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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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「強くなります、いつかアンタの背中を護らせてもらえるぐらい」

そう宣言した小さな背中。

・・・判ってないね~、オマエ。

 


『背中』

 

それは紅桜の一件の後、桂と共に脱出して来た銀時に新八が告げた言葉だ。
どうやら先に行かせたのが響いていたらしい。
でも自分の力量が判っているだけに文句も言えず、その結果出たのが
この言葉だ。

全く・・・らしいと言えばらしいけどよぉ。

今は忙しそうに家事をこなしているその背中を、ソファに
横たわりながら銀時は見詰めた。


先程までは部屋の掃除をしていた。
ついでに 邪魔です! と小突かれた。

で、今は干していた洗濯物をよせている。
手伝おうかと言ったら 邪魔です。 と断られた。
どうしろってんだ、コノヤロー。
滅茶苦茶寂しいじゃねーか。


心の中で文句を言いつつ、その背中を見つめ続ける。


大体コイツは判ってない。
俺の背中を護るだと?
そんな事の為に、俺はお前らを背負ったんじゃねーぞ。
気持ちは嬉しいんだけどな、違うんだよ。
そんな強さを、オマエに望んでんじゃねーんだ。
闘う事を知らないなら、知らない方がいいんだよ。
そんなもん、知らないで居て欲しいんだよ。

でも巻き込んじまうんだよな、俺は。
で、結局頼っちまうんだよ、俺は。

知らないだろ、俺はもうお前らが・・・
って言うか、オマエが居なきゃダメダメなのよ?
あの時先に行かせたのだって、単なる俺の我が侭。
だって怪我なんかしたら、誰が俺の面倒見るんだよ。
厭だよ?銀さん、オマエの居るこの場所が好きなんだから。

大体さ~。もうかなり強いじゃん、オマエ。
俺はダメだね。待つとか出来ねーもん。
なのにオマエは待っててくれるじゃん。
そりゃ~怪我とかしてきたら怒るけどさ。
でも根気良く待っててくれるじゃん。
それってかなり凄い事だと思う訳よ。
そう言う意味じゃ、オマエは強い。
多分俺なんかよりもずっと、な。

それによ~・・・

 

 


「銀さん」


新八の背中を見ていた筈が、行き成りその本人のドアップへと
変わる。
どうやらかなりボーッとしていたらしい。
既に洗濯物も畳み終えたらしく、その手にはお茶の入った湯呑みがあった。

「もう、目を開けて寝てたんですか?」

妙な特技持ってますよね~。と笑いながら新八はテーブルの上に
湯呑みを置いた。
その手を掴み、クイッと引き寄せる。

「ぅわっ!ちょっ、危ないでしょうが!!」

そのまま銀時の胸元に倒れ込んで来た新八を、しっかりと抱き込む。

「大丈夫大丈夫~。銀さんが新ちゃんに怪我なんてさせる訳ないでしょ」

そう言って、軽い音を立てて新八の鼻先に唇を落とした。
一瞬にして赤くなり、何か言いたそうに口をパクパクさせる新八に
もう一度唇を寄せる。


俺の我が侭ばっかりだけどよ。
オマエの気持ちも嬉しいけどよ。

・・・うん、やっぱコレだわ。
背中合わせもいいけどさ、向かい合ってる方が断然いいって。

だって顔、見れた方が安心じゃん。
やっぱ顔、見れた方が幸せじゃん。

な、新八。

俺の背中を護るのもいいけどよ、
俺の幸せ護るのを最優先でお願いします。

いや、もうマジで。

*****************************************
[銀新十題]さまからお借りしました。

拍手[3回]

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巡察のルートに、ムカツク場所がある。
と言うより、嫌な野郎がいる場所がある。


・・・ま、滅多に会う事もねーけどな。


そう、どう言う訳か滅多に会わない。
寧ろ他の場所で会う方が多い気がする。
特に非番の日とか、休みの日とか、休日とか。
だからいつか叩っ斬ってやろうと思います。
え、何コレ、作文?


・・・等と考えていたら、その滅多に会う筈の無い野郎が居やがった。
って言うかなんでそんな陰に潜んでんだ?
・・・よし、挙動不審で捕まえよう。


「何してんでェ、旦那ァ」

土方がそう思ってる間に、隣を歩いていた筈の沖田が声を掛けていた。

「っ!!!!お、おぉ~沖田君じゃないか~」

別に何にもしてないよ~。と、変な笑いを浮かべながら手を振る銀時。
その顔には大量の汗が流れていて。

「そんな事言って、今滅茶苦茶ビビッてませんでしたかィ?」
いやいやいやいや、そんな事ないって!本当もう何でもないんで
さっさと通り過ぎてください~。と言うか税金払ってる人達の為に
馬車馬の如く働いてこいや、コノヤロー

「よーし、じゃあとりあえず目の前の不審者を
ひっ捕まえろ、総悟」
「了解でさァ~」
冤罪以外の何物でもねぇぇぇ!!
ちょっ、誰かお巡りさん呼んで、お巡りさん!!」

物陰から銀時を引っ張り出そうとすると、物凄く慌てた様子で
抵抗し始めた。
なんだ、コイツ。何時もと勝手が・・・・

そう思い、ふと少し先にある万事屋へと目をやると、そこには見慣れない
人影が・・・
いや、そこに居る人物は見慣れてるのだが、ソイツがしている行動が
見慣れないと言うか・・・

思わず凝視してしまった土方に、必死になって物陰から出ようとしない
銀時をつついて遊んでいた沖田も気付き、その視線の先に目をやって
少し首を傾げた。

「・・・・おい」
「・・・・なんだよ」
「テメーんトコは大掃除かなんかやってんのか?」
「・・・・・・・・・・」

問い掛けても答えは返ってこない。

「って言うかすげーなァ。ここからでも物凄い気迫が伝わってきますぜィ。
なんか恨みでもあんですかィ、あの看板に」

そう、この寒空の下、どうした訳か物凄い勢いで万事屋の看板を
磨いているのである。


万事屋のメンバーである、志村新八が。


「違うネ、新八が恨んでるのは看板じゃなくて、そのマダオネ」

ボーッとその姿を見ていると、不意に後ろから声が掛けられた。
振り返れば其処には大きな犬を連れた少女、神楽が呆れ顔で立っていた。

「おう、チャイナ。相変わらず暇が寄り集まった集合体のようなツラしてんな
オマエの全世界の腹黒さが集まったツラよりマシネ
「そりゃ~褒め言葉だねィ、気分わりィや
「こっちこそネ。吐き気がするヨ
「って待てこらチャイナ娘。無理矢理吐こうとすんじゃねーよ!!
総悟!テメーもすんじゃねーよ!!こっちが吐くわァァァ!!!

会って早々バトルのゴングを鳴らし始める二人に少し待ったを掛け、
先ほどの言葉の意味を問い掛ける。

「・・・で、なんだ、アレ。それとコレ」

土方が視線を万事屋に、そして未だに物陰に身を潜めている銀髪頭に向ける。
すると神楽は白けた顔で腕を組み、答え始めた。

「何時もの事ネ。銀ちゃんが新八を怒らせたヨ。で、喧嘩してアレネ」
「いやだから、それでなんであの行動に繋がるんだ?」

喧嘩してなんで看板磨きなのか判らない。
土方は再度神楽に問い掛けた。

「なんでも何もないネ。新八、最初は普通に怒るネ。でも凄く凄く怒ると
あぁやって掃除しまくるネ、無言で。呆れたマダオアル。」

お陰でトイレも台所も鍋もピカピカネ。そう言う神楽に、しゃがみ込んでいた
銀時が

「・・・鍋はオマエの時じゃん」

ボソリと声を挟んだ。その言葉にウッと声を呑む神楽。
どうやらその時の状況を思い出したらしい。

「・・・でもちゃんと謝ったネ。銀ちゃんはまだ謝ってないアル」
「いや、だってホラ・・・まだ磨いてる最中だから・・・」

全部磨いてからの方がいいかな~・・・なんて。と、ヘラッと力なく笑う
銀時に、土方達は大きく溜息を吐いた。

「なんだよ!テメーらは知らねーかもしんねぇがなぁ、あぁ言う時の新ちゃんは
本当、もうマジでこえぇんだぞ!!」

更に情けない事を力説する銀時にますます脱力する。

「アホか。大体にしてテメーが悪いんだろうが、さっさと行って魂込めて
謝罪してきやがれ」
「そうでさぁ、ついでに土方さんは魂飛ばして逝ってくだせぇ
よぉし、総悟。とりあえず首を出せ、叩っ斬ってやらぁ

そんな事を言いつつ、どうにか銀時を物陰から引っ張り出し、万事屋へと
向かわせる。
見れば看板磨きも終盤だ。

「見捨てられんのも近いな」
「全くでェ。そん時はウチに来いって伝えといてくだせェ」

笑ってそう言葉を投げると、背を向けていた二人がクルリと振り返り、

「それはないネ」
「そうそう。新ちゃんはどんなに怒ってそれを鍋とか磨くのに向けても、
キチンと家に居てくれるからね~。」

と言って、ニッと笑った。


「確信犯・・・てヤツですかねィ」
「だろーな。」

なんとなく面白くなくて、二人その場に佇んだまま、去っていく二つの背中を
眺める。
多分あの白髪頭は謝るのだろう。そしてあの少年は怒りながらも許すに
違いない。
この先もきっとあの少年は何かある度に、何かを磨くのだろう。
けれど、彼等の言った通り、アソコからは出て行かないのだ。

 

やっぱりあの銀髪はヤな野郎だ。
そして無性にムカツク場所だ、アソコは。

土方は口にしていたタバコをギュッと噛み締めた。


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聞こえない声が、今も時折追いかけてくる。

 

  言の葉

 

突然意識が覚醒し、目を見開く。
逸る鼓動を抑えつつ、耳を澄ませばそこには無音の世界。

いや・・・と、視線を見慣れた天井から横に移せば、
微かに聞こえてくる寝息の主が。


・・・あぁ、そう言えば今日は泊まっていったのだ。
起こさなくて良かった。


銀時はそれを確認すると、漸く息を一つ吐いた。
そしてゆっくりと体を起こし、立て掛けた膝に頭を乗せ、掌を見詰める。

それは先程まで、紅く濡れていた筈の手だった。

けれど今は何も汚れていない。僅かに汗に濡れているようだったが
普通の手だ。

当たり前だ。濡れていたのは夢の中の事。
けれどそれは確かにあった、昔の事で。

その中で、何度も何度も、刀を振るった。
幾度も幾度も、その紅い血を見に浴びた。
そして、数え切れないほどの命を失ってきた。

その光景が、今でも時折銀時の元にやって来る。


『お前のその紅く染まった手で 何を護れるのか』と。

 


「ん・・・銀さん?」

名を呼ばれ、視線を落とせばそこにはボーッとしたままこちらを見ている
顔が。

「わりぃ、起こしちまったか」
「ど・・・したんです・・・か?」
「いや、ちょっとな・・・なんでもねーよ」

眠たそうにゴシゴシと目を擦る新八に、もう少し寝てろ。 と言って
頭を撫でようと伸ばそうとした手が、一瞬固まる。

別にその手は紅くなど染まっていない。
先程のは夢で。
ちゃんと確認もした筈なのに。

なのに、手を、伸ばせなかった。

 

が、次の瞬間。その手を掴まれ勢い良く引っ張られる。
バランスを崩した銀時が、そのまま新八の元へと倒れこむが、どうにか
もう片方の手を伸ばし、ギリギリの所で自分を支える事に成功した。

「ちょっ、お前なにっ・・・・!!!」

すぐさま体を起こそうとするが、両腕を銀時の首に廻され、
今度は新八の肩口に顔を埋める形となった。
先程といい、どうやら新八はほぼ眠っているようで、力の加減が
全くされていない。
ギューッと力いっぱい抱き締められ、次にポンポンと頭を撫でられた。

「しん・・・ぱち?」

「だ~いじょ~ぶですよ~。」

「へ?」

新八の行動に頭がついて行かない銀時に、歌ってるかのような調子で言葉が
掛けられた。

「だ~いじょ~ぶ。怖いの来たら、僕が護ってあげますから~」

そう言って、再度銀時の頭が ポンポン と撫でられた。

それが数回続いたと思うと、今度は小さな寝息が銀時の耳に聞こえてきた。
どうやらこのままの状態で新八は眠ってしまったらしい。
しかも、銀時が身を起こそうとすると、ギュっと手に力が入る始末。

「・・・マジでか?」

そんな新八の行動に、思わず笑いが零れる。

「寝てても男前だね~、新ちゃんは」

銀時は、外れない腕をそのままに、ゆっくりと自分の体を横たえて
新八に体重が掛からない体勢へと持っていく。
そして丁度いい体勢になると、そっとその背に腕を廻し、新八の首元に鼻を
押し当てた。

 


暖かい。

 


戸惑うこの手を引き寄せ。

本当ならば、この腕にすっぽりと包み込めてしまえる程の体が。

今は自分を包み込んでくれて。

大丈夫と、告げてくれるキミのその声が。

護ると言ってくれるその言葉が。


どうしようもなく、暖かい。

 

 


銀時は、廻した手にキュッと力を入れた。
寝ている彼を起こさないように、けれど確かな力で、離れないように。

 

『お前のその紅く染まった手で 何を護れるのか』

 

今もまだ、遠くで聞こえない筈の声が聞こえる。


それに銀時は緩く笑い、

 

 

違うさ。『護る』だけじゃなく『護られてる』んだって、俺。
手が紅く染まってたからって、それがどうした。
忘れてねーよ、そんなもん。
だからこそ、触れるのにも躊躇しちまうんじゃねーか。
だけどよ・・・・忘れてねーけどよ。

 

 

「離せねーんだよ、もう」

 


ごめんな。

それは誰に対しての言葉だったのか、自分自身判らなかったけれど、
ほんの少しだけ     涙が出た。

拍手[4回]


 

明るい日差しの中、何時もの様に関わらず傘を差し、定春と一緒に歩いて
いると、前から見たくもないヤツが一人。
本来ならば有無を言わさず跳び蹴りの一つでもお見舞いしてやるのだが、
今日は、それはなし。
 

・・・大人な私に感謝するヨロシ。
 

ハンと鼻を鳴らし違う道を行こうとした所で、呑気でムカつく声が掛けられる。

「おぅ、チャイナ~。敵前逃亡ですかィ」

「誰がそんな事するアルカ。お前と違って暇じゃないだけネ」

「なんでィ、なんか犯罪でも起こすのか?なら自首だけはすんなよ。
俺がつまんねー」

「刺繍なんて誰がするカ。そういうのは新八が得意ネ」

聞き間違いをそのままに、フンと胸を張って得意げに言う神楽。
それに対して突っ込むでもなく、沖田は意外そうに目を見開いた。

「そんな事までしてんのかィ。新八も大変でさァ。
ますます欲しくなってきたぜィ、俺専用奴隷」

「絶対やらないネ。新八は万事屋のマミーあるヨ。
口煩いしオタクなダメガネアルけど、炊事洗濯ばっちりネ」

羨ましいカ。とニタリと笑って沖田を見る神楽。

「羨ましくはねぇな。ただ殴りてェ」

そんな神楽をこちらもニタリと笑って見返す沖田。

「フン、私もそれには同意ネ。でも今日は見逃してやるヨ」

「俺は見逃す気はサラサラねぇぜィ」

そう言って沖田は足を一歩前に出し、臨戦態勢を取るが、神楽はそれを
片手を出して制した。

「・・・なんでィ。なんか悪いもんでも食ったのかよ」

沖田は眉を顰めて言うと、神楽はこれまたニタリと笑い、

「違うネ。そんなモンで調子狂う私じゃないアルヨ」

コレアル。 と言って、手にしていた小さなビニール袋を
沖田の目の前に掲げた。
ますます訝しげな表情になる沖田に、神楽は自慢げに答えを差し出した。

「新八から頼まれてお遣いに行ってきたアル。だからお前に構って
られないネ」

そう言って神楽は背を向け、万事屋へと向かって歩き出した。
それに対し、沖田はやっと納得したかのように あぁ と頷いた。


多分この少女は早く帰って新八に褒められたいのだ。
きちんと言われた事をやり遂げて、褒めてもらいたいのだ。

そしてあの少年は、お遣いをきちんとこなしたこの少女を褒めるだろう。
優しいあの笑顔で、とても嬉しそうに褒めるのだろう。

本当ならば、神楽のそのお遣いを邪魔したい気持ちで一杯だが
そうなった後、原因が自分だと判れば、きっとあの少年は怒って来るだろう。
天下の真選組隊長と言えども、彼は物怖じしない。

怒ってる表情もきっといいだろうけどねィ・・・
でも今日はそういう気分じゃねェなァ。

どちらかと言えば、向けられるのが自分でないのが
とてつもなく面白くないが、あの笑顔を見てみたい・・・
 

「仕方ねぇなァ。それじゃあ今日の所は見逃すって事にしといてやらァ」

沖田は一つ息を吐き、肩を上げると神楽と共に歩き出した。



「・・・なんでついて来るアルカ」

「どっかの馬鹿チャイナが犯罪起こさないように護衛してるんでさァ」

「・・・お遣いが終わったら覚悟するヨロシ」

「望む所でィ」


ニヤリと視線を交わし、そのまま歩き続ける二人と一匹。

 


とりあえず今は我慢してやるネ。
余分なのがついて来てるけど、それは無視するヨロシ。
ついでにその余分なのが羨むほど、私を褒めるネ、新八。
 

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「な~にやってるんでィ」

後少しで開店時間になろうとしているその時、一種の団子状態になっている
万事屋メンバーに一つの声が掛かった。

チラリと目を向ければ、其処にはあまり・・・と言うか限りなく切実に
会いたくない黒い方々が。

「別に~。君達には関係ないんでさっさと行って下さいぃ~」

銀時は向けた視線を逸らして追っ払おうとするが、ヒョコリと自分の
肩口から顔を出した新八にそれを阻止された。

「あ、沖田さん、土方さん。お早うございます」

早いですね~・・・なんてにこやかに挨拶なんてものまでしてるし。
おまけにゴソゴソと移動し始めるし。

何ソレ。さっきまで銀さんの事風除けにしてなかたっけ?
なんでこいつらの為に動き始めちゃってるわけ!?

それでもちゃっかり腕は離さないので、三人はそのままの格好で沖田達に
対する事になった。

「旦那・・・そんなに大っぴらにやっても、セクハラはセクハラですぜィ」

違うから!ソレ違うからね!今回ばかりは同意済みだから!

「って今回以外は違うのかよ、よぅし総悟、しょっ引け」

ちょっとぉぉぉぉぉ、本当何言ってんの!!
その瞳孔、ちゃんと見えてますかぁぁぁぁ!!?

「すみません、土方さん。卵が欲しいんでもう少し待って下さい

「新ちゃん!!?何その無駄に真剣な顔っ!惚れるよ?銀さん惚れ直しちゃうよ!?

「あ、やっぱいいです。今ドウゾ

あ~、ウソです!本当だけどウソですぅぅ!!だから離れんな、寒い!!」

そ~っと離れようとする新八達に、銀時は必死に抱きとめる。

「ぎゃ~、痛い!痛いですって銀さん!!!」

「ん?これが虫入り饅頭アルカ?」

おしくらまんじゅうね。って言うか違うから!神楽ちゃんも押さないで~!」

「って言うかチャイナ。オメーも何やってるんでィ」

「見て判らないアルカ?虫食い饅頭ネ」

「そんなもん見たくも食いたくもねーな。」

「じゃあお前らは見なければヨロシ。温かくていい気分ネ。」

フフンと沖田等から顔を逸らし、ペタリと新八の胸元に頬を寄せる神楽。
そんな神楽に沖田は少し考えると、

「確かに今日はまた一段と寒いしねィ・・・よし判った。」

そう言って隊服の前を広げ

「眼鏡君、こっちに来てくだせぃ」

と、新八を誘った。

「は?」

ちょっ!沖田君!?何言っちゃってんのぉぉ!!」

「俺だって寒いんでさぁ」

「お前なんか凍えて死ぬヨロシ。寧ろ死ネヨ

沖田の言葉に新八は目を丸くし、その両脇で暴言が飛び出した。
が、そんな言葉など聞こえないかのように沖田は爽やかだが
何故か見た者に寒気を感じさせる笑みを浮かべる。

「いいじゃねーかィ。チャイナと旦那は二人で温め合ってれば」

いやネ加齢臭でむせ返るアル

ちょっ!いつまでそれ続ける気だゴルァァァ!?
って言うか万事屋は三人で一つなんですぅ!
テメーはそこの瞳孔マヨと寒々しく
抱き締めあってろ!あ、でも視界の暴力だから他所でやってね」

「いやでさァ。そんな事をするなら土方殺した方がマシってなもんでぃ」

ってオイィィ!!そこは自分が死ぬトコだろぅが!!

「いいから、ホラ来なせぇ、新八。
で、お前の熱を体ごと根こそぎ寄越しやがれ

何ソレ!全力でイヤなんですけど!!!

「オイコラ、テメーの部下が思いっきりセクハラ宣言してんですけどぉ!?」

「ばっかオメー、コレはあれだ。S星の公用語だ。
とりあえず危ね~からこっち来とけ、し、し・・・新八

テメーが危ねーよ、ボケェェェェェェェェ!!!!


騒ぎまくる万事屋メンバーと真選組の二人。

開店時間となり新八の主婦魂に火がついて、この虚しい戦いに
終わりがくるまで、あと少し・・・


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銀魂の新八受け中心、女性向けブログです。 BL、やおいなどの言葉を知らない方、また、知っていて嫌気をを感じる方は、ご注意を。 また、出版社様、原作者様、その他関係者様方とは一切関係ありません。
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