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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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「ありゃ珍しい。今日は休みかィ?」

「えぇ、そうですけど・・・」

そう言って新八は少し驚いたようにこちらを見詰めてくる沖田を、
不思議そうに見返した。

それもその筈、だって場所は志村家の縁側だ。
・・・と言うか正しくは新八は縁側、沖田はそれに面した
庭先にとひょいと顔を出してきたのだ。

もしかしたら留守だった・・・と言うかその可能性の方が
高かった家
に、一体何の用が・・・


と思ったが、沖田の手にアイマスクが握られてるのを見て
口を閉ざした。


だってこれ、聞くだけ無駄だ。新八は素早く判断すると、
お茶を淹れて来ますね。と言ってその場を後にしたのだった。

 





 

「いやぁ、今日は絶対家に居ないと思ったんだけどねィ」

当てが外れたぜィ。と、縁側に座り、お茶を啜る沖田に、
だから何で留守の家に突撃訪問!?・・・と叫びたくなった
新八だったが、やっぱり流す事にした。

だってやっぱり言うだけ無駄だ、きっと。

「なんで居ないと思ったんですか?」

でも、絶対とまで断言されるのは気になる。と、新八は
沖田に問いかけた。

今までだって、そりゃ日曜に休み・・・と言うか休み自体が
そんなにないが、
それでも時にはあって、家に居た事はある。

・・・と言うか、そもそも沖田に自分の休みを
教えた覚えが無い。

だから不思議に思ったのだが、沖田は何を言ってるんだとばかりに
呆れた表情でこちらを見返してきた。

「何言ってんでィ、今日はバレンタインだぜィ?
旦那が離さねぇだろ」

「僕とバレンタインデーと銀さんが
何故繋がるのか
そこからがまず判りませんが」

沖田の答えに、にっこりと笑って返す新八。

とりあえず既に何かがあったらしい。

新八の笑顔からそう読み取ると、沖田は まぁいいか。と
そのまま縁側へと体を横たえた。

「そう言えば沖田さんは大変なんじゃないんですか?」

「何がでィ」

「何ってチョコですよ、チョコ」

あ、だからか・・・と、新八は一人納得したように手を叩いた。
そしてこちらをちらりと横目で見ている沖田の横で、
うんうんと小さく頷く。

「追っかけられて大変だからここにサボリに来たんでしょ?
沖田さん、見た目だけはいいから。」

「よ~し、名誉毀損の現行犯だねィ。
未成年だし、ここは軽く切腹と切腹切腹、
どれがいいか選ばしてやらぁ」

「すみません、間違えました。
見た目がいいですの間違いです」

「・・・あんま変わってる気がしやせんが。
ま、いっか面倒くせぇし。で?それが何でィ」

ごろりと新八の方へと体を向けて、沖田が続きを促す。

「否定はしないんですね、見た目の事。
ってかチョコですよ。色んな人から貰ったんじゃないですか?」

そう言われ、沖田は あ~。と思い出すかのように
視線を上げ、片肘をついた。

「そう言やぁ今年も送られてきてたねィ、邪魔くせェ」

「・・・今この瞬間、殆どの男性を敵に回しましたよ、沖田さん」

「殆どが敵にもなりゃしねぇからいいでさァ。
ま、基本ウチに送られてくるモノなんて殆どが物騒なモノ
だからねィ。
まず一箇所に集めて、検査して安全性を確かめてからそれぞれに
分けられるから・・・ま、半分ぐらいしか手元に来ねぇけどな」

「・・・それでも邪魔臭い程の量なんですね、
コンチキショー」

ピキリと頬を引き攣らせた新八だったが、沖田は
うんざりしたように緩く首を振った。

「当たり前でさァ。こっちとら旦那じゃねぇんだぜ?
あんな甘いもんばっかあったって、邪魔なだけでさァ」

その言葉に、やはり新八は頬を引き攣らせたが、直ぐに
ハタリと考えを思い直した。

考えてみれば、幾らバレンタインのチョコと言っても、
所詮チョコはチョコだ。
一個や二個程度なら普通に食べられるが、それ以上となると
確かに厳しいものがある。

・・・まぁ、どっかの糖尿銀髪は違うのだろうけど。

「それは・・・大変ですね」

「あぁ、だから大抵他の奴等に分け与えてやってんでさァ。
一味加えて」

 

「・・・え?」

 

もてる男も大変だ。としみじみと呟けば、沖田から貰ったチョコの
行く末を教えてもらったのだが、なんだか不穏な言葉も
伝えられてしまった。

「悔しいやら何やらでものっそく微妙な
顔してて
愉快だけどねィ。
全く、たかがチョコ一つに何夢持ってんだか・・・
ま、他のもんは盛ってんだけどねィ?」

あ、新八も要りますかィ?そう言って沖田は横たわったまま体を
捻ると、ズボンのポケットから可愛くラッピングされた
箱を一つ、笑顔で新八へと差し出した。

 

 

・・・とりあえず、何加えたんですか・・・とか。

夢以外の何を盛ったんですか・・・とか。

先に調べた安全性の意味がねぇじゃん・・・とか。

ってか何で僕まで!!?・・・とか、色々と思った新八だったが、

 

「丁度甘いモノが欲しかったんで、有難く貰っときますね。
いや~、喜びますよ、銀さん。」

 

と、これまたにっこり笑顔でそれを受け取ったのだった。

 

 


その後、暫くの間異様に生気のない真選組隊士や、
銀髪天パの姿が街の彼方此方で見かけられたと言うのは
・・・まぁ言うまでもない。

***********
遅れましたがバレンタイン話。
今年はうっかりしませんでした(笑)

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