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人気投票って・・・必要ですか?
「あ~、ったく酷い目にあったぜ」
街中が人気投票・・・と言うか山崎に踊らされたその日、
銀時は一応の決着がついた屋上からゾロゾロと出て行く
連中を見ながらタルそうに呟くと、コキコキと
首を鳴らした。
「全くネ。人間の黒い部分を思いっきり見せられて
乙女の心はズタボロヨ。トラウマ決定ネ」
「速攻で寝返ったヤツが何言ってやがる」
深々と溜息を吐きながら言う神楽に、銀時はパカリと頭を叩く。
「大体さ、俺言ったじゃん?坂田家で上位取ろうってよ。
上から俺、新八、神楽、定春。あ、これ本当完璧じゃね?
完璧幸せ家族の表札じゃね?」
なのにバキュームってオマエ・・・呆れた顔で叩かれた部分を
押さえている神楽を見る。
すると神楽はムッと唇を尖らした。
「仕方ないネ。だって相手はあの姉御アルヨ?」
「・・・ま、何はともあれ何だ」
神楽の言葉に銀時はそっと目を逸らすと、小さい息と共に
腕を組んだ。
「問題はあの時点でなんで『坂田家』で
俺らが一位と認識されなかったか・・・だよな?」
あれってあり得なくね?
だってあんなゾンビユニットがありなら、
幸せ家族もありだろ、普通!!
拳を握って力説する銀時に、神楽も おぉ!と手を叩く。
「そう言えばそうネ。何で認識されなかったアルカ?」
こんなに幸せ家族なのに・・・と神楽も腕を組んで首を傾げる。
暫しの間二人で悩んでいると、突然神楽が小さく声を上げて
手を叩いた。
「きっとアレネ!銀ちゃんがちゃんと宣言してなかったからヨ!」
それに銀時は不服そうな声を上げる。
「だって今更言わなくても判ってんだろ、ソコは。
もう坂田家は公式だからね?
銀さん、何度かどさくさ紛れに言いまくってるから」
「・・・ソコはちゃんと言えヨ。
照れてんじゃねぇぞ、気色悪い」
「あれ?なんか酷い言葉が聞こえてきたよ?
っつうか、素直になれないのが大人ってもんなんだよ。
察して生暖かい目で見ててくれよ、もう。
大体照れてなんかねぇし。実は影で堂々と言いまくってる
・・・ってより寧ろ自慢ばっかしてっから。」
「・・・それはそれで気色悪いネ」
うんざりする神楽を余所に、銀時はますます首を傾げた。
「でもよ、マジでんな事態々言わなくても
もう皆判ってネ?だって俺と新八なんてまんま夫婦じゃん?
朝から晩まで常に一緒、ニケツはもう鉄板だし、
原作が最大手なんてもう無敵じゃん?」
「障害がある物ほど人は萌えるものヨ」
「あるじゃん、障害という名のお妙。」
「姉御は寧ろ傷害ネ」
神楽の言葉に、銀時はいやいやと首を振る。
「この際他人は関係ねぇな、もう。
だってさっきの新八の言葉、聞いたか?
銀さん、花だってよ。その為なら僕は土になるってオマ・・・
畑ですか?新ちゃんは畑ですか?
銀さん、種まいてOKですか?
寧ろバッチコイ状態ですかぁぁ!!?
ってな感じだよ?あ、ヤベ本当いけそうな気がする。
なんか作れそうな気がする、マジで。
よし、神楽。未来の弟か妹の為に、ちょっと今夜
お妙んトコ泊まりに行って来い」
「マジでか!?銀ちゃん、私どっちも欲しいネ」
銀時の言葉に目を輝かせる神楽。
それに銀時は数回頷いて、クルリと後ろを向いた。
「俺もどっちでもいいな~。な、新八。オマエはどっち・・・」
「・・・あれ?」
振り返ったまま固まる銀時に、神楽はコテリと首を傾げる。
「どうしたネ、銀ちゃん」
その言葉に、銀時はギギギッと音を立てながら神楽へと
顔を向けた。
その顔は青く、妙に汗もかいていて・・・
「や、何て言うかさ、あの・・・あれ?
銀さんボーっとしてたのかちょっと記憶が曖昧なんだけどさ。
・・・新八、どうしたっけ?」
「投げ捨ててたネ」
あっさりと言う神楽に、勢い良く銀時が頭を叩く。
「何するアルカ!」
「何するじゃねぇよっ!ちょ、オマ何言ってんの?
何言ってくれちゃってんのぉぉ!?
銀さんがそんな事する訳ないじゃん。
捨てられる事はあっても、
捨てる事は絶対ないからね!?」
喚く銀時に、神楽は 自覚あるのかよ。 と叩かれた場所を撫でながら
ボソリと呟き、銀時を睨んだ。
「でも捨ててたネ!ポイッて捨ててたネ!
一位に嫉妬してたの丸出しだったヨ!」
「違いますぅ、嫉妬してたのはジミーにですぅ。」
「でも滅茶苦茶ノリノリで新八も胴上げしてたネ」
「んなの当たり前だろうが、
新八のケツに触れるんだから」
堂々と言い放つ銀時に、少しだけ神楽の体が引かれる。
だが、銀時はそれに気付かず、そのまま言葉を続けた。
「あん時はそれしか頭ん中になかったしなぁ、
それで何でポイ捨て?や、捨ててないけどね、銀さんは。
捨ててないけど・・・あれ?
や、違うよ?だって銀さん、新八大事だもん。
大事だけど・・・あぁ、でもあの発言はちょっと・・・なぁ。
だってさ。何が僕だけは知ってますって話だよ。
新八が知ってていいのは銀さんだけだろ?
で、新八の事を知ってるのも銀さんだけで十分じゃん。
他のはいいんだよ、いらねぇんだよ。
新八は銀さんだけの畑でいいんだよ。
だからそれ以外の新八はいらねぇ・・・て訳ねぇじゃん。
銀さんがそんな事する訳ねぇし?
どんな新ちゃんだって漏れなく欲しいし?
だからアレだ、きっと他のヤツラが押したんだ、うん。
だって銀さん、
新八のケツ触ってただけだからね?」
「・・・銀ちゃん、黒い何かが出てるネ」
「うるせぇよっ!
待ってろよ、新八!今銀さんが助けに行ってやるからなぁぁ!!
だからいい感じで今日の記憶を
失くしてて下さいっ!」
「あ、待つヨロシ!私も行くネ!」
そう言うなり銀時は手すりを飛び越して、そのまま
空中へと身を放り出し、神楽もその後に続いたのであった。
人気投票はどうでもいいですが、
新八は必要です。
・・・いや、本当。
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六万打企画第七弾。Mag.様からのリクで、
「268訓の、新八突き落としたその後の話。」
との事でしたが・・・如何でしょう、少しはフォロー
出来てますでしょうか?(いや、無理だろι)
とりあえず無意識病みとなりましたが・・・
本当、あれは酷いですよねι
個人的には定春・エリーコンビに助けられて、
坂田は少しの間無視されてればいいと
思ってます(笑)
こんな感じになりましたが、少しでも
楽しんで頂けたら嬉しいですv
企画参加、有難うございましたvv