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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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その日、銀時が二日酔いの頭を抱えながら居間へと行くと、
見慣れないお客様が鎮座されていた。

「・・・え?何コレ」

「あ、銀さん漸く起きましたね。
全く、弱いくせにお酒呑むの止めないんだから」

「全くネ。どうせ呑むならお米にするヨロシ」

「や、神楽ちゃん。お米は呑むものじゃなくて
食べるものだからね?」

「酒も元はお米ネ。どっちも同じアル。
寧ろ腹にたまる分だけ、断然いいヨ」

銀時の問い掛けを無視して、ソファに向かい合って座っていた
新八と神楽が話を進める。

「いや同じじゃねぇからな?
大人にとっちゃ酒の方が米より必要な時もあるから。
それよりもお前ら、それは・・・」

「それ以前に人としてお米は
とっても大切なんですけどね。
あ、銀さん、ご飯食べられます?
食べられないなら無理しないで下さいね。
昼食が一人分浮くんで」

そう言って笑う新八からは、暖かいという笑顔に似合いの
形容詞が丸っきり抜けていた。

どうやら昨日呑んで帰って来た事が、彼の怒りに触れたらしい。
銀時は少しだけ体を小さくすると、味噌汁だけを丁重に
要求した。

ただでさえ痛む頭に、これ以上ダメージを与えたくはない。

銀時は大人しく定位置であるソファに腰を降ろすと、
運ばれてきた味噌汁を一口、口にした。

なんだかんだ言って、しじみの味噌汁という所に愛を感じる。

・・・今の彼等の視線から
全く感じられない分、余計に。

そして、それを暫し堪能した所で、銀時は再び先程の質問を口にした。


「で?どったのよ、そのでっけーぬいぐるみは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


新八の言葉を借りるとこうだ。
どうやら何時もの如く、ストーカーがお妙の元にやって来たらしい。
しかも、今目の前にあるものっそくでかいぬいぐるみを持って。

ちなみにクマのぬいぐるみで大変愛らしい。
愛らしいのだが、何分でかい。
大人が座ったのと同じぐらいの大きさだ。
しかも微妙にプレゼントする年齢層やタイプが違っている気がする。

だってアレだ。
お妙の様な年頃の娘に、こんなでかいぬいぐるみはないだろう。
それに相手はあのお妙である。

絶対抱き締めて可愛がるとかしないだろうし、
寧ろサンドバック代わりにするのがオチだ。

それともアレか?
それを見越して、少しでも自分の身代わりになってくれ・・・と言う
切なる願いでも込められているのだろうか。
なら種類が間違っている。

クマじゃなくてゴリラにしろ、ゴリラに。

とりあえず、本物のゴリラの方は願い虚しく、ボコられたらしい。
で、残されたのは、無傷なぬいぐるみだ。

一応迎えに来た真選組に、一緒に引き取ってくれるよう頼んだらしいが、
断られたそうだ。

そりゃぁそうだ。
厳つい野郎共の棲家に、こんなファンシーな塊は置いておけないだろう。
精々藁人形ぐらいなもんだ、アソコに似合うのは。

だが・・・

「ウチにも似合わねぇと思うんだけどよぉ」

しみじみと呟けば、新八が笑って同意した。

「だから誰か欲しい人居ないかと思って。
ほら、銀さん無駄に顔が広いから」

ウチに置いとくと、近藤さんが誤解しちゃいますし。そう言われ、
成る程・・・と納得する。

確かに何時までもアソコに置いておいたら、何時でもプラス思考な
ストーカー魂が炸裂するだろう。

とりあえず、貰ってくれそうなヤツを思い浮かべながら、
ふと沸いた疑問を新八に投げかけた。

「で?家から態々持って来たの、オマエ」

そう言うと新八は えぇ。 と頷き、ドカリと鎮座していた
ぬいぐるみをよいしょとばかりに抱え上げた。

「こうやって・・・っと。朝早いからそんなに人は
居なかったですけど、少し恥ずかしかったです」

そう言って抱えたぬいぐるみからチョコンと顔を出し、
照れたように笑う新八に、一瞬クラリとする。

・・・ヤバイ、何アレ。
ちょっとした最終兵器なんですけどぉぉ!!!?
可愛くてでっかいものに、これまた可愛くてちっこいのがってオマッ!
え?何ソレ。そんな格好でここまで来たの?
道をえっちらおっちらやって来て、時たま抱えなおしながら
チョコンと顔出して前方確認して?
よいしょよいしょって、ここの階段上って?

よく攫われなかったなぁ、オイ。

俺だったらアレよ?親切装ってそのまま掻っ攫うよ?
ってかなんで寝てたかな、その時の俺ぇぇぇ!!!
見たかったんですけど。
もう滅茶苦茶じーっと後ろからその姿を見て
居たかったんですけどぉぉ!!!

あまりの事に心底悔やんでいると、今度は神楽が
ぬいぐるみを抱えている新八の元へと行き、前からぎゅっと
それにしがみ付いた。

「でもこの子、滅茶苦茶抱き心地がいいネ。
これだったら私、ずっと持ち歩いててもいいヨ」

そう言ってスリスリとぬいぐるみに顔を摺り寄せる神楽に、
再びクラリとする。

だってオマッ・・・本当ヤバくね!?
可愛くてでっかいのに、
可愛くてちっこいのが二人もって!!!


「確かに。気持ち良いよね~、この子」

そう言ってやんわりと笑い、同じように頬を摺り寄せる新八。

だからそれ、ヤバイからね。
本当、責任持てないから、銀さん。
や、何の責任かは判んないけど、
兎に角持てないから。

「それにどんなに抱き締めても大丈夫ネ。
安心して可愛がれるヨ」

ニコニコと笑って抱き締める神楽。

や、流石にやり過ぎるとダメだろう。
死にはしないが、多分中身が飛び出る。
って言うかその前に俺がダメだ。
色々クラクラし過ぎて、中身が溶けそうだ。


ってかちょっと羨ましいな、
コノヤロー。



でもまぁ・・・と、俺は浮かべていた心当たりを
サラリと消す事にした。

とりあえずアレだ。
今銀さん、二日酔いで頭まわんないから。
心当たりとか全然思い浮かばないから。
後二・三週間ぐらいしないと復活しないからね、コレ。

そして変わりに思い浮かべる事はただ一つ。





・・・カメラ、どこに仕舞ったっけ?




これだけは早急に頭をまわして行動しなければ。

***********************
こうして坂田のお宝写真は増えていきます。

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