さぁ!アナタならどうする!?

 

⇒見なかった事にする
 気付かなかった事にする
 知らなかった事にする
 

 

「ってどんな三択ぅぅ!!?
どれ選んでもBAD END直通じゃね?
や、したいけどね?本音じゃ選びたいけどね?
でも人間、本音ばかりじゃ
生きてけねぇんだよぉぉ!!」

そう叫ぶなり、新八は神楽の目の前にあった瓶を鷲掴んだ。

「なにするネ新八!
それ私が先に見つけたヨ」

「見つけたじゃねぇよ!
大体これ、銀さんに届いた荷物でしょ?
何勝手に開けてんの!!」

「別に銀ちゃんあてじゃなかったネ。
金ちゃんあてだったヨ」

ホラ。と神楽が突きつけてきた伝票には、確かに
『坂田金時様』と書かれていて・・・

「送り主は坂本さんかよ・・・
怪しいにも程があるじゃねぇかぁぁ!!!」

とりあえず憂さ晴らしとばかりにそれを引き裂いてみた。

「兎に角これは没収!」

「何でアルカ!?
私、瀕死のペルーを覗いてみたいよ!」

「ペルーって誰!?
なんでそんな状態になってんのぉ!?
ってか覗く前に救急車呼んどこうよ、その場合ぃぃ!
大体違うから、神秘のベールだから!
それにこんな怪しいの飲んでお腹壊したらどうすんの!」

ご飯食べられないよ!?と、必死に腕を伸ばす神楽ちゃんから
瓶を遠ざける為、こちらも必死に腕を伸ばしていると、

「それは困るネ」

と、漸くこれの怪しさに気付いたらしく、僕にしがみ付いていた
腕を離してくれた。

うん、やっぱり神楽ちゃんにはこれが一番効くよね。
本当に死活問題だもん。神楽ちゃんにとっての食は。

ホッと一安心し、腕を降ろした・・・僕が間違ってた。


「でも気にはなるからオマエが飲めヨ」


そう言って神楽ちゃんは僕の腕ごと瓶を掴むと、
あっと言う間に蓋を取ってそのまま僕の口の中へと
突っ込んできた。

ちょ、僕が倒れても死活問題でしょうがぁぁぁ!!
毎日のご飯作ってるの誰だと思ってんだコノヤロー!

・・・と言いたかったが、流れ込んでくる液体と、
口を塞いでいる瓶のせいで言える筈もなく。

ゴクリと飲み込んだ音に、目の前の神楽ちゃんの顔が
凶悪に笑ったのが見えたが、コノヤローと思う間もなく、
ボフンと言う音と共に周りが白い煙に包まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 


「たで~ま~」

今日は負けもせず、かと言って勝ちもせずただ時間を潰してきただけ
と言う状況で帰ってきてみれば、何故だか出迎えの言葉はなく、
変わりに居間から物凄く咳き込んでいる新八と神楽の声が聞こえてきた。

・・・また変な遊びしてんじゃねぇだろうな、あいつ等。

時々、手に負えないほどの童心さを思い出してしまう
お子様二人に、深々と溜息が落ちる。

「お~い、遊ぶのも程ほどにしとけよぉ?」

じゃないと鬼婆が殴り込んでくるぞ。と気だるげに頭を掻きながら
居間へと入ると、何故だか黙々とした白い煙で覆われていた。

「おいおい、火遊びしてたんじゃねぇだろうな?
言っとくけどアレだぞ?
火遊びが過ぎると家庭崩壊しちゃうからね?」

「ゲホッ・・そ、それを言うならオネショでしょ」

大人と子供を一緒にしないで下さい。ゲホゲホと咳き込みながらも
きちんと突っ込んでくる声に、やっぱり新八は何処までいっても
新八だな。
と妙に感心し、とりあえず室内の煙を追い出すべく
そこら辺の窓と言う窓を開け放った。

「・・・あれ?」

そして振り返った先に居る筈の、何処までいっても新八は
何故かお下げ髪にセーラー服を着ていらっしゃって。

「・・・え?マジで火遊び?」

「はぁ?・・・ってぅわ、本気で変わってるよ。
ってかなんで服装まで?」

「オプションらしいアル」

ホラ。と心底げんなりしている新八に、神楽が
何かを差し出しているのが見えた。

が、動揺している俺にとってはそんなものどうでもいい訳で。

え?何コレ。マジで家庭崩壊の危機?
いやいや、そんな事ねぇよな。
だって坂田家は円満そのものだ。
あ、って事はアレだ。

俺へのサービスだな、コレは。

でもあんな形のセーラーなんて持ってたっけ?
確か俺の持ってるのはピンクの超ミニスカだった筈だが・・・

「えっと?・・・服装はオプションとして年齢別に変わります。
十代は学制服、二十代は特殊職業制服、
三十代は家庭内制服(女性限定)・・・
銀さん、特殊職業制服とか家庭内制服って何ですか?」

「ん?特殊はナースとか警察とかだろ。
で、家庭内はエプロン、もしくは割烹着」

「・・・僕、十代で良かった。
有難うございます、銀さん。
とりあえず近寄んな」

「あぁ!?何でだよ。」

「聞いといてなんですが、本気で引きました」

「ってか銀ちゃんキモイアル」

「ちょ、ここは『銀さんって物知りなんですね、流石ですv』
って語尾にハートでも付けとこうぜ?
あ、違うな。これ一般常識だから
別に銀さん物知りって程でもないな、うん」

とりあえず二人から送られてくる視線の温度を
上げようと言い訳してみるが、どうやら悪あがきに
過ぎなかったらしい。

・・・ね、銀さん風邪引きそうよ?
その冷たい視線。

しかも新八に至っては、
お下げ+セーラー服と言うオプション付だし。

新しい扉を開けちゃったら
どうすんだよ、おい!
なんかゾクゾクするじゃねぇか!!

「・・・すみません。近寄るとかそういう事以前に、
もうこっち見んな」

今現在、多分自分としてはとても哀しい表情を
していると思うのだが、違うのだろうか?

二人の視線が刺すようにきつくなり、序に言葉も
心に突き刺さった。

あれ?どんな顔してんの、俺。

「鼻の下ダラッダラに伸びてるネ。
まさに視界の暴力ヨ」

考えていた事が判ったのか、神楽にそう指摘された。

「バッ!そんな事ねぇからね?
銀さんのは常に理想の数値をはじき出してるから。
それは例え鼻の下であっても、例外じゃねぇんだよ!
ってかこんなイモお下げでニヤケないから。
全然趣味じゃないけど可愛いなぁ、おい。
第一未成年とか無理だから。
セーラー服なんてまさに
その代名詞じゃね?
なんか手を出しちゃいけないオーラがムンムンで
ヤバイな、コレぇぇ!!!」

勢い良く否定しながら新八を指差せば、
これまた勢い良く新八が後ろに後ずさり、

「・・・ヤバイのは銀ちゃんの頭ネ」

新八、隠れてた方がいいアル。と神楽が俺と新八の
間に入ってきた。

コラ待て。
離れるのはいいが間に入るな。
見えねぇだろうが、新八が。

・・・ってアレ?
これって俺へのサービスじゃなかったの?

二人の態度にもしかしたら違うのかも・・・と思った俺は、
とりあえず誤解を解く為、一つ大きく深呼吸した。

「いやいや違うから。
人を勝手に犯罪者にしないでくれますぅ?
大体銀さん、こう言う慎ましいボディーとか本当興味ないから。
どうせ作るならもっとボイーンと作ってくんなきゃ」

ってかコレ、何入ってんの?上手く作ったね~。
なんて話題を変えようと新八の胸へと手を伸ばし・・・

 


   フニョ~ン

 


幸福を掴んだ。





うん、前言撤回。
ナイスサイズです、新八君。

**************
五万打企画第三弾。あんもち様からのリクですが、
すみません、もう少し続きますι
 

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最近のラジオ体操って
第二までやるんですね(遠い目)





以下メルフォお返事

Mag.様
いえいえそんな。私の方こそいつも暖かいお言葉を
贈って頂き、嬉しい限りですよ~vv
本当、いつも有難うございますv
ってか坂田幸せ話はうっかりするかリクされるか
でないと出ませんからね、ウチ(笑)
またお気軽にお申し付け下さいませ~v
もう常時待機状態ですから、はい!

拍手[0回]




「銀ちゃん達はどんなだったネ」


風呂も入り終わって後は寝るだけ・・・と言ったまったりとした一時。
ぼんやりとテレビを見ていた神楽がそう問い掛けてきた。

「あ?何がよ?」

風呂から出てきたばかりの銀時は、質問の意味が判らず
タオルで頭をガシガシと拭きながら眉を顰める。

「だからこれヨ」

そう言って神楽がテレビを指差すが、生憎ソコには
CMが流れていて。

銀時は だから判んねぇよ。 と言って新八へと
視線を移す。

だが、新八も繕い物をしていた為、それまで流れていた
テレビの内容を覚えていない。

思わず首を傾げていると、焦れた神楽が小さく舌打ちした。

「ったく使えないヤツラネ。
少しは空気読めヨ」

「いや読んでも判らないからね?
何この子、反抗期ですか!?」

風呂も俺の後はイヤだって言うしよぉ!と叫ぶ銀時を、
新八がまぁまぁと宥める。

「仕方ないじゃないですか、そう言う年頃なんだから。
それに銀さん、意外と長湯なんだから最後で丁度いいんですよ」

「え?俺最後決定!?
ってか新ちゃんも嫌なんですかぁぁ!!?」

「で、一体何だったの?神楽ちゃん」

叫ぶ銀時を今度は無視して新八が問い掛ける。

「ちょ、無視ですか!?シカトですかぁぁ!?
おいおいマジかよ。ここ、大事だよ?
すっげー大事な所だよ?
ここスルーしたら、一緒に風呂に入るって素敵シーン
永遠に来なくなっちゃうよ!?」

「スルーしてもしなくても一生来ませんから
安心して下さい」

ってか黙っとけよ、洗濯物も別けるぞコラ。

にっこり笑ってそう言えば、銀時は瞬時に謝罪を口にした。

・・・滅多に謝らない人なのに・・・

そんなに嫌なんだ。と新八と神楽は若干哀れに思ったが、
いつかは絶対別けよう。とも思った。

難しい年頃なのだ、自分達は。

と、それはさておき。
神楽は話を進めるべく、先程までやっていたテレビの内容を
話し始めた。

その内容とは、所謂色んな人達の結婚の話で。
出会いから始まりプロポーズ、そして結婚式までの過程を
短いドラマにしたものだった。

「判ったカ?」

神楽の言葉に、新八も銀時も頷く。
頷くが・・・やっぱり判らない。

それのどこらに自分達が関わってくるのだろうか。

「で、どんなだったネ」

「いやどんなだったネって言われても・・・」

何が?と二人して首を傾げると、神楽はハッと鼻で笑った。

「今更何恥ずかしがってるネ。プロポーズの言葉ヨ、プロポーズの。
暇潰しに聞いてやるから言ってみるヨロシ」

「「・・・・・は?」」

神楽の言葉に二人して一瞬思考が止まる。
が、立ち直るのは新八の方が早かった。

「いやいやいやいや!え?何ソレ。
暇潰しで聞く事でもないし、
そもそもそんなものないからね!?
一体僕達をどんな風に見てるのぉぉ!?
・・・て、言わなくていい。うん、いいや。
寧ろ言わないで」

「馬鹿ップルも泣いて逃げ出す
馬鹿夫婦」

「言うなって言ってんだろうがぁぁ!!!」

いっそ目の前にある裁縫道具でその口縫ってやろうか。等と
物騒な考えが浮かぶ新八を余所に、神楽は銀時へと顔を向ける。

「・・・もしかしてちゃんと言ってないアルカ。
指輪の一つも贈ってないアルカ。
なし崩し状態アルカ。ケッこれだから最近の
乱れきった若者はヨォ」

「いや、んな事ねぇよ!?
もうアレだから。毎日がプロポーズだから。
会話の終わりは全て
『志村家の墓に入れてください、
俺墓持ってないんで』
って感じの心に残るプロポーズになってるからね!?」

「一体何歳設定なの、神楽ちゃん・・・
ってかそんな会話の終わり方した事ねぇよ。
何ソレ。単に死んでも根無し草なだけ
じゃねぇかコノヤロー」

まぁある意味心に残るけどね!?

とりあえず縫い付けるべきなのは神楽の口ではなく、
銀時の口、及び思考回路だった・・・と新八は心底後悔した。

 

 

 

 

 

 

 


「全く・・・最後の最後で滅茶苦茶疲れたんですけど」

新八は和室に銀時と自分の分の布団を敷きながらぼやいた。

あの後、納得いかない神楽が暴れ、銀時が暴言とセクハラ発言を
垂れ流し、新八がツッコミ続けたお陰で階下からお登勢の
怒鳴り声と言う水が入り、漸くお開きと言うことになったのだ。

「・・・明日謝りに行かないと・・・」

カクリと肩を落とし、シーツを伸ばし終えた新八に、
別に今更だろ。と、自分の布団の上に胡坐をかいている銀時が
答えた。

そう言う訳にもいかないだろう。と文句を言おうと
振り返った新八に、銀時はチョイチョイと手招きをする。

「何ですか?」

「いいからちょっと来いって」

不審げに見詰めるも、手招きし続けている銀時に渋々
新八が近寄っていく。
そして十分近付いたその時、銀時は手招きしていた手で
新八の腕を掴むと、グイッと力強く自分の下へと
引っ張り込んだ。

「ちょ、銀さん!?」

思わず顔から銀時の胸元へと突っ込んだ新八だったが、
直ぐに体を起こし、銀時と距離を取る。
が、既に銀時の腕は新八の腰へと回っており、
それ以上離れる事が出来なかった。

膝立ちをしている為、何時もと違い見下ろす形となったまま、
一体何がしたいんだ・・・と新八が銀時の名を呼ぼうとするが、
その前にぼすっと銀時の頭が新八の腹部へと埋められた。

「・・・銀さん?」

思わずその頭を撫で、名を呼ぶと ん~。 と言う声が
返ってくる。
そして、

「これでさ、よしにしといてよ」

と告げられる。

一体何をよしとするんだろう、この状態で。

そう考えていると、ますます腰に回っている腕に力が篭められた。

「上手いこと言えないし、指輪買う金もねぇけどさ。
オマエの体にピッタリフィットな俺の腕、贈るから。
これにずっと縛られててよ」

な?と言われ、最初何の事か判らなかった新八だったが、
次第に銀時の言っている意味を理解し、顔が赤らんでいく。

何か言い返したいのだが、突然の事に声が出ず、
パクパクと動くだけだ。

「ちなみにダイヤよりも煌く銀さん付です」

あ~こんなレアモン、見逃す手はねぇよな、うんねぇよ。

等と言う銀時の顔は相変わらず新八の腹部に埋められていて
見えないが、銀髪からチラリと見えるその部分は
確かに赤くなっていて。

「・・・どっちかって言うと抱っこちゃん人形みたいなんですが。」

でもまぁ貰ってあげます。と、漸く機能を取り戻した口を開き、
新八はそっと銀時の頭を抱き締めた。

「・・・マジでか」

「マジですよ」

「死んでも離さないし、もしかしたら・・・ってか
そん時は引っ張っていくつもりだけど・・・」

「最早呪いの指輪状態じゃねぇか」

呆れて言えば、一度はめたら二度と抜けない設定に
なってんだよ。と銀時が小さく笑った。

この場合、抜けないじゃなくて、抜かせないのでは・・・と
新八はちらっと思ったが、直ぐにどちらでも一緒かと
思いなおした。

だって自分だって十分そのつもりなのだ。

・・・さすがに引っ張ってはいかないだろうけど。
あ、でもこの人、勝手に付いて来ちゃいそうだな。

ま、いいや。
そん時は目一杯怒ってやろう。

そして、例え全てが終わったとしても、
ずっとずっと一緒に居ましょうね。

新八はやんわりと笑って、腕の中にぴったり収まっている
銀時の頭に、そっと唇を落とした。

 

 

 

 

だってこんなに僕にぴったりなもの、
手放せるわけないでしょ。

*******************
五万打企画第二段。くま様からのリクで、
「銀新で笑えるようなロマンチックな話」
と言う事でしたが・・・如何だったでしょうか?
指輪のお話にとても感動し、それにちなんだ話でも・・・
とか思ってたんですが・・・すみません。
台無しにした感じで胸が一杯です(泣)

こんな感じになりましたが、少しでも
楽しんで頂けたら嬉しい限りですvv

企画参加、有難うございましたv

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神様って結構とんでもない。

目覚めた僕は心からそう思った。

 




その日、万事屋に泊まった僕は、何時もより少しだけ遅くに
目が覚めた。

・・・て、あれ?僕、眼鏡掛けたまま寝ちゃったっけ?

パチリと目を開けた瞬間、妙に視界が良好だ。

不思議に思って手を顔に持っていくが、眼鏡の気配はない。
・・・と言うか何か全体的に違和感が・・・

でも、何がおかしいんだろう。

「ね、銀さん。ちょっと起きて下さ・・・」

とりあえず自分では判らないが、人から見れば何か判るかもしれない。
隣で寝ている筈の銀さんを起こそうとした・・・が。

「・・・なんで?」

隣で眠っていたのは、とっても良く知っている顔・・・と言うか
自分だったりして。

「・・・え?ちょ・・・あれ?」

慌ててペタペタと触ってみれば、確かに目の前の僕は
存在していて。
その上何だか触っている筈の自分の手が、記憶よりも大きかったりして。

「えぇぇええぇぇ!!?」

とりあえず心の赴くまま叫んでみた。

 

 

 

 

 

 

 

 


「一体何がどうしたネ」

僕の叫び声に強制的に起こされた神楽ちゃんは、今現在
ソファの向かい側で腕を組み、こちらを非常に不機嫌な顔で
睨みつけている。

・・・や、それは僕も聞きたいんだけどね。
寧ろ僕心底問い質したい気持ちで一杯なんだけどね?

「だからぁ、判んねぇって言ってんだろ?」

そんな神楽ちゃんを物ともせず、何時もの様に気だるげに答えているのは
隣に座っている銀さん・・・いや、僕だ。

って僕か?

ソファの背凭れに腕を伸ばし、足を組んでいるその姿は、
僕だけど僕じゃない。
大体僕、そんなだらしない格好しませんからね!?
何なんですか、それ!ちゃんとして下さい、ちゃんと!!

「オマエもそうネ」

そう言うと、向かい側の神楽ちゃんから
ものっそく冷たい視線が向けられてきた。

え?何で?僕はちゃんとしてるでしょ?

訳が判らず首を傾げると、神楽ちゃんの顔が一瞬にして
青褪めた。

「ちょ、大丈夫?神楽ちゃん。顔色悪いけど・・・」

慌てて腰を上げ身を乗り出すと、神楽ちゃんは小さい悲鳴を上げて
その場を後ずさった。

・・・や、何でよ。

そんな僕の疑問を感じ取ったのか、隣の銀さんが
チョイチョイと肩を突いてきた。

振り返ればやっぱり少し顔色の悪い僕の顔が・・・

「あんな?新八。銀さん的にはどんな新ちゃんでも愛せる
気持ちはあるが・・・それはないわ、それは」

「は?」

「そうネ!そんな可愛らしい銀ちゃん
気持ち悪いだけヨ!

おまけにちゃんとしてるなんて・・・これはもう
放送事故ネ!!」

ある意味ホラーアル!!と叫ぶ神楽ちゃんに、あぁ。と少しだけ
納得した。

確かにそんな銀さんは気持ち悪いにも程がある。
・・・ってか銀さん。うんうん頷いてるけど
悪口言われてますからね、コレ。
アンタ自身への悪口ですからね!?
・・・あ、でも今は僕への悪口かな?

そんな事を悩んでいると、再び神楽ちゃんが悲鳴を上げた。

・・・うん、なんか本当すんません。

 

 

 

 

 

 

 


とりあえず原因は判らないまま、神楽ちゃんのお腹が鳴ったので
朝食にする事にした。

・・・が、何時もの様に割烹着を着ようとした所で、
二人から盛大な待ったが掛かった。

どうやら僕の今の姿で家事をする事は
とてつもない精神攻撃だそうだ。

や、だから自分の事ですからね、それ。

一先ず、僕の姿な銀さんが朝食を作る事になったのだが・・・
今度は僕が居た堪れない。

だって目の前で自分が動いてるんだからね!?
しかも行動が丸っきり銀さんな訳で・・・

本当、何でこんな事に・・・
僕は、知らないうちにとんでもなく
悪い事でもしてしまったんだろうか。

こんな目に合うような。

凹みながらも何とか朝食を終えた所で、
遊びに行って来ると言って神楽ちゃんが逃げた。

・・・僕だって逃げたいのに。
この現実から。

けれど、この姿で外に出るのは不味い・・・と言う事で
それも出来ず、かと言って考えても何も判らない訳で。

でもじっとしているのも性に合わないんだよね。
・・・と言うか余計な事を考えてしまうので嫌だ。

例えば元に戻らないとか。

・・・うん、とりあえず洗濯でもしよう。
で、何時も以上に掃除をしまくろう。
色々とピカピカに磨き上げて、
何も考えないくらい
忙しく動きまくろう。
現実逃避がどうした!
それぐらい許される状況だろ、
コレェェ!!?

と気合を入れてソファから腰を上げた所で、
同じように腰を上げた銀さんに気付いた。

「え?どうかしたんですか、銀さん」

何時もならそのまま横になってダラダラしてる筈なのに。と
驚くが、流石の銀さんも今のこの状況でそれは無理か・・・と
思いなおす。

「・・・やっぱじっとしてられませんよね?」

苦笑してそう言うと、銀さんも苦笑を浮かべ、
まぁな。と頷いた。

「だってとりあえず風呂に入らなきゃだろ?コレ。
寧ろ明るい、出来れば全身鏡の前で360度隈なく
観察
して色々しなきゃダメな感じだろ。
思いっきり色々したら、秘蔵の衣装引っ張り出して
堪能、及びセルフ撮影だろ?
後は未来の俺への愛情たっぷりビデオレターを撮って、
お妙や真選組のヤツラに結婚報告。
そんで~・・・」

「ツッコミ所だらけじゃねぇかぁぁ!!」

姿が自分だと言う事も忘れ、僕は思いっきり言葉と拳を
突っ込んでしまった。
それにより、倒れていく自分の姿と共に僕の意識も
何故か薄れていって。

あぁ、この状況のせめてもの利点として、日頃届かない場所を
掃除したかった・・・なんて思ったりした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「・・・ん・・・」

次に気付いた時、何故だか部屋が薄暗かった。
おまけに視界がぼやけている。

「あれ?・・・僕・・・」

どうしたんだっけ・・・とぼんやりした頭で考え、
次の瞬間過ぎった出来事にガバッと勢い良く体を起こした。

「そうだ、僕銀さんにっ!」

慌てて周囲を見渡せば、僕はちゃんと布団の中に居て。
隣には呑気な寝顔を見せている銀さんが居て。

「・・・って事は・・・」

だけどそれだけでは安心出来ず、僕は急いで眼鏡を取り、
そのまま洗面所へと走った。

そして鏡に映るのは、見慣れた僕の顔で。

「良かった・・・ちゃんと僕だ」

大きく息を吐き、胸を撫で下ろす。

夢だったんだ、アレ。

良かった。本当に良かった。

洗面台に手を着き、心の底からそう思っている・・・と。


「・・・あれ?」


視界に入ってきたモノに、一瞬思考が止まる。

え?だってコレ違くね?
だってこれ、セーラー服だよね。
完全なる絶対領域付きだよね、コレ。
アレ?僕の寝巻きってこんなんだっけ?
違うよね、絶対。
自分の事信じていいんだよね!?
僕ぅぅぅ!!!!

訳が判らずパニくっていると、ガンガンガン!!と玄関を
激しく叩く音が聞こえてきた。

ハッと顔を挙げ、そちらを見ると

「新ちゃ~ん、居るわよねぇ?
ちょっと聞きたい事があるのよ。だから・・・
ツラァ出せや、オイ」

と言うとても優しげでドスの聞いた姉上の声が。

すみません。無理です。

今の格好も、精神的にも無理です。
寧ろイヤです。

まだ生きてたいです、僕。

ってか何で!!?
一体何が起こってたりするんですかぁぁ!!?

とりあえず身を隠そうと居間へと戻った所で、
ふとある違和感に気付く。

「・・・何でピカピカ?」

しかも普段届かない所まで磨き上げられてるんですけど?

訳が判らず、とりあえず銀さんを起こして・・・
何か聞くのはちょっと怖いから神楽ちゃんを起こそう。

と、押入れを開けた所で、ソコに誰もいない事に気付いた。

「・・・え?」

何で居ないの?

呆然と押入れの中を見詰めていると、玄関を叩く音が
ますます激しくなってきた。

しかも何か叫んでる声が増えてきてるんですけど。

え?何コレ。
本当、何コレ。

夢オチじゃないの?
や、普通ここは夢オチでいいよね?
夢オチですっきり終わる所だよね?
ってか夢オチって事にしといて下さいぃぃ!!

 








それがダメなら意識を飛ばして下さい。

容赦ない神様に、僕は心底そう願った。

************
五万打企画第一弾。リミル様からのリクで、
「銀新体入れ替え話」と言う事でしたが・・・
如何なもんでしょうか(ドキドキ)
もう少し銀さんを暴走させたかったのですが、
それをやったら伏字だらけになるので
我慢してみました(おいι)

こんな感じになってしまいましたが、
少しでも気に入って頂けたら嬉しい限りですvv

企画参加、有難うございましたvv

拍手[1回]


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