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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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その日、久し振りに纏まったお金が入った万事屋は、
外食へと出かける事にした。

「・・・って言ってもラーメン屋だけどなぁ」

「うるせぇなぁ、自分の腹の具合を考えてから
文句言いやがれ。何も言えなくなるから」

「まぁまぁいいじゃないですか、幾松さんのラーメン
美味しいし。
大体自分で作らなくて済む上、片付けしなくてもいいなんて
それだけで最高だよ、うん」

なんだか涙が出てきそうになる様な事を言いながら、
ウキウキと店の扉へと手を掛ける新八。

 



「お、銀時達ではないか」

 



そんな万事屋を迎えたのは、何故だかウェイターの
格好をした桂であった。

「・・・間違えました」

思わず開けた扉を閉める銀時。
だが、すぐに中から扉は開けられてしまう。

「なんだ、飯を食いに来たのではないのか?
旨いぞ、幾松殿のラーメンは。
ちなみに俺のお勧めは蕎麦だ」

「うるせぇよ。間違えたって言ってんだから
そのままにしとけよ。開けんなよ、見逃せよ、
寧ろ消えろよ、お前」

「なんだ、俺の出迎え方が間違ってたのか?
『お帰りなさいませ、ご主人様v』とでも
言えば良かったのかぁぁ!?」

「キショッ!!マジでキショイんだけど、コイツ!!
何なんだよ、お前。一体どんな店に通ってんだよっ!!」

「あぁ、でも新八君とリーダーは違うな。
リーダーは『お嬢様』で、新八君は『若奥様』か?」

「それは良しっ!!
寧ろ『坂田さん家の』ってつけて下さい」

扉を挟んでギリギリと力を睨み合う銀時と桂。
その銀時の背後に、神楽の蹴りが勢い良くとんだ。

「うるせぇヨ。私は腹が減ってるアル。
さっさと入るネ。ちなみに私は『お嬢様』じゃなくて
『工場長様』ヨ」

店の中へと跳んで行った二人に、思いっきり温度の低い視線を
飛ばしながら神楽はカウンターへと腰を降ろし、
とりあえずラーメン大盛りネ!と幾松に声を掛けた。

「・・・別にいいけどね。扉だけは直しといておくれよ?」

「ははは、本当すみません。
後できっちり直させますんで、アソコの馬鹿共に」

呆れた顔を向ける幾松に、新八も軽く頭を下げつつ
神楽の隣へと腰を降ろす。

「でも・・・なんで桂さんが?」

僕もラーメンお願いします。と言いつつ、新八はちらりと
未だ床に倒れ込んでいる二人へと視線を向ける。

「あぁ、なんか金も持たずに食べに来たから
半殺しにしてやろうと思ったら、勝手にアレ、やりだしてね」

止めるのも面倒臭いから。そう言って調理を始める幾松に、
漸く起き上がった銀時がカウンターへと近寄ってきた。

「おいおい、商売する気あんのかよ。
言っとくけどあれ、完璧な営業妨害だからね?
しかも飲食店に長髪ってどうよ?
せめて取れ、そのヅラ」

「ヅラではない、桂だ!!
で、銀時は何を注文するのだ?チャーハンか?」

「あぁ!?なんでチャーハンなんだよ。
さっきお前、蕎麦勧めてなかった?
ま、俺はラーメンだけど」

「よし、幾松殿。
チャーハンお願いしま~す」

「何聞いてたぁぁ!!?
ラーメン、絶対ラーメンなっ!」

ギャーギャーと騒ぎ出す銀時と桂に、新八と神楽は
呆れた視線を向け、

「はいはい、判ったから二人とも座んな。
・・・扉直してからな」

「「・・・はい」」

幾松はキラリと包丁を向けたのであった。

 

 

 

 





「あぁもう神楽ちゃんてば!
そんな急いで食べなくても誰も取らないってば」

大口を開けて麺を啜る神楽に、新八は甲斐甲斐しく口元を拭き、
世話をする。

「おい新八、そいつに構ってると麺のびるぞ?
さっさと食べさせろって、銀さんに」

「何でだよ。
自分で勝手に食べて下さい!」

「え~、ならせめてフーフーして」

「・・・ウザッ」

「銀時!何をやっておるか。
さっさと食べないと幾松殿の美味しい麺が本当に
のびるではないかっ!
ほら、貸せ。フーフーしてやるから!!」

「いらねぇよ。
毒霧じゃねぇか、それ。
ってかそっから入ってくんじゃねぇ!
こっから先は坂田さん家の食卓なんですぅ~。
不法侵入とみなして鼻割り箸すんぞコラ」

「ちょっとよしておくれよ。
割り箸だってタダじゃないんだから」

「え?ツッコムとこそこなんですか、幾松さん

「さすが幾松殿、店主の鏡だな」

「・・・それでいいんですか、桂さん」

少しばかり哀れみの色を浮かべながら桂を見る新八だったが、
直ぐにクスリとした柔らかい笑みへと変えた。

「でも、仲が良いんですね、お二人って」

そう言って幾松と桂を見る新八に、隣の神楽も
うんうんと頷いた。

「全くネ。入ってきた時、まるでいい年してフリーターな
バイト君とその店主に見えたヨ」

「や、それそのまんまだからね?」

「それを言うなら、リーダー達は健気に働く従業員と、
給料はやらずに世話ばかりかけてるダメな大人の集団

見えたぞ?」

「それもその通りですけど、そんなほんわりした笑顔で
言う事ではないですからね?桂さん」

「ちょ、新ちゃんんん!!?
それもそんな笑顔で言う事じゃなくね?
ってか坂田家だから!俺達見たまんまの
新婚夫婦とじゃじゃ馬娘の理想的家族だからっ!!
っつうか本当、こいつ邪魔なんだけど!!?」

無銭飲食なんだからさっさと警察に突き出せよ、こいつ!と
幾松に食って掛かる銀時だったが、幾松は微かに肩を
竦めてゆるりと口元を上げた。

「・・・ま、今日一日きっちり働いて返して貰うわよ。」

「・・・どんだけ高い蕎麦だよ、それ」

はぁ。と肩を落とす銀時に、桂はふふんと自慢げな笑みを浮かべた。

「俺のは幾松殿のお手製だからな。
それぐらい仕方なかろう」

「俺らのもそうだってぇの。
ってかアレだから、俺なんて毎日新八のお手製だからね?
でもなんか悔しい気がすっから、
やっぱフーフーお願いします、新八君!!」

「すいませ~ん、
お冷のお代わり貰いますね~」

「え?スルー!!?っつうかお前はいいんだよ、ヅラ!
坂田家に入ってくんじゃねぇぇぇ!!!!」

***************
五万打企画第六弾。団子様からのリクで、
『万事屋家族と桂×幾松のお話』との事でしたが
如何だったでしょうか?
深く深く妄想を働かせて貰えば、
なんとなく桂幾な雰囲気が見えてくる・・・ような?(お前ι)

夫婦茶碗は出ませんでしたが、少しでも
楽しんで頂ければ嬉しい限りですv

企画参加、有難うございましたvv

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