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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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朝、起きると何故か枕元にカーネーションの花束がありました。

 

・・・・・・・なんで?

 

 

 


 

「あら~、綺麗なカーネーション。」

とりあえずそれを持って部屋を出て行くと、珍しく姉上が
居間でお茶を呑んでいて、そう笑顔で告げてきた。

いや、確かに綺麗ですけど、用途が不明です。
おまけに経路も不明です。
怖いです、これ。

だが姉上はそんな僕の心境に気付かず、

「きっと新ちゃんがいい子だから、サンタさんがくれたのね」

今日、母の日だし。なんてまた笑っていた。

とりあえず色々突っ込みたい。
突っ込みたいけど、何かこれの贈り主が判ってきたので、
嬉しさの方が勝ってしまった。

「えへへ、有難うございます、姉上」

「いやだわ、新ちゃん。お礼なら私じゃなくて
サンタさんでしょ?」

「あはは、そうでしたね。
あ、そう言えばこれ」

僕は姉上の言葉に小さく頷きながらも、花束と一緒に持っていた
小さな包みを姉上へと差し出した。

「やっぱり『有難う』ですね。
何時も有難うございます」

小さな包みだが、ちゃんとカーネーションのシールが貼られている
それを見て、一瞬姉上は驚いた表情になったが、
また直ぐに笑ってくれた。

「有難う、新ちゃん。
あら、綺麗なハンカチ。大切に、尚且つ絶対盗られないように
気合入れて死守するわね」

嬉しそうに僕が選んだハンカチを見て力強く宣言する姉上に、
これを選んで良かったと思いつつ、今度近藤さんに会ったら
アレだけは盗らない様にと注意しておこうと誓った。

・・・だってアレ、笑ってても本気の目だったもの。

 

 

 



 


その後、カーネーションは花瓶に入れて僕の部屋に飾った。

やっぱり何か微妙だけど、嬉しいのは確かなので
いい事にする。

で、そろそろ行くかと万事屋へと向かったんだけど・・・

「おぅ、新八じゃねぇかィ。
なんでィ、とうとうジョブチェンジかィ?」

「沖田さん・・・いえ、そんなのしてない筈なんですけどね・・・」

なんでだろう。何故だが僕の腕には大量のカーネーションが
抱えられていたりする。

いや、何故も何も、贈り主は判ってんだけどね、コレ。

「・・・また何か新しい局中法度でも出たんですか?」

ジト目で見てしまう僕に、罪はないと思う。

だって真選組の人達だもん、この贈り主っ!!

何コレ。どんな嫌がらせ!?
会う人会う人、それぞれ量は違うものの決まってカーネーション
渡してきやがってよぉぉぉ!!!
今日が何の日が判っててやってんのか、コノヤロー!!
人の目が痛すぎるわぁぁぁ!!!

「そりゃ判っててやってんだろ」

ホイ、俺からも追加でィ。そう言って沖田さんまでもが
カーネーションを一本、抱えていた花束の中にぶっ刺してきた。

「あんたにゃ朝飯とかご馳走になってるからねィ。
そのお礼でしょうぜ」

そう言われ、あぁそう言えばこれをくれた人は
近藤さん回収に来た人達ばかりだったな・・・と思い出す。

幾らストーカーの被害者であるとは言え、過剰防衛と言う
言葉も世間にはある訳で・・・

しかもそれを回収に来る人達には何の非もない訳で。

・・・まぁアレを野放しにしている・・・と言う非は
あるかもしれないが。

でも、やっぱり朝からこんな仕事は切な過ぎるだろう・・・と、
時折朝食を出していたのだけれど・・・


ま さ か こんな形で返ってくるなんてっ!!!


もう嬉しいやら恥ずかしいやら照れくさいやら切ないやら。

まぁ好意には違いないんだから・・・と、有難く
貰っておくことにした。

チキショー、見たいならどんどん見やがれってんだっ!!

「流石オカン、開き直りっぷりが半端ねぇや」

おぉ。と感情が全く篭っていない声と顔で拍手してくる
沖田さんに、そりゃどうもっ!と言い放って、僕は足取り荒く
その場を後にした。

・・・うん、でも今度から一品、おかず減らして出そう。

 

 

 

 

 


 

 

そしてやってきた万事屋。

とりあえず上に上がる前に、お登勢さんの所に寄り、
最早塊となったカーネーションの花束のおすそ分けをし、
元から買っておいたハンカチを渡してきた。

流石にカーネーションの塊には半分呆れ、半分笑っていたけど、
ハンカチの時は本当に嬉しそうに笑ってくれた。

ちなみにハンカチは三種類。
全く、二人とも恥ずかしがりやなんだから・・・と、
僕に序に一緒に渡しとけ。と言った上の二人を思い出した。

で、そのお登勢さんの嬉しそうな様子を早速伝えようと
階段を登って行ったんだけど・・・

 

 


・・・なんで玄関に僕の割烹着が
貼り付けられてるんだろう。

 

 

 

え、何コレ。
今度こそ本当の嫌がらせ!!?


なんて思ったが、ふと割烹着のポケットが異様に膨らんでいるのが
目に入った。

・・・僕、何か入れてたっけ?

不思議に思って取り出してみると、そこには押し潰されて
形の変わってしまった、ティッシュで作られた花達と、
見慣れた二つの文字で書かれたお手伝い券の束。

全く・・・どんだけ恥ずかしがり屋なんだよ。とか
なんで割烹着貼り付けてんだよ。とか
ってかこれ、穴開いちゃってんじゃない?とか

僕、一体何人の母になってんの!?とか


本当、色々と突っ込みたい事がいっぱいだったけど、
ま、いっか。なんて流す気になった僕は、
やっぱりオカン並みの開き直りを持ちはじめてるんだと思う。



 

・・・まぁそれがいいのか悪いのかは判らないんだけれど。

************
みんなの母です。

 

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