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既に恒例となりつつある、万事屋での怪談話。
何時通りの時間帯、何時も通りの面子。
そんな中・・・
「いや~、こんな事してたなんて知らなかったですよ」
「・・・なら知らないままで良かったんじゃね?」
地味なモンが一つ、ニコヤカに増えていた。
「ってか何でテメェまで居んだよ。
来んなよ、帰れよ。序にコイツ連れてけよ」
「無理言わないで下さいよ、旦那。特に最後部分。
それに俺、今休憩時間ですから」
まぁだからこそ隊長を連れ戻すよう言われたんですけど。
そう言う山崎は、暢気に沖田の隣に座ったままお茶をズズッと啜った。
「なら尚更言うとおりにしろよ。
命令だろ?命令優先だろ?」
「それはそうなんですが・・・」
「山崎ぃ、休憩はきちんととんな」
「了解です、隊長」
「優先すべき順番、間違ってね!?」
アホかっ!!と叫ぶ銀時の横で、同じようにお茶を啜っていた
新八が、まぁまぁと苦笑して宥めてくる。
ちなみにその反対側では神楽が座っており、
銀時は二人に挟まれている形になっている。
ので、銀時は早々に諦めの体制に入った。
どうやら色々気に食わない事が盛り沢山だが、それ以上に
今の体勢は幸せらしい。
故に、怒りは然程続かない。
やってられねぇ。とばかりにダラリと背凭れに体を預けた銀時を
横目に、神楽が山崎へと声を掛けた。
「ってか特別に入れてやるから、なんか話せヨ」
「いや、なんかって言われても・・・」
怪談でしょ?そう言い、何かあったかな・・・と、山崎は
天井へと視線を向けた。
そして暫し考えた後、何か思い出したのかポンと軽く手を叩く。
「まぁそんなに怖くはないんだけど・・・」
そう言い、沖田から手渡された懐中電灯を顔の下から照らした。
これは少し前の張り込みの時の話。
「・・・今日も動きはなし・・・か」
夜も更けきった頃、山崎はカーテンを少し開けた部分から、
目的である部屋を見詰めていた。
既にその部屋の人物は眠ったらしく、窓の明かりは消えている。
山崎は深々と息を吐き出し、覗いていた双眼鏡から目を離した。
ここに来て既に一週間、流石にずっと同じ体勢で居る時間が長い為、
肩や腰にくる。
山崎はクルクルと軽く肩を回すと、敷きっぱなしにしている
布団へと腰を下ろした。
大体のサイクルは判ってきているので、今から少しだけ
仮眠が取れる。
それでも一応は・・・と、山崎はカーテンを少し開けたまま、
そちらに向けて体を横たえた。
道を挟んだ向かい側、そこに対象者の部屋がある。
本当なら少し離れていた方がいいのだが、これはこちらが気を付けていれば
いい事だ。
それにここは長い間人が住むことはなく、空き部屋だったと言うので、
無人を装っていれば警戒される事はないだろう。
それにしても・・・と、山崎は窓を眺めながらぼんやり考える。
部屋は角部屋、まだ新しいし、交通の便も買い物もいい。
結構な好条件だと思うのだが、なんでずっと空き部屋だったんだか。
・・・まぁ怪しいヤツがお向かいさんってのがあるけどね。
そんな事を思って小さく笑い、山崎はそのまま暫しの休息を得るべく、
瞳を閉じたのだった。
眠りに落ちてどれだけ経ったのか、不意に山崎の意識が浮上した。
何か変な感じがしたのだ。
「・・・何だ?」
まだぼんやりする頭で、それでも窓の向こうに視線をやる。
すると、少しだけ開いているカーテンの隙間に、白いものが見えた。
山崎は一瞬にして目を覚まし、慌てて体を起こそうとし・・・
ピタリと動きを止めた。
最初、対象者に動きがあったと思ったのだ。
窓の向こうはまだ暗くて、対象者の部屋は真向かいだ。
そんな中、白いものが見えたのだから、明かりがついたとか
そう言ったものだと思ったのだ。
と言うか、それ以外考えられないだろう。
だってここは角部屋で。
直ぐ前は道になっていて。
しかも部屋の位置は三階で。
おまけにベランダもない窓なのだ、そこは。
なのに・・・
固まる山崎の視線の先。
そこには、カーテンの隙間から大きな目が
こちらをじっと見下ろしていた。
「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!!!!」
ボソリと言いおわった後、間を挟む間もなく叫び声が響いた。
言うまでもなく、銀時だ。
そんな銀時に、山崎が大袈裟だなぁ、なんて苦笑する。
「そんなに怖くなかったでしょ?
ただ見られてただけですし」
ねぇ。山崎はそう言って新八達に話を振った。
「そうですよ、全く銀さんってば怖がりなんですから」
「怖がりってなんだよっ!
違うから、そんなんじゃないから」
「なら離して下さい、手」
「そうネ、汗ベトベトで気持ち悪いヨ」
「うるせぇよ!暑いんだから仕方ねぇだろ!?
ってかなんでそんなに平然としてんだよ、お前らっ!!」
銀時は嫌がる新八達の手を握ったまま、そう力説する。
それに沖田はフルフルと緩く首を振った。
「判ってねぇですねィ、旦那ァ。
どうせその目は『様子を見に来た近藤さんか土方さん』って
オチがついてんですから、怖がる必要ねぇでさァ」
「そうそう、もうオチが読めてきたネ」
「マジでか。
んだよ、態々雰囲気作ってやって損したぜ」
「なら離して下さい、手」
ギャアギャアと騒ぎ出す銀時達に、山崎はコトンと首を傾げた。
「局長達じゃないですよ?」
「「「「・・・へ?」」」」
山崎の言葉に、銀時達は間抜けた顔を向けた。
そんな四人に、山崎は笑顔でその時の状況を説明する。
「その日は偶々上の連中に呼び出されてて、しかも
次の日もまた早くから呼び出されてるとかで、
そこから近かったその部屋に来てたんですよ、二人とも。
だからその時は既に横になってましたね。
第一大きさ的に人じゃなかったですよ、アレは」
やだなぁ、もう。そう言って笑う山崎に、銀時達の顔色が
悪くなっていく。
「え・・・じゃあ今の本当の怪談・・・」
「ん?そうだよ?だって怪談大会なんでしょ?」
まぁ怪談って言うか実体験なんだけど。
あくまで笑ってそう告げてくる山崎に、
今度は四人分の悲鳴が万事屋内に響いたのであった。
偶にはオチのないものでも・・・(笑)
「本っっっ当!あいつどうにかしてくんない!?」
銀時はそう言うと、飲み掛けのビールをテーブルに勢い良く置いた。
当然お登勢の怒鳴り声が飛んでくるが、新八の声以外に対しては
簡単に耳を日曜設定に出来る銀時。
さくっと無視して目の前に居る人物を睨み付けた。
「あいつ?あいつって誰だ?」
そう言って首を傾げるのは、多分近藤だ。
今日も限界以上に顔を腫らしているので、あまり判断できないが、
多分近藤だ。
叫びすぎたのだろうか、声も幾分掠れていてこちらも判断出来ないが、
多分近藤だ。
・・・と言うかこの状態でも大丈夫な辺り、
やっぱり近藤でいいだろう。
ってかまずその状態をどうにかしろ。
そうは思うが、本人は『意識があるだけ今日はマシ。』とばかりに、
ニコニコと・・・多分ニコニコとお絞りを顔に当てつつ、
ビールを呑んでいる。
そのせいで出血は止まっていないのだが、
周囲はこれで少しはテンションが下がってくれれば・・・
と、こちらもさくっと無視だ。
ちなみにお絞りは使い捨てタイプなので、お登勢的にも
安心して無視できている。
ここにツッコミの鬼である新八が居れば、
「皆さん・・・とりあえず色々どうにかして下さい。
主に世間体とか思い出して。」
と、冷たい視線でもって言ってくれるのだろうが、生憎
この場に新八はいない。
何故なら、今夜は鬼っ子達による、久しぶりの
『朝まで生 怪 談』
を新八宅で行っているからだ。
なので、場はどんどん流されていくし、銀時の機嫌は悪い、
そして近藤の居の命はなんとか助かったのだ。
まぁ近藤の命が助かったのは、新八が止めたからではなく、
ましてやお妙の心に変化があった訳でもなく、
ただ単にさっさと怪談を始めたかった神楽が、殴られている近藤を
志村宅から投げ飛ばした結果だったりするのだが。
その時、あくまで偶然近くを歩いていた自分の頭に
落ちてきたのは、本気で偶然だと思いたい銀時である。
・・・でなければ後が怖い。
だがもし、これが偶然でなかった場合、近藤をそのまま放置
しておいたりしたらもっと怖い。
と言う事で銀時はこれ以上の志村宅への接近・・・ではなく、
夜の散歩を諦めて失神している近藤を引きずり、家路についたのだった。
まぁ運び賃としてそのままお登勢の店に運び込み、
勝手に飲み食い始めたのだが。
そして銀時は、途中で気が付いた近藤に、
前々から思っていた事を序とばかりに吐き出し始めたのであった。
「決まってんだろ、沖田君だよ沖田君。」
テメェんトコの鬼っ子だ。と、銀時は一度置いたビールを呷った。
「何だかんだ言ってウチの子等に付きまといやがってよぉ。
放任主義にも程があんだろうが。
躾はちゃんとしろよ、躾は。ってか仕事しろ。
テメェ共々」
ケッと吐き出すように言い募る銀時に、近藤は微かに眉を顰めた。
「躾も何も、総悟は良い子だぞ?
ただ、照れ屋だからそこら辺は奥深くに
隠されてるだけで」
「隠すなよ、そこは。
周りの為にも前面に押し出していけよ。」
「それに新八君達に付きまとうって言うより、
仲良く遊んでいるだけだろう?微笑ましいじゃないか」
うんうん。と頷く近藤に、銀時はうんざりとした表情を浮かべる。
「全然微笑ましくねぇよ。
最近のあいつ等、何やってっか知ってっか?
怪談だぞ、怪 談。いい年して何やってんだよ。
怖くて仲間に入っていけねぇじゃねぇかっ!」
いや、そっちこそいい年して何言ってんだ。
そう言うツッコミをして頂きたいが、生憎我らがツッコミマスターは
お妙を交えた何時ものメンバーで楽しく怪談の真っ最中だ。
なので基本真面目な近藤は、困ったように腕を組んだ。
「仲間外れは感心しないな・・・
よし、判った。俺等も怪談をしよう」
「・・・おいこらゴリラ。
何顔面怪談の様なツラして言ってやがる。
何を理解しやがった。」
「いや、実はだな~」
「ちょ、聞こえてますぅぅ!!?
何?殴られすぎて鼓膜破れちゃいましたぁぁ!!?」
叫ぶ銀時を無視し、近藤は懐から何かを取り出し、テーブルに置いた。
「心霊写真・・・て訳じゃないんだが・・・」
見てくれ。そう言って置いた数枚の写真を指差した。
それに対し、銀時は顔を背けると数回手を振る。
「心霊写真じゃねぇならいいじゃねぇか、んなの。
ってかしたくねぇんだよ、そんな話。
注目する所はそこじゃねぇんだよ」
「いや、ここの新八君の隣なんだが・・・」
「新八!?」
近藤の言葉に、銀時は背けていた顔を
一瞬にして写真に寄せた。
確かに、そこには近藤の言うとおり新八が写っている。
・・・何故だか視線はこちらに向いていないが。
だが注目する所はそこではなく・・・
「・・・なんだ、コレ」
そう言って銀時が注目している先、其処には新八の姿と・・・
「なんで神楽と二人でアイスなんか食ってる訳ぇぇ!!?
ちょ、許せないんだけど、銀さん。」
神楽の姿だった。
「・・・や、そこじゃなくてな」
「っつうか俺に黙ってアイス食ってるのもあれだけど、
何より新八のこの顔っ!
ヤバクね?もう色々ヤバクね?
よりによって棒アイスとかっ!
ヤバイの域超えてね!?
これは俺と夜二人っきりでするべき顔だろぉ!?
ってかさせるね、近々っ!」
写真を握り締めて切々と訴える銀時に、流石にお登勢から
灰皿が飛んできた。
思わず怒鳴り声を返そうとした銀時だったが、お登勢の
殺人的視線にそっと視線を外す。
・・・多分、この方が居る限り、新八の身の上は安全だ。
「万事屋・・・寝る前にアイスを食べるのは感心しないぞ。
っと、そうじゃなくてな」
そう言って近藤は銀時の手から零れた写真を手に取った。
そうじゃないのは近藤も同じだ。
だが、ツッコミ不在なのでそのまま進む。
「・・・ここだ、ここ」
近藤は写真の一部を指差し、銀時の顔へと近づけた。
そこには・・・
「・・・なんだ、コレ」
思わず銀時の眉が顰められるのも仕方が無い。
そこには楽しげにアイスを食べる新八と神楽の他に、
はっきりとしない影が映っていたのだ。
「ほら、これもこれも・・・」
次々に写真を見せていく近藤。
その写真全て、はっきりとしない影が映っていた。
見る見る顔色が悪くなっていく銀時。
「おい・・・これって・・・」
コクリと喉を鳴らしそう呟けば、近藤は あぁ。 と
重々しく頷いた。
「お妙さんだ」
「・・・・お妙・・・なんでこんな事に」
真剣な目を写真に向ける銀時に、近藤はもう一度
深く頷いた。
「全くだ、一体何でこんな・・・
写真を幾ら撮っても、お妙さんの姿は映らない。
どんなタイミングで、どんな場所から撮ったとしても
全てこうだ。
その上いつの間にかその場から消えてるんだから、
不思議と言うほかないだろう?」
あぁ、一体俺はどうすれば貴方の写真を手に入れられるのですか、
お妙さんんん!!!
そう咽び泣く近藤に、思わず哀れみの視線を送りそうになった
銀時だったが、今の言葉に少し引っかかりを覚え、
カクリと首を傾げた。
「その場から・・・消えてる?」
「あぁ、そうだ。こう・・・カメラを構えるだろう?
その時は確かにファインダーの中に居るんだが、
シャッターを押す瞬間、その姿が消えるんだっ!」
こう、パッと。身振りを交えながら説明する近藤に、
銀時はちょっと待て。と手を上げた。
「・・・ちなみにその後のお妙は?」
銀時の質問に、一瞬ポカンとした近藤だったが、直ぐに
質問の意図に気付き、ポンと手を打った。
「あぁ、それも不思議なんだが、いつの間にか
俺の後ろに居たりするな。
いや~、どんな場所に隠れててもそうなんだから、
本当不思議・・・いや、そんな不思議でもないか。
それだけ俺達の愛が深いって証拠だもんなぁ、うんうん。
あ、それでか。その後のお妙さんの拳が一段と重いのも。」
ニコニコと・・・多分ニコニコと幸せそうな笑顔を
腫れた奥に隠して、近藤が話し続ける。
ちなみにこれも不思議な事なのだが、そうして気を失った後は
大抵カメラが何処かに消えているか、
跡形もなく壊されているらしい。
ここにあるのは、奇跡の数枚だと言う。
・・・一番不思議なのは、僅かな残像しか残さない程の
スピードを手に入れたお妙の身体能力だな。
そう思いつつも、やっぱり後が怖いので何も言わず、
そっと新八の写っている写真を懐に入れた銀時であった。
**********
新ちゃんが関わった坂田も人のことは言えません(←人外)
「何処まで行くんでィ第十三回、ワクワク怪談大会~」
「そりゃこっちの台詞だ、コノヤロー」
真昼間の万事屋で、やる気のない沖田の声と、
生気のない銀時の声が響いた。
「銀ちゃん!何時にもまして目が死んでるネ!
どうしたヨ、怪談する気満々アルカ!?」
「ちげぇよっ!!何ポジティブな方に持ってってんだよ!
空気読め、頼むから空気読めっ!
見て、この銀さんの状況!思いっきりやつれてるよね?
もうヘロヘロ状態だよね!?
眠れてねぇんだよ、もう。
だから新ちゃん、膝貸してください。」
「膝蹴りで強制的に眠らせて欲しいんですか?
・・・体に悪いですよ?」
「いや、判るよ。そんな心底心配気な顔されなくても
十分だよ。
え、何?優しさ皆無ぅぅぅ!!?」
酷ぇよぉぉぉ!!と、ソファにうつ伏せて泣く銀時を他所に、
新八達は話を進めていく。
こうなるといい年して泣き真似している方は堪らない。
態々『突っ込めよ!!』と言うのは簡単だが、多分そんな事しても
この鬼っ子達はそれすらもスルーするか、
居た堪れなくなる程生暖かい視線と言葉を送ってくる
に違いない。
銀時はそこまで考えると、無言で体を起こし、体勢を整えるて
何事も無かったかのように、目の前にあるお茶を啜った。
その時、何処からか鼻で笑った声がした気がしたが、
心の平穏の為聞かなかった事にした。
だってSは打たれ弱いのだ。
と、言う事で本日も無駄な抵抗を無視して、鬼っ子達は話を
進めている。
こう言う時、耳のいい自分が恨めしくなる。
なんで仕事は年中日曜なのに、
耳だけは日曜にならねぇんだろう。
偶には主である俺に気を使って、休みを取れ。
あ、でも新ちゃんの声だけは別で。
新ちゃんの声だけは、何時でも何処でも
どんなに離れていても耳に入って来い。
あの心擽る声は、天使の羽音だ。
って、そんな新ちゃんも怖い話してんだけどねっ!
本当、なんでそんなウキウキした感じで話してっかな。
顔だけ見たら、超可愛いんですけど。
興奮気味に頬染めちゃって?
目なんかキラキラさせちゃって?
これで銀さんへの愛を語っててくれたら、完璧なんだけどね!?
なのに話してるのは、布団から出てきた腕の話で・・・
って、怖ぇぇぇぇ!!!!
ちょ、やめて。本当にやめて。
そんな愛らしい声で、世にも恐ろしい語りは本気で止めて。
その手がウルト○マンの形取ってても、面白くも
なんともないからぁぁ!!
何だ、それっ!普通に怖ぇよっ!
なんで布団の中見たら、そんなのが敷布団から出てんだよっ!
え?別に布団の中に出た訳じゃねぇの?
寝てる人の布団が変な形に膨らんでたから、捲ったらあった・・・と。
あ~、それなら本人は気付いてなくていいや。
・・・・って良くなくね!?
やっぱ怖くね!!?
もう布団被れねぇよっ!
どうすんだよ、布団被らないで寝て、目の前になんか出ちゃったらっ!
何処にも安全地帯がねぇじゃねぇかっ!
・・・あ、別に怖い訳じゃねぇんだけどよ。
銀さん、単にびっくりして心臓に負担掛けたくないだけだし?
ほら、銀さんてば健康に気を使う方じゃん?
それに、こんな怪談如きに震え上がる銀さんじゃねぇし。
武者震いだし、これっ。
でも何に対しての武者震いなのかは突っ込むなよ?
微かにあるだろう優しさをかき集めて、
全力でスルーして下さいっ!お願いしますっ!!
・・・て、まだ話続けんのかよ。
しかも寝てる内に壁から手が出てきて、足引っ張るとかっ!
ざけんな、神楽っ!
お前銀さんに、ホームレスに
なれって言ってんのかっ!
大体なぁ、そんなの寝相が悪いヤツの言い訳だ、言い訳。
現実にそんな事、ある訳ねぇんだよ。
あ?そいつも同じような事、言ってたって?
起きた時、壁近くまで移動してた自分を見て、寝相悪いって?
そうだろ、そうだろ。
言っておくけどなぁ、銀さんだってそう言う時、あっからね?
起きたら壁の近くって事、あるから。
今日もそんな感じだったから。
もうさ、最近マジで睡眠不足から、一度眠ると
何があっても起きねぇんだよね、銀さん。
ん?何よ、沖田君、人の足見て。
言っとくけど、触ったら金取るからね?
ちなみに新ちゃんの足は、見ただけで金額発生すっから。
は?その痣は・・・って、あぁ、またか。
や、何かよ、時々あんだよ、足首に痣作っちまう事。
何だろうなぁ、よっぽど寝相悪いのかな、俺。
両足首に痣って、どんだけ暴れてんだよって話だよなぁ。
あれ?なんでそんな微妙な顔して
遠ざかってんの、お前ら。
************
気付かないウチに体験中(笑)
「第十二回、なんでエアコンないんでィコンチキショー
怪談大会~」
「・・・文句言うなら帰って~。
って言うか文句なくても帰って~」
「文句じゃなくて感想でさァ。
でもそう言うなら・・・」
「そうネ。帰るアルカ、新八」
「おいぃぃぃ!!!!
何処に帰る気だ、テメー等っ!ってかオマエの
帰る家はここだろうが、神楽ぁ!新八ぃ!!」
「・・・や、僕違いますから」
真昼間の万事屋で、暑苦しい銀時の叫び声と
涼やかな十代組三人の声が響いた。
「てかさ、本当お前は仕事しろよ」
うんざりとした口調で、ソファに座った銀時が忙しなく
内輪を仰ぎながら沖田に告げる。
それに沖田は呆れた顔で見返した。
「何言ってんてせさァ、旦那ァ。
こんな暑い日に仕事するなんてバカのする事でさァ。
熱中症になったらどうしてくれるんです?
変わりに死んでくれるんですか?
まぁそれでも仕事はしませんけど」
「丸っきり犬死じゃねぇか。
ってかそんな黒い服着込んでる時点で既にバカだって
事に気付け。
そしてバカ序に仕事に行け」
見てるだけで暑いわっ!と吐き捨てる銀時に、きょとりとした目を
沖田が向ける。
「だからこんな暑いのに仕事なんかしやせんって。
あれ?旦那もそう言う理由で仕事してないんじゃねぇんですか?」
「全く持ってその通りだよ、沖田君。
やっぱ体が資本だしね!」
「あ~もうっ!バカな事ばっか言ってないで下さいっ!」
くだらない事を言い合う二人の前に、ドンドンと勢い良く
冷えたお茶を置き、銀時の隣へと腰を置く新八。
「暑いんですから、さっさとやりますよっ!」
そう言って、最早定番となった懐中電灯を手に取ったのだった。
「え?新ちゃん今までの会話スルー!!?」
「・・・暑いからねィ」
「これは僕の友達の話なんだけど・・・」
「え、誰?どんな友達?銀さんも知ってるヤツ?
知らないヤツならきちんと教えなさい。
色々教えておく事があるから・・・」
「今から一言でも喋ったら、髪の毛毟って
頭から涼しくしてやるネ、銀ちゃん」
「・・・・・・・・・・・」
ギロリと鋭い視線を神楽から送られ、銀時の口が完全に
閉じた所で、再び新八の口が開かれた。
その友達って言うのが、ちょっと『見える』人らしくて、
時々見えないモノが見えるらしいんです。
海に泳ぎに行けば海に。
山に行けば山に。
そして普通に道を歩いていても、道端に。
で、まだ子供の頃なんかは、自分以外に見えないモノだなんて
思わないから、普通に言葉に出していたそうなんです。
『ねぇ、なんであの人海の上に立ってるの?』
『ねぇ、なんであの人達は木の陰からじっとこっちを見てるの?』
『ねぇ、なんであの人、血だらけで立ってるの?』
自分としては見たまま、不思議に思った事を口に出しているだけなのに、
その度に言われた人は怪訝そうな顔になって。
それがまた不思議で問い掛けて。
そんな事を繰り返していると、子供の言う事だと笑ってくれてた
人達も、次第に気持ち悪がり、終いには怒り出してくる。
でも、その子には見えているので賢明に説明をする。
そしてまた怒られる。
こうなると悪循環ですよね。
しかも、伝えたい人達には一向に伝わらないのに、
その『見えないモノ』にはこちらが見えてるのが判るのか、
時折寄ってくるモノが出始めてきて。
一方的に自分の辛さを語り、恨みを語り、悔いを語る。
どうにかしてくれと訴えられ、寂しいから一緒に居ようと言われ。
中には有無を言わせず凄い力で引っ張られた事もあったそうです。
そんな事を繰り返してたその子は、最終的にこれは
『見えてはいけないモノ』
だと悟ったらしいです。
なので例え見えても見えないふりをし、
何か言われても聞こえない振りをする。
そうこうしている内に年月は過ぎ、段々と『見える』事も
少なくなってきて、少しホッとしていたらしいんですね。
やっぱり見えない事にこした事、ないですし。
そんな話を、僕の家に遊びに来る時に話してたんですよ。
もう昔の事だから・・・と笑い話にして。
怖くなかったのか・・・と聞くと、そりゃ怖いのもいたさ。と答える。
見た目が怖いのもいたし、何か判らないけど怖い感じのも居た。
あぁ、でも一番怖かったのは・・・とその子が言い掛けた時、
不意にその子の足が止まってしまった。
場所としては、もう目の前が僕の家で、後少し歩けば門・・・て
所です。
そんな場所でピタリと止まってしまった友人に、
僕は首を傾げました。
どうしたの?って聞いても、声が届いていないのか
友人はじっと家の門を凝視しているんです。
で、僕も見てみたんですが、別に何時もの見慣れた風景が
あるだけで、驚くようなものなんて何もない。
一体どうしたんだろう・・・と、僕がもう一度声を
掛けようとしたら、顔を真っ青にした友人が
門を凝視したまま、僕に告げてくるんです。
「・・・一番怖かったのはさ、ウチに居たやつだよ。
玄関の真ん中に、ドンて首だけがあってさ、じっと見て来るんだよ。
『見えてるのか?』『見えてるんだろ?』『もう直ぐそこに行くからな』
って、毎日毎日言ってくるんだ。
そしてその度に、少しずつ、首から下が出て来るんだよ。
『今日はここまで来たぞ』『ほら、もう直ぐ腕が出る』
『あぁ、見ろ。もう捕まえられるぞ』・・・って。」
そんな事は御免だ。けれど居る場所は家の玄関前。
逃げる事も出来ず、友人はただ恐怖を隠して見ない振りをしていたらしいです。
でも、なんで今、ここで立ち止まってそんな話をするのか。
そう聞くと、友人は門から目を逸らさず、小さく震える手を
ゆっくりと上げて視線の先を指差した。
「だって・・・居るんだよ。
首だけの男が門の前で、
『もう直ぐ、もう直ぐこの手で捕まえてみせる』
って叫びながら、ほらそこにっ!!!!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「・・・また銀ちゃんアルカ・・・」
言葉と共にビシリと指差した新八に、銀時の叫び声が上がる。
それに続き、神楽の呆れたような声も。
「またかじゃねぇよっ!
んだよ、それ!何時の話だよっ!
俺、夜中にその門、
滅茶苦茶通ってんですけどぉぉ!!?」
少し涙目になりながら、新八の方を揺さぶる銀時。
「いや、それこそ何時の話だよ。
ってか何で夜中に来てんだよ」
アンタこそ何してんですか。と、揺さぶられながらも
新八が突っ込むが、銀時には聞こえていないようで
そのままギュッと抱き込んでしまった。
「ちょ、どうすんだよ。何でそんなのが居んだよ。
やべぇよ、もう行けねぇよ、銀さん。
これはアレか?新八も帰すなってフラグか?
よし、判った。新八、今日からここに住み込みな。
寧ろ同棲な。待ってろ、今すぐ銀さんが荷物
持ってきてやっから・・・って
門の前にいらっしゃるんだったぁぁ!!
行けねぇ、それは行けねぇよ、銀さん。
別に怖い訳じゃないけどね!」
って事で神楽行って来いっ!と、新八を抱き締めたまま
命令する銀時に、うるせぇヨ。との言葉と共に
神楽のキツイ拳が落ちる。
「ったく、またオチが台無しネ。
本当に毛、毟るぞこの天パ」
ケッと舌打する神楽に、新八がまぁまぁと声を掛ける。
そして意識のなくなった銀時の腕から脱出し、
優雅にお茶を飲んでた沖田へと向き直った。
「って事で沖田さん、まだウチの門前に大きな穴、
開いてますからどうにかして下さいね。
序に近藤さんにいい加減にしろって言っておいて下さい」
「そりゃ無理ってもんでさァ」
沖田の答えに、新八は深々と溜息を零したのであった。
その後、暫くの間新八の帰宅時間になると
激しい攻防戦が繰り広げられる事になったのは、言うまでもない。
*********
志村家では見慣れた風景。
こう言う話、苦手な方っていらっしゃいますかね?
そんなに怖くはないと思うんですが・・・ι
「大好評開催中、第十一回デンジャー怪談大会~」
「あれ?十回は?」
「昨日やりやした。
新八の家に泊まりがてら」
「ちょ、なんでそんな時だけ仲間外れぇぇ!!?」
時は真昼間、場所は万事屋。
沖田の言葉に、銀時の本気の叫びが鳴り響いた。
「ってか何時までやるつもりだよ、これ」
「勿論飽きるまでネ」
些かげんなりしている銀時に、神楽のあっさりした返事が返る。
それに何度か頷きつつ、沖田も言葉を返す。
「ちなみに今の所、全く飽きる気配がしやせん」
「密かに去年からずっとやってましたもんね」
「え!?毎年って事!!?」
何かを思い出すように、遠くの方に視線をやりながら
告げる新八に、銀時が食いつく。
その言葉に、新八はきょとんと目を丸くする。
「いえ?去年からですよ?」
「ただしそれからずっとだけどナ」
「季節関係なし!!?
ちょ、どんだけ長い間仲間外れにしてんだよっ!」
イジメ、カッコ悪い!と嘆く銀時に、沖田は 何言ってんでさァ。
と軽く肩を叩いた。
「安心して下せェ、旦那。
最初っから仲間だと思ってやせんから」
「安心する要素ってどこっ!?
怖い、もう十分怖いよっ!
子供の無邪気さと言葉の刃が怖いっ!!」
あ~煩いっ!!グチグチと言い募り始めた銀時を一言と共に
ソファから蹴落とし、神楽がムンと胸を張った。
「今日は私の話ネ」
そう言い、以前の沖田の様に真昼間で全く意味がないと思うのだが、
懐中電灯を顎の下から照らした。
工場長とかぶき町の女王と言う二つの肩書きを
持った女の子が、偶には下賎のモノ共を構ってやろうと
公園の中でガキ共と遊んでいた時のお話・・・
「え、それってオマエじゃね?
ってか口調変わってね?」
「・・・銀さん、黙ってて下さい」
「旦那・・・空気読んで下せェ。
おろしますぜィ?」
「寧ろ引きちぎってやるネ」
「え、何処を!!?
・・・ってすんません、本当すんません」
コホンと軽く咳払いをし、神楽は話を続けた。
その女の子は、態々ガキ共のレベルに合わせて缶蹴り等を
して遊んでやってたのだが、やはりどんなにレベルを合わせても
差は出てくるもの。
女の子にどうしたって叶わないと悟ったガキ共は、体を使う
遊びを止め、丸くなって話をし始めた。
女の子としては、くだらないテレビの話等に加わろうとは
思わなかったのだが、一つ気になる言葉が耳に入ってきたのを
切欠に、その中へと入っていった。
気になる言葉、それは所謂『都市伝説』
あまりにも荒唐無稽な話ばかりだが、ガキ共は真剣だ。
少々呆れたが、シティーガールでもある女の子としては、
『都市』に纏わるものは抑えておきたい。
そうしてガキ共の話を聞いていた所、ふとその中の一人が
このかぶき町にもある・・・と話し出した。
人○犬ならぬ人面ゴリラ。
いつの間にか赤く染まっている某家の門。
とある家から毎晩の様に聞こえてくる、男の叫び声。
その中に、とある公園の話が出てきた。
普段は何の変哲もない公園なのだが、そこには・・・
「出るんだって」
そう言って、話をしていたガキは真剣な顔で呟いた。
なんでも夕方になり、家へと帰ろうとしたのだが、
公園に忘れ物をした事に気付いた子がいたらしい。
別に明日も遊びに行くのだから、そのまま帰っても良かったのだが、
幸い、まだ公園からそんなに離れてもいなかった為、
その子は友達と別れ、先程まで居た公園へと戻る事にした。
友達は 止めときなよ。と言ったが、
夕方と言ってもまだ明るい。
しかも何時も遊んでいる公園なのだ。
大丈夫と一言告げ、その子は足早に公園へと向かった。
だが、戻った公園は何時もと雰囲気が違っていて、
その子の足を一瞬止める。
既に皆帰った後の公園は、何時もと違いしんと静まり返っていて。
夕焼けに染まる遊具は、まるで違うものに見えたのだ。
けれど、折角ここまで来て忘れ物を取らずに帰るのはいやだ。
その子は覚悟を決め、目的の場所まで走って行く事に決めた。
その子の忘れ物は、想像していた場所にちゃんとあった。
それにホッと安心すると同時に、その子の気持ちに
若干余裕が生まれた。
寧ろ誰も居ない公園に一人居ると言う事に、少しだけ
優越感が浮かぶ。
明日友達に自慢してやろう。
そう思い、忘れ物を手にしたままぐるりと公園内を見渡した。
その時、不意にカサリと言う音が後ろの方から聞こえてきた。
ビクッと体を震わせ、恐る恐る後ろへと視線を向けるが、
あるのは子供の背丈ぐらいの大きさの垣根のみ。
誰か居るのならその姿が見える筈なので、何も居ない事に
小さく息を吐く。
風か猫か・・・猫だったら少し遊びたいな。
その子はそんな想いから、その場にしゃがみ込んだ。
そして下を覗くように頭を下げる。
すると、カサリ、カサリと木々が揺れるのが目に映った。
やっぱり猫だ。と体を寄せようとした瞬間、
「中から上半身だけの人が凄い勢いで出てきたんだって!」
こう、カサカサカサって!そう言ってその子は組んでいた腕を
勢い良く前後に動かした。
その瞬間、ガキ共の間から悲鳴が聞こえてくる。
そして、この公園だったらどうしよう。等と言う声も聞こえ、
同時にもう帰ろうよ。と言う声も聞こえてきた。
全く、これだからガキ共は・・・
呆れた目で見詰める女の子の前で、ガキ共はそろそろ帰る
時間だし・・・と、次々に家路へとついてしまった。
残るはその女の子一人。
別に一人でも遊べるが・・・と、夕焼けに染まっている
公園内に目をやったその時。
カサリ。と女の子の背後から音が聞こえてきた。
先程見た時、女の子の背後にあったのは、子供の背丈ほどの
垣根だけだった。
風も・・・今は吹いていない。
もしかして・・・、そんな思いに小さく女の子の喉が鳴る。
その間も、カサリ、カサリと木々が揺れる音が聞こえてくる。
カサリ、カサリ・・・音がする。
ドクドク・・・と女の子の心臓が跳ねる。
でも・・・と女の子は思った。
もしかしたら、先程のガキ共が自分を怖がらせようと、
帰った振りをして後ろの木々に隠れているのかもしれない。
そうとなれば見っとも無い所は見せられない。
だって、自分は工場長兼女王なのだ。
女の子は気持ちを奮い立たせると、勢い良く音のする場所へと
体を向けた。
案の定、垣根の上に姿は見えない。
下に隠れているのだろう・・・女の子は逆に驚かしてやれ。と、
その場にしゃがみ込んだ。
その瞬間、女の子はある事に気付いた。
ガキ共は先程帰った。
確かにそれほ自分は見届けた。
そしてそれは、今見ている垣根とは正反対の場所であった
のではないか・・・と。
なら、これは・・・と目を見開く女の子の前で、
垣根の下からガサリと人の手が出てきて・・・・
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「ちょ、銀さん煩いっ!」
神楽の話の途中で銀時が叫び、その声の大きさに
近くに居た新八達は耳を塞いだ。
「だ、オマッ、これ、あの・・・
えぇぇぇえ!!?マジか、マジでか、これっ!」
ウソと言ってくれっ!そう叫びながら、銀時は神楽の肩を
揺すぶった。
「何がネ!ってか人の話の邪魔すんじゃねーヨ!!」
そう言い、神楽は銀時の頭を力強く叩いて
深い眠りへと強制的に落とした。
「ったく、折角の怖い話が台無しネ」
「全くでさァ」
ムスリと唇を尖らす神楽に、沖田も同意する。
そこに、心配げな顔をした新八が声をかけた。
「でもそれって本当なの?不審者とかじゃなくて?」
まぁどっちも危ないけど・・。と言う新八に、神楽は あぁ。と
声を上げるとニカリと口元を上げた。
「大丈夫ヨ。単なる公園が住処なマダオが
起き出して来ただけだったネ」
でも伝説になるなんてズルイから、激しくボコッといたけどナ。
そう言って笑う神楽に、新八の頬がヒクリと引き攣る。
どうやら木陰で眠っていた長谷川さんが、神楽の声に
気付いて這い出て来たらしい。
・・・長谷川さん・・・すみません。
思わず今も公園に居るだろう、ある意味伝説の男に、
新八は心からの謝罪を贈ったのであった。
その後、ちゃんとしたオチを教えてあげようと、復活した銀時に
話しかけた新八だったが、神楽の話の続きと聞くだけで
銀時は逃げまくり、結局真実を知る事はなかったと言う。
そんな銀時が、数日の間、公園どころか家からも出なかったのは
言うまでもない。
調子に乗りました。
怖がって頂けましたでしょうか、狸御殿様v(笑)