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「・・・何なんですか、アンタ等」
神楽も既に眠りに付き、明日の朝食の準備も済んだ
新八は、突然叩かれた玄関の音に首を傾げた。
銀時が長谷川と呑みに行くと言って出てから、まだそんなに
時間は経っていない。
なので銀時ではないだろう・・・と思いつつも、
こんな時間にやって来る人に心当たりはない。
しいて言えば下のお登勢だが、今日は店を休んで
小旅行に行くと言っていた。
なら誰なんだろう。新八は一応警戒しながら
玄関へと向かい、先程の言葉を吐き出したのであった。
「いやなんて言うの?偶には家で呑むのもいいかな~?
なんて思ったりして?」
「嘘つけっ!ツケが溜まり過ぎて呑ませて
貰えなかっただけじゃん、銀さんは」
「うっせぇよっ!元はと言えば
金持ってこなかったテメーが悪いんじゃねぇかぁぁ!!」
「ちょ、言っとくけど自分の分は辛うじて持ってたからね?
一杯分ぐらいはあったからね、ちゃんとぉぉ!!」
「え?二人とも金ないの?
あれ?もしかしてこれって全部俺払い?
後払いとかじゃなくて?」
「テメーの金は元を辿れば俺らの税金だ。
ある意味俺らの奢りだぜ?感謝しろ、感謝」
「いや全然出来ないよね!?
明らかに俺の給料から
出てるよね、これぇぇ!!!」
ワイワイ言いながら居間へと上がり込み、何処かで買ってきた
らしい酒類をテーブルの上に並べ始めるマダオ三人。
「や、銀さんは後で本気で家の裏に
来てもらうとして、
・・・なんで近藤さんまで?」
もしかしてカモられてます?ってか明らかにカモられてますよね。
と、何故か銀時、長谷川と共に万事屋にやって来た
近藤に問い掛ければ、あ~。と銀時が変わりに
答え始めた。
「既にお妙のトコに行ってボラれて
ボコられてきたらしい」
・・・成る程。
そう言われてみれば、近藤の頬は微かに腫れている。
と言う事は、既に近藤の財布も空同然なんだろう。
・・・ってかこの二人に捕まった時点で空決定だ。
「ったく、財布だけ拾おうと思ったのに余分なのが
付いてくるしよぉ」
「いやいや銀さん、こうして酒買って貰えたんだし
いいじゃないの」
「え?やっぱり俺の奢りぃぃ!!?」
「ちっげぇよ。俺らの奢りだ」
とりあえずそれなりに酒が入っているらしい三人の馬鹿話に、
新八は大きく息を吐く。
そして、あんまり騒がないで下さいよ。
と告げると、はーい。と言うとても良いお返事が返って来た。
・・・が、返事が良ければ良い程、
不信感だけが溢れてくるから不思議だ。
新八はもう一つ、深々と溜息を落とした。
「ってかそんなに美味しいんですか?」
お金もないのに呑みたがるほど。と、新八はササッと作ってきた
おつまみを出しながら、銀時達に問い掛ける。
「あれ?新八君って呑んだ事ないの?」
銀さんのトコに居るのに。と不思議そうに首を傾げる長谷川の
頭を、銀時がパシリと叩く。
「人聞き悪い事言ってんじゃねぇよ。
言っとくけどアレだよ?銀さん、教育にはちょっと煩いからね?」
「そう言うならまず生活態度を改めて下さい」
「ちなみに俺は自分で呑んでるよりお妙さんが
呑んでる方が多いぞ?」
「・・・それは楽しい・・・んですね、すみません」
「ならさ、ちょっと呑んでみるかい?」
ニコニコと嬉しそうに不憫な事を告げてくる近藤に、
少しだけ哀れみの視線を送っている新八に、長谷川が
ヒョイッと酒の入ったコップを差し出してきた。
「え・・・でも・・・」
「おいおい、何言ってんの?ダメだって言ったでしょうが。」
戸惑う新八に、銀時が割り込んできてコップを遠ざける。
「大体アレだよ?新ちゃんが酔っ払っちゃったら誰が
俺の事介抱してくれるってんだよ。
言っとくけどそん時だけだよ?
ベッタベタに甘えさせてくれるの。
それにもし酒癖悪かったらどうすんだよ。
これでもあのメスゴリラの弟だよ?
んな事になったらシャレになんねぇよ」
「何を言うっ!言っとくが酔っ払ったお妙さんは
滅茶苦茶可愛いぞ!?
こう、まるでハンターの如き鋭さとなる瞳!
勝利に高揚してるかの如き赤き頬!
そして理性が崩壊したかの如き、
とんでもない拳!!
思わず心臓が破裂しそうな勢いだ、うん!」
「それは単なる命の危機だ。」
ってか滅茶苦茶酒癖悪いじゃねぇか。力説する近藤に、
些か引き気味の銀時。
「や、でもこう言うのは人それぞれだからね?」
「そうなんですか?」
「まぁな。でも止めとけって。
お妙までとはいかないまでも、突然泣き出したり
笑い出したり脱ぎだしたりなんかしたらオマエ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・とりあえず一杯な?」
「いや、なんで?」
突然主張を変えて、長谷川から奪い取ったコップを
新八へと手渡す銀時。
それを不審げに見詰めると、銀時は軽く手を振って
話し出した。
「いやいや、やっぱアレじゃん?
思春期の好奇心を押さえ込んで爆発されても困るじゃん?
知らない内に台所で呑んだくられても困るじゃん?
ならいっそ俺の目の届く所で・・・と思ってよぉ」
「・・・別にそこまで興味がある訳じゃないんですけど。
ってか台所でって明らかに思春期の行動じゃないですよね?
思いっきり主婦層ですよね、それ!?」
そう言うものの、やはり少しだけお酒と言うものに
興味がある年頃な新八としてはいい機会である訳で。
「まぁまぁ新八君。
一杯ぐらい呑んでみなよ。
保護者もいいって言ってるんだしさ~」
「・・・なら一杯だけ・・・」
長谷川にも勧められ、新八は戸惑いながらも嬉しそうに
コップへと口をつけた。
「・・・あ、意外と美味しい」
「お、意外といける口だね、新八君!」
半分ほど呑んだ所で、新八がそう感想を述べると、
ニコニコと長谷川が酒を注ぎ足してくる。
「あ、ちょ・・・もういいですって!」
新八は慌ててコップを置こうとするが、まぁまぁと
近藤に宥められてしまう。
「いや~、こうも早く義弟と酒が呑めるなんてなぁ」
「お前はまず金が絡まない酒を
お妙と呑める様になってからこい」
ってかこれなら今度、晩酌に付き合ってくれよ。と嬉しそうに
銀時も告げてきたので、新八は新たに注がれた酒に
笑って口を付けたのであった。
それからどれだけ時間が経ったのであろう。
銀時はコトンと肩に寄り掛ってくる存在に気が付いた。
「ん?どったの、新ちゃん?」
そう言って肩に頭を寄せている新八の顔を覗き込めば、
頬を真っ赤にさせて目をトロンとさせている。
「何?新八君眠くなっちゃった?」
「ん~、そうみたいだな。おら、もう止めとけって」
長谷川の言葉に肯定しつつ、新八の手からコップを
取ろうとするが、新八はイヤイヤと頭を振って手放そうとしない。
「さすがお妙さんの弟。酔い方も可愛いなぁ」
「や、本気で関係ないだろ。
寧ろ真逆だろ、この酔い方。
っつうかマジ可愛いな、おい!!」
なんとか銀時がコップを奪い取ると、変わりにとばかりに
長谷川が水の入ったコップを新八へと手渡す。
「でも結構呑んだよな。お酒気に入った?」
そう問うと、新八は両手でコップを抱えたまま
コクリと頷く。
そして・・・
「思ったより美味しかったです。
お金も仕事もないのにどうにかして呑もうと
言う気持ちは全く判らないですけど」
と、物凄くいい笑顔で口を開いた。
「え?・・・いやあの・・・新八君?」
「と言うか気分も良くなるから、
それ目当てで呑んでるんですか?
あ、もしかして現実逃避?
そうですよね~、したくもなりますよね~。
暖簾見たら入りたくもなりますよね~、
帰る家も待ってる人も居ませんし。
ぶっちゃけそのお金溜めてせめて部屋を
借りたらどうです?それがダメなら
せめてダンボールハウスを・・・って言いたいけど
止めときますね?所詮他人事だし。」
「や、ちょ・・・止めてぇぇ!!
無性に泣きたくなるから止めてぇぇ!!!」
ニコニコと笑いながらとんでもない事を話し始めた
新八に、長谷川が心からの声を上げた。
・・・が、新八は止まらない。
唖然としている銀時を振り返り、ニコリと笑う。
「銀さんもやっぱり同じですか?」
「や、お、俺は違うよ?
そんな現実逃避したくなるほどじゃねぇし」
「でもよく呑みに行きますよね?
この場合は人生から?それとも天パから?
あ、どっちもですね。
でもね?そんなに悪くないですよ、天パ。
そう言う事にしといてあげるんで、
毎朝鏡の前を陣取るの止めてください。
マジウザイです。
ってかぶっちゃけ寝癖なのか天パなのか判りませんから。
誰もそこまで銀さんに注目してませんからね?
僕も適当に相手してますし」
「だからしてねぇって言ってんじゃん!!
え、何この子。ものっそく可愛いのに
とんでもない毒吐いてるよ!?」
でも可愛いぃぃぃ!!!と、少し涙目になりながらも
新八を抱き締める銀時。
その腕から苦しそうに顔を出すと、新八は
コテリと首を傾げて苦笑する。
「もう銀さんったら・・・
マジウゼェ」
その瞬間、新八を抱き締めていた銀時から、
微かにすすり泣くような音が聞こえて来た。
「あ・・・あの新八君?
そろそろ本気で寝た方がいいんじゃないかな~」
この分だと次の餌食は自分だろう。
ならば・・・っ!
と、覚悟を決めた近藤が、それでも恐る恐る声を掛けると、
ニコニコと笑い続ける新八がクルリと視線を向けた。
そしてゴクリと息を飲み込み、来るだろう衝撃に
近藤が身構えていると・・・
何故だかとても柔らかい笑みを浮かべて、
何度か頷くだけで終わってしまった。
「・・・って何でだぁぁ!!?
言う事あるよね?俺にもなんかあるよね?
ほら、ゴリラとかケツ毛とかさぁ、もう突っ込み所も
毒吐く所も満載だよねぇぇ!!?
なのになんでそんな慈愛に満ちた微笑みぃぃ!!?
なんかすっごい辛いんだけど!
毒吐かれるよりきついんだけどぉぉぉ!!!?」
「うっせぇよ、ゴリ!!
っつうか毒じゃねぇから!
さっきのは毒と言う名の愛だから!
ウザイ程の愛だからぁぁ!!!」
「やっぱ作るならダンボールよりビニールシートかな?
あ、でも買う金すらねぇや、ははは・・・」
その夜、突如泣き上戸となった大人三人を
ニコニコと楽しげに眺めていた新八は、次の日
とんでもない頭痛に襲われ、もう二度と酒は呑まないと
言って、今度は喜びの涙を銀時達に流させたのであった。
*****************
五万打企画第五弾。蒼月様からのリクで、
『実は酒癖の悪い新ちゃんで。
キス魔とか抱き付き魔とかそう言う可愛らしいのじゃなく、
笑顔でマダオ共貶して凹ます』との事でしたが、
如何だったでしょうか?個人的に
あんまりのり移れませんでしたのが反省点です(おいι)
・・・もっといっちゃった方が良かったですかね?(笑)
こんな感じになりましたが、少しでも心すっきりと
なって頂ければ嬉しいですvv(笑)
企画参加、有難うございましたvv
昨日は蒼さんのトコの絵チャにお邪魔してきました~vv
もうお言葉に甘えて新ちゃんばかりをひたすら描いてたんですが・・・
マウス絵初心者の限界はすぐそこでした(泣)
でも滅茶苦茶楽しかったです♪
また開催されるそうなんで、それまでにもう少しぐらい
進歩と言うものをしていたいですっ!!
以下メルフォお返事
姫りんご様
最初の一文で大笑いさせて貰いました~vv
ってかそう思って頂けて一安心です(え?)
しかし本当、いつもとあまり変わりありませんでしたねι
もうアレは標準装備と言う事で是非!
新ちゃんの反応は、常にキュンキュンですよ。
目、悪いですからね、あの子(ちょ、待て)
神楽の視線がどんどん冷たいものになっていくと
思いますv
・・・ま、それにも気付かなそうですけどね、
あのバカップルは(笑)
でも楽しんで頂けた様で本当に良かったですv
ご感想、有難うございました~vv
「銀ちゃんってツンデレってヤツネ。
・・・気色悪っ」
「おいコラ。突然とんでもねぇ事と
厳しい感想言ってんじゃねぇぞ」
常々思っていた事を告げれば、ものっそく嫌そうな
顔で睨まれた。
その顔、私がするべき表情ネ。
軽くイラッときたので、とりあえず顔面に拳を
埋め込んでみた。
自分に素直に生きるのが私のモットーヨ。
でも、銀ちゃんはどうも違うらしい。
大体にして最初からそうだったのだ、この男は。
自分の手助けをしてくれると言う新八に対し、
勝手にしろと言っていた癖に、ちゃっかり後で助けに
来てくれたり。
・・・あれは絶対後を付けて、出てくるタイミングを
見計らっていたに違いないと心底思っている。
まぁ大抵何時もそんな感じなのだが。
そしてそれは日常生活でも同じなのだが。
「銀さん、今日買う物沢山あるんで付き合ってもらえません?」
新八がそう言えば、
「お前の手は何の為に二本あるんだ。頑張れ、新八。
ちなみに銀さんの両手はジャ○プを支える為にあります」
と断るくせに、新八が出かけた後、
「あ~、なんか体だるいな、何だコレ。
・・・あ、そう言えば今日は外出てねぇわ、銀さん。
人間、一日にせめて十五分は日光に当たらねぇと
いけねぇって言うしな、うん。
あ~、ならしゃあねぇわ。ダルイけど外出なきゃ。
本当、ダルイんだけどね、面倒臭いんだけどね。
ジャ○プの続きもごっさ気になるんだけどなぁ。
でも当たらなきゃいけねぇってんなら仕方ねぇよな、うん」
等と長い独り言を呟きながら、後を追うように
イソイソと出掛けていく。
・・・なら曇りの日や雨の日はどうするネ。
そう言ってやりたい神楽だが、また長々とした言い訳が
始まりそうなので、今の所黙ったままそれを見送っている。
大人な私に感謝するヨロシ。
ちなみにその後、両腕に買い物袋を携えた銀時が、
新八と共に帰ってくるのは言うまでもない。
他にも、高い所のものを取ろうとしている新八に対し、
「落とされても困るしな。あ、別にオマエが心配って
事じゃなくて、物な物。ほら、割れでもしたら困るし・・・
ってうん、これ割れ物じゃないね。
・・・で、でもどんな物でも大切にしなきゃな!」
と取ってやり。
夜、家に帰ろうとする新八を
「面倒臭ぇけど、子供をこんな時間に歩かせるなって
ババアがウルセェからな」
と態々送ってやり・・・たいらしいのだが、大抵断られる。
何分毎日の事なので酷く新八が遠慮するのだ。
新八曰く、一人残される私の方が心配らしい。
結果、
「あ、そう?ならいいわ。
別にどうしても送らなきゃいけない訳でもねぇし?
ババァが煩ぇだけだから一応言ってみただけだし?」
お疲れ~。と言って見送る羽目になるのだが。
・・・私は知ってるネ。
そう言いつつも、毎日きっちり新八の後をつけて
隠れ送り人となっている事を。
私曰く、新八の方がよっぽど心配ネ。
・・・ちなみに、偶に本当に遅くなってしまい、ちゃんとした
送りになっている時の銀ちゃんは、
「仕方ねぇなぁ、銀さんも早く寝たいってぇのによぉ。
あ?それなら別にいいって・・・いやあの・・・あぁ!
そういや銀さん、今週のジャ○プ買い忘れてたわっ!
あ~、あれの続き気になるしな~、なんか読まないと
気になって眠れないような気がしてきた。
ってか絶対寝れねぇな、コレ。
うん、しょうがねぇから
ちょっと買いに行くわ。序に送ってくから。
ん?イヤイヤ家まで送ってくって。
ほら、この近くのコンビニだと売ってねぇから。
あるの、オマエん家のコンビニだけだから、きっと。」
・・・等といって、ウザさが半端ない。
と、つい今までの事を思い出し、じっとりと目の前の銀時を
睨んでいると、鼻血を止めるべく、ティッシュを
詰め込んでいた銀時が あぁ? と睨み返してきた。
「んだよ、まだなんかあんのか?」
「あるも何も、少しは素直になるヨロシ」
見ててウザいし、何より痛い。
「あぁ?何言ってんの、オマエ。
銀さんは何時でも何処でも自分に素直に生きてますぅ」
「出来ましたよ~・・・て、え?何この雰囲気」
思わず二人で睨み合っていると、朝食を運んできた新八が
一瞬目を瞬いた。
「別に?神楽の頭が未だ起きてねぇだけだ」
「それを言うなら銀ちゃんの髪の毛は色々起き過ぎネ」
「ッテメ!そこまで言うなら寝かしつけてみやがれ
コノヤロー、心からお願いしますっ!」
「・・・悪かったヨ、銀ちゃん」
「え、何その本気の謝罪。」
「はいはい。いいから早くご飯食べちゃってください!」
全くもう。と言いつつ、テーブルに出来たての朝食が
並んでいく。
それらが全部並び終わった所で、三人手を合わせて
いただきますだ。
ホカホカのご飯に頬を緩ませていると、突然銀時が
小さな声を上げた。
見れば、何故だがプルプルと小刻みに震えている。
「どうかしましたか、銀さん」
何か詰まりました?と心配する新八を余所に、
銀時はクワッと顔を上げると、勢いよく箸をテーブルへと
たたき付けた。
「どうしたもこうしたも・・・んだぁ?こりゃ。
全然甘くねぇじゃねぇかぁぁ!!」
そう言って指差したのは、綺麗に焼かれた定番の卵焼き。
「甘くない卵焼きなんてオマ・・・アレだよ?
最早犯罪の域だよ?卵に対する冒涜だよ?」
あ~もう最悪だっ!!と項垂れる銀時を横目に、
神楽は自分の分の卵焼きに手をつける。
・・・うん、確かに何時もの様に甘くはない。
が、これはこれで美味しい。
そう思うが銀時は納得していないようだ。
体を起こしてソファへと身を預けると、やってらんねぇ。だの
裏切られただのグチグチいい始めた。
そんな銀時に、新八が申し訳なさそうに口を開く。
「すみません。・・・でも銀さん、この間お医者さんに
怒られたらしいじゃないですか。
それにこの間珍しくパチンコで勝ったって言って大量に
お菓子持って来たし・・・せめて食事くらいは気をつけて・・・」
「食事くらいって・・・あのなぁ、食事って大切だよ?
人としての基本だよ?コレ。
しかも朝食なんて言ったら、一日の始まりだろうが。
これで今日一日のやる気なんかが決まるってもんだよ。
それをオマエ・・・甘くない卵焼きだなんて・・・
あ~、無理。なんかもう食べる気しなくなっ・・・」
「なら寄越すヨロシ」
「・・った訳でもねぇんだけどよ」
銀時の発言に、さっと手を伸ばすがそれは空振りに終わった。
何故なら咄嗟に銀時が自分の卵焼きが乗った皿を
上へと持ち上げたせいだ。
それに対し、神楽が短く舌打ちをする。
「甘くないのが嫌なら寄越すヨロシ」
「いやいや、これなくなったら銀さんのおかずがなくなっちゃうからね?
こんなおかずでも、ないと困るから、銀さん」
ジリジリと卵焼きを狙う神楽に、その目から必死に
卵焼きを庇おうとする銀時。
そんな二人に、新八がおずおずと声を掛けた。
「あの・・・この浅漬け全部食べちゃっていいんで、
その卵焼きは神楽ちゃんに上げてください」
「・・・え?」
新八の言葉に、銀時の体がピシリと固まった。
「すみません、銀さんがそこまで卵焼きに
拘り持ってたなんて知らなかったから・・・」
そう告げる新八の顔は、笑っているものの眉が下がっている。
「ごめんね?神楽ちゃんはこの卵焼きでも大丈夫?」
「私は全然平気ネ。と言うか新八の作ったご飯に
文句なんかないネ」
私、大好きヨ。と言えば、新八は照れ臭そうな笑みを
神楽へと返した。
そして未だ卵焼きの皿を抱え込んでいる銀時に向って
手を差し出す・・・が。
「あぁぁっ!!!!」
神楽の絶叫虚しく、銀時はガツガツと卵焼きを
全部口に入れてしまった。
「ちょ、何するネ、銀ちゃん!!」
「そうですよ、そんな無理して食べなくても・・・」
そう言うが、とうの銀時は無言で口を動かしている。
そして漸く口の中の物を飲み込むと、勢いよく
喋りだした。
「煩ぇなぁ、食べてる時に話しかけてんじゃねぇよ。
それに、別に無理なんかしてねぇから。
銀さん、卵焼き大好きだし?そう言えば最近糖分取り過ぎてて
ヤバイと思ってた所だし?
別に新八の心配が嬉しかったとか、新八の作るモンなら
なんでもいいとか、寧ろ誰にもやりたくねぇとか
そんな事全然思ってねぇから!
ただ、今朝は甘くない卵焼きな気分だったって言うの
さっき思い出しただけだから。
本当、それだけなんだからね!!」
「・・・銀ちゃん・・・」
今の姿、半端なくウザイヨ。
ってかさっき食べている時何にも喋らなかったのは、
きっと行儀云々と言うより、
ただ単に新八の卵焼きを堪能していただけだろう。
全く、何処までウザさを爆発させれば気が済むのだ、この男は。
だが・・・
「銀さん・・・有難うございます。
明日はもう少し甘くしますからね?」
新八は気付いてないようで、銀ちゃんが自分を気遣って
無理をしていると思っているようだ。
見れば嬉しそうな笑みを浮かべている。
それを見て、銀時はさっと顔を背けた。
「べ、別に?
その方が嬉しいけど、やっぱ体第一だし?
新八の作ったモンならなんでもいい・・・じゃなくて、
作って貰っといて文句言うのもアレだしな、うん」
って事で明日もよろしく。なんて何時もの様に
気ダル気に言っているが・・・
・・・銀ちゃん、耳、真っ赤ヨ。
神楽は大きく息を吐き、自分の分の卵焼きを
パクリと口にした。
「・・・私はこの味で十分ネ」
これ以上甘ったるいのはゴメンヨ。
そう思い、神楽はもう一つ、心の底から
溜息を吐いたのだった。
****************
五万打企画第四弾。姫りんご様からのリクで、
「ツンデレ銀さんと銀さんラブな新八」と言う事でしたが
・・・如何だったでしょうか?
なんか私、ツンデレを誤解してますかね?(笑)
どうも単なる変態になってしまったような・・・(←何時もの事ですねι)
こんな感じになりましたが、少しでも
楽しんで頂けたら嬉しい限りですvv
企画参加、有難うございましたvv
またもや前言撤回。
覗いたのは瀕死のペルーでした。
・・・て、ペルーって誰よ。
誰かが遠くの方で俺の名前を呼んでいる声がした。
後、なんかペチペチと言う音も。
・・・なんだ?一体。
震える目蓋を抉じ開けてみると、目の前にはきょとんとしている
図書委員が居た。
「あ、やっと起きた。大丈夫ですか、銀さん」
・・・や、違った。新八だ。
お下げだけど、セーラー服だけど。
「いや、その台詞はそのまま打ち返す。
え?何このプレイ。なんでそんな格好で俺のデコ、叩き続けてんの?」
ボーッとしたまま、横たわっている俺の頭の横でしゃがみ込み、
ひたすらペチペチとデコを叩き続けている新八を見上げる。
「・・・あれ?記憶飛んじゃいました?
ちょっと待って下さいね、今直してあげますから」
「や、いいから。ってか漢字違うからね?
叩いても直んないから、銀さんの頭はっ!」
それにどっちかって言うと叩きたい方だ、
性質で言えば。
とりあえず段々と強くなっていく新八の手を掴み、
叩くのを止めさせる。
・・・ん?こいつこんなに手首細かったっけ・・・
そこまで思い、俺は あぁ・・・と先程までの光景を
思い出した。・・・って、
「おぉぉぉいっ!スカートは無事か!?破れてないか!?
破れてるなら貸しなさい、銀さんが直してあげるから。
序に裾上げもガンガンしてあげるから、
破れてなくても貸しなさいっ!!」
「って貸さねぇよっ!!」
ガバリと起き上がったのに、新八の膝が俺の腹へと
落ちてきて、俺は再び横たわる羽目になった。
「っ!!!・・・ね、銀さんのお腹、破れてない?
なんかものっそい衝撃だったんだけど」
「そしたら布団針でガツガツ縫って上げますから
安心して下さい」
全く・・・と言って、新八はその場から腰を上げた。
・・・のでちらりと頭を動かしてみたら
物凄い勢いで頭の横に足が落ちてきた。
あ・・・あっぶねぇι
どうやら神秘と瀕死は=で結ばれているらしい。
ギロリと睨みつけてくる新八から目を逸らし、
何事も無かったかの様に俺も体を起こした。
「そう言やあいつ等は?」
話題を変えるべくそう問えば、新八は何故か視線を
遠くへと飛ばした。
何かと思って視線を同じように向ければ、
ソコにはとても風通しのよくなった我が家の壁が・・・
・・・これ、縫って直せたら良かったね、新ちゃん。
「とりあえず僕、買い物に行ってきますね」
少しの間、二人して無言で壁を見詰めた後、
新八がそう言って財布と買い物籠を手に取った。
「ん~、いってらっしゃ~・・・って
待て待て待て!」
何時もの様に出掛けようとしている新八に、俺は慌てて
待ったを掛けた。
「なんですか?お菓子は買ってきませんよ?」
そんな俺に、新八は胡散臭げな顔を返してくる。
「え?マジで。って違ぇよっ!
オマ、その格好で行くつもりか!?」
そう言って新八を指差せば、新八は不思議そうな顔で
首を傾げ、次に視線を降ろして自分の今の姿を
確認すると、あぁっ!と声を上げた。
そしてそのまま少し悩んでいると・・・
「ま、いいでしょ。着替えても
この髪じゃ変なだけだし」
じゃ、いってきます。と言って再び出掛けようとした。
うん男前だね、新ちゃん。
なんかもう見事なぐらい男前だよ。
もう惚れ直すしかないね、コレ。
「って違ぇぇ!!!ちょ、オマエそんなトコで男前度上げて
どうすんの!?
これ以上銀さんの心を
奪ってどうすんのぉぉ!!?」
「いや、別にいらないんで喜んで返しますけど」
「返品不可です。返さないで下さい。
寧ろどんどん奪っちゃって下さい。
って、だから違うって。そんな格好で出て行ったら
やばいだろうが、フツー!!?」
色々疑われちゃうよ?と言ってみるが、新八は何処吹く風。
ニコリと笑って俺の心配をも吹き飛ばした。
「大丈夫ですよ、きっと×ゲームか仕事か
銀さんの趣味ぐらいに思われるだけです」
「ヤバイのは俺の方ぉぉ!!?
っつうかなんでそんな何時も通りなんだよ」
普通慌てねぇ!?がっしりと新八の腕を掴んで
その場に引き止めつつ、疑問に思ったことを聞いてみる。
「あぁ、なんか数時間で戻るらしいんで」
「なら戻るまで待ってそれから買い物行けば
いいじゃねぇか」
俺にしては至って普通の事を言ってみた。
ってか普通そうだよな。特殊な性質の人以外は。
すると、何言ってんですかっ!と怒られた。
「タイムサービスは待ってくれないんですよ!?」
・・・成る程。
やっぱり新八は何処まで行っても男前だ。
その後、どうしても買い物に行くと言うので
俺もお供をする事にした。
考えてみりゃこの街で普通がどうのなんて関係ねぇや。
寧ろ攫われる可能性の方が高いし。
・・・って思ってみたらコノヤロー。
なんで行く先行く先、俺に説教垂れるんだよ、おい。
違うから、銀さんの趣味じゃないから。
オマエも否定しろよ、新八っ!・・・てあぁ、オマケして
貰ったの。え?幾らアレでも嫌なものは嫌って言って良いって?
なんなら鉄拳制裁してやれって?
へ~、そこら辺もうばっちりなのにね!
あ、いい弁護士も紹介して貰ったんだ。
うん、今は銀さんの方が必要かな、それ。
っつうかそこぉぉ!!
さり気なく見なかった振りしてんじゃねぇぞ、
このマダオがぁぁぁ!!!
せめて理由を聞いて下さい、
お願いします。
・・・や、電話番号とかは良いから。
ウチに警察の電話番号とか必要ないから、本当。
あ!?んだよ、今度はヅラかよ。
あ~はいはい。何時ものお決まりの台詞はいいから。
何?お前それ録音でもして持ち歩いてんの?
・・・いや、何それ。なんでエプロンなんて持ち歩いてんのよ。
や、差し出さなくていいから。
新八も受け取らなくていいからね!?
幼な妻にはエプロン、ある程度になったら割烹着なんて
特殊な図式披露しなくていいから、本当ぉぉ!!
大体セーラー服にエプロンなんてお前っ!
・・・ナイスチョイス、ヅラ。
って違う違うっ!違うから、新ちゃん!
それはあくまでヅラの趣味であって、銀さん的には寧ろ
裸にエプロンの方がっ!!
・・・て、あれ?なんで俺の手に手錠なんて掛かってるの?
あれ?おかしくね?新ちゃんの指定席は銀さんの隣だよね?
そんなマヨとかS王子の後ろじゃないよねぇ!?
ちょ、違うから。セクハラとかじゃ全然ないから。
そう言う特殊プレイでもないからね?
そんな『俺は判ってますぜ』的な顔も
しなくていいから、沖田君。
判って欲しいのはあくまで俺の無罪だからぁ!?
おい、新八!ちょっとこいつ等に説明を・・・て、え?
もうすぐタイムサービスの時間?
ならさっさと銀さんの無実を・・・っておぉぉい!
何気に新八を誘導してんじゃねぇよ、ジミー!!!
ちょ、本当にあの・・・
「せめてさっきの弁護士紹介して下さいぃぃ!!!」
その後、迎えに来てくれた新八は、何時もの姿に戻っていました。
・・・うん、やっぱりその格好が一番いいわ、本当。
**************
五万打企画第三弾。あんもち様からのリクで
「新八、女体化する」と言う事でしたが・・・如何でしょうか?
最終的に争奪戦にならず、グダグダな感じに
なってしまったような・・・す、すみませんι
こんな感じになりましたが、少しでも楽しんで頂けたら
嬉しい限りですv
企画参加、有難うございました。
再び前言撤回。
ナイスパンチです、新八君。
と言う事で幸福を掴んだ俺は、すぐさまものっそい鉄拳を食らった。
チクショー、知らなかったんだから仕方ねぇじゃねぇか。
言わばアレだよ?事故みたいなもんよ?今の。
まぁ知ってても触ったけどね?
掴んだけどね、あの幸福的物体を。
「・・・ってかさぁ~」
殴られた上正座させられている状態で、目の前に仁王立ち
している新八を見上げる。
・・・ちっ、もう少しスカート短かったら見えてんのによ。
「なんですか謝罪、並びに慰謝料でも
払う気になりましたか?」
「それプラスお触り賃ネ。
幸せってもんはヨォ、タダじゃ掴めないんだぜぇ~
お客さ~ん」
「客じゃねぇよ。
ってか客だったらいいの!?金払ったらいいの!?
バッカヤロー、銀さんはそんな子に育てた覚えは
ありませんけど幾らですかっ!!?」
「幾らでもねぇよ。」
ってか反省しろっ!と言われ、新八に叩かれた。
いってぇなぁ、どうせなら蹴りにしろよ。
そうすれば多分痛みと共に幸せも見えてくるから。
・・・て、そうじゃなくて。
叩かれた場所を摩りながら、再び新八を見上げる。
「オマエ、さっきの本物?」
そう、聞きたい所はソコだ。
別にお触り賃じゃない。
・・・や、それも聞きたいけど。
すると新八は蔑んだ目を幾らか和らげ、眉を下げた。
「・・・多分そうです。なんか服も変わってますし」
「コレのせいネ」
そう言って神楽が差し出したのは、中身が空になった一本の瓶。
受け取って見てみれば、なんとも怪しい商品名と説明文が
書かれていた。
「新八・・・オマエそんなに神秘のベールを覗きたかったのかよ。
水臭ぇじゃねぇか。一言言ってくれりゃぁ
銀さんの神秘のベールを思う存分
覗かしてやったのによぉ」
「僕じゃねぇよっ!
大体これは神楽ちゃんが・・・って、
チャックを下ろすなぁぁぁ!!!!」
「うん、どうせなら人生の幕を下ろした方が
いいんじゃないかな?」
「「「え?」」」
突然入ってきた声に、新八は拳を振り上げ、神楽は足を振り上げ、
俺は神秘のベールに手を掛けたまま振り向けば、
窓辺に腰を降ろし、にこやかに手を振っている見覚えのある
顔を見つけた。
「ま、どっちにしろ俺がその内下ろすけどね?」
何なら今日でもいいよ?そう言って笑顔のままこちらに
近付いてくる姿に、神楽が素早く動く。
「神威!!オマエ何しに来たネ!」
「ん?いや近くに来たからちょっと他人の人生の幕を下ろしに。」
「そんな事しなくても、銀ちゃんは近いうちに強制的に下ろす
事になるネ!
特に社会的にっ!!」
「下ろさせねぇよ、どっちも。
人生においても社会的にもそんな気配サラサラねぇよ!
ってか何勝手に人の家に入ってきちゃってるの!?
俺の幸せ空間、土足で踏みにじらないでくれるぅぅ!!?」
「ですね。まず靴を脱いでください!」
「・・・や、そうじゃねぇだろ、新ちゃん」
「何言ってんですか!大事な事でしょう。
掃除をする身としてはっ!」
新八の発言にカクリと肩を落とし、ボソリと呟けば
凄い勢いで睨まれた。
はい、そうですね。
全く持ってその通りでございます。
でも実際問題、脱ぐよりもそのままお帰り頂く方が
よろしいかと思うんですけど、銀さん。
そんな切実な思いを余所に、新八は あ~もう泥だらけっ!
と怒りを滲ませながら神威の元へと近寄っていった。
その後ろで神楽がニヤニヤと笑う。
・・・や、神楽も違うから。
や~い怒られた~。なんて新八の背中から顔を出して
言ってる場合じゃないからね?
危ないから、その子。
銀さん、堂々と殺人予告されたからね?
・・・あ、でもされたのは俺だけだから
いいのか?
「大体そこは玄関じゃありませんよ?」
判ってます?と、腰に手を当て、
まるで子供に言い聞かせるように告げる新八に、
神威は笑みを深くした。
「ん~判ってるけど、面白いものが目に入ったからつい・・・」
そう言いながら脱いだ靴を手渡す神威に、
新八は一瞬目を瞬かせたが、直ぐにそれが
今の自分を指しているのだと理解し、深々と溜息を吐いた。
「あぁ、これですか・・・
確かに面白いもんですけどね・・・」
「で、神秘のベールってどれ?これ?」
俺にもちょっと覗かせてよ。そう言い、神威は少し体を
屈めると、勢い良く新八のスカートの裾を捲り上げた。
「ぎゃぁぁぁ!!!
な、何してんですかっ!!」
慌てて新八が手で押さえ込むが、裾を掴んでいる神威の手は
離されない。
それどころかギリギリと捲り上げていく。
「何・・・って神秘のベール覗いてんの」
「おぉ!これが神秘のベールだったアルカ!
新八、私にも覗かせてヨ」
ニコニコと笑みを絶やさない神威の言葉に、神楽の目も
キラキラと輝く。
そしてそのまま神楽も背後からスカートを捲り上げた。
「ちょっ!オマ・・っ馬鹿だろ、
本当馬鹿だろ、アンタ等ぁぁ!!!」
そう言って新八は片手を後ろへと回すが、
相手は夜兎の兄妹だ。
・・・敵うはずがない。
ってか丈夫だな、あのスカート。
つい呆然としつつも、しっかりガン見してしまう。
や、別に神秘のベールの中身が気になった訳じゃないよ?
あくまでホラ、よく破けないな~って感心してた
だけだからね?
寧ろ破けたら大変だし?
さっさと観念して手を離さねぇかなぁ・・・なんて
思ってただけだから。
主に新八が。
「って、アンタはさっさと止めろぉぉぉ!!!」
そんな思いが通じたのか、新八は潔く押さえていた手を離してくれました。
俺に向って、手にしていた靴を投げる為に。
・・・うん、銀さんもちょっと覗けたわ、神秘のベール。
直ぐに強制的に意識下ろされたけど。
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すみません、終わりませんでしたι