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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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その後、買い物に行くと出て行った姉上達を見送り、
僕は一人、座敷で大きな溜息を吐いた。

あ、違った。一人じゃなかったや。
辛うじてまだ銀さんがいたっけ。

未だ畳みと仲良くなっている銀さんを抱き起こし、
そっと自分の膝の上へと頭を移動させる。

う~ん、トラウマとか言ってたけど、こうしてみると
銀さんって結構な美人なんだよね。
無駄に迫力ある上に、今は流血と言うアクセントがついてるけど。
姉上は勿論カッコいい・・・と言うか精悍って感じだったし、
神楽ちゃんはまんま元気な美少年だ。

・・・元がいいと性別がどうなろうと得だよね、これ。

そんな事を思いつつ、銀さんの頭を撫でていると
漸く意識が戻ってきたのか、僅かに目蓋が動くのが見えた。

そして見えてくる、これだけは性別がどうなろうと
変わらないやる気のない眼。

「な~に笑ってんですかコノヤロー」

どうやら僕は無意識の内に笑ってしまっていたようだ。
銀さんは拗ねたように呟くと、手を伸ばして僕の頬を
ぎゅっと引っ張った。

「ったく、銀さんが甚振られてる姿がそんなに楽しいんですかぁ?」

「自業自得でしょ、まぁ楽しいですけど」

「言ったなコンチキショー。頬の代わりに乳引っ張ってやる」

「どんな代案!!?全力で遠慮しますよ、そんなの。
ってか起きたならどいて下さい」

そう言って銀さんの手を叩き落とし、膝の上から頭をどかそうと
体を動かすと、すかさず銀さんの腕が腰へと回された。
そしてスリスリと頭を摺り寄せてくる銀さんに、
小さく息をつく。

「アンタ、期間限定女性の膝がそんなにいいんですか」

呆れた声で告げると、銀さんはちらりと顔を上げてやんわりと
口元を緩ませた。

「いんや、新八の膝だからいいの」

男も女も関係ありませ~ん。とほざく銀さんの顔に向って、僕は黙って
パチリと手を落とした。
なんか痛いだの酷いだの言ってるが、無視だ無視。
序に僕の頬が熱くなっている気がするが、それも無視だ。

ってか今更ながらこの格好に恥ずかしさ爆発なんですけどぉぉ!?

少し前の自分に、よく考えてから行動しなさいっ!と説教したくて
しょうがない気分で居ると、不意に縁側から聞き慣れた声が
耳に入ってきた。

「お、なんでィ、随分と羨ましい事してるじゃないですかィ」

「沖田さん・・・」

見ればソコには隊服に身を包んだ美少女な沖田さんが居て・・・

・・・本当、見た目がいい人は得だな。
性別が変わっても、全く殺意が起きないや。

「俺もして欲しいもんでさァ」

そう言いながら座敷へと入ってくる沖田さんに、僕はそっと寝転がっている
銀さんを指差した。

「丁度そこにいい枕が転がってますよ?」

「あぁ、こりゃ~丁度良さそうでィ、枕投げに」

「ちょ、なんで枕投げ!!?
物は大切に扱って下さい、マジで!!」

沖田さんの言葉に、銀さんが勢い良く体を起こして反発する。

あぁ、漸く膝からどいたよ。

ほっと体の力を抜き、痺れかけた足を摩っていると、銀さんを見た
沖田さんが小さく感嘆の声を上げた。

「さすが旦那、無駄に糖分摂取してないでさァ。
見事なバインバイン具合じゃねぇですかィ」

「いや、糖分関係ないからね?
別にこれ、糖分の塊じゃないから。
そうだったら大歓迎だったけどね!?
や、そうでなくても大歓迎だけれどもっ!」

「それに引き換え・・・」

銀さんのツッコミを無視して、沖田さんの視線が僕へと移る。

「・・・なんですか」

その視線に僅かに身を引きながら尋ねてみると、沖田さんは
軽く頭を揺らした。

「いや、そこまで姐さんを立てなくても
いいと思いますぜィ?」

「どう言う意味ですか。
ってかアレですからね、ある意味死活問題でしたからね、ソレッ!
それに沖田さんだってそんなに変わんないでしょ!!僕と」

しみじみとした口調で言う沖田さんに、思わずそう返せば

「俺のは美乳でさァ。で、新八のは微乳」

と、得意げな顔で胸を反らせてきた。
その胸は確かに僕のよりは大きくて・・・

くっそぉ!今に見てろよ、僕だって成長期なんだから、
姉上から命狙われるぐらいの大きさに・・・

「ってちっげぇよっ!
何この会話っ!有り得ないですからね!?
大体僕達男なんですから、元に戻れば全然関係ないですからっ!」

「大丈夫だ、新八。
オマエの乳は銀さんがちゃんと育ててやるから」

「アンタはまず現実を見据える
目を育てて下さい」

ワシワシと手を動かしながら僕へと伸ばしてくる銀さんの手を
全力で叩き落とす。

その手を摩りながら、ブーブーと文句を言ってくるが知るもんか。

僕は銀さんを無視して沖田さんへと視線を向けた。

「で、沖田さんは何の用ですか?」

「何時もの回収でさァ」

来てるんだろィ?と言う沖田さんに、忘れかけていた近藤さんの
存在を思い出した。

あ、そう言えばまだ掘り返してないや。

その事を沖田さんに告げると、あ~。とやる気のない返事を返しながら
その場に腰を降ろした。
掘り出しに行かないんですか?と問い掛けると、力仕事は女の仕事じゃない。
と返される。

や、確かにそうですけどね。
でも明らかにアンタの仕事ですから、それ。


「そう言えばマヨはどうした」

とりあえず沖田さんにお茶を出していると、一人で文句を言い続けてるのに
飽きたのか、銀さんがそう問い掛けていた。
それに沖田さんは茶を一口飲んだ後、困ったように肩を竦める。

「あぁ、あの人は頭が固いんでねィ。この現状を受け入れられなかった上
近藤さんを間近で見て布団に直行でさァ。
全く使えないヤローでさァ、
俺より乳、小せぇくせに」

あ、新八も辛うじて勝ってますぜィ?とニヤリと笑う沖田さん。

・・・いや、それ多分普通の人の正しい反応ですから。
って言うか最後のは全くいらない情報
なんですけどぉぉ!!?
何その優越に溢れた笑いっ!ってか銀さんまでっ!!!

・・・お前ら、姉上に色々
引き千切られてしまえ。

うん・・・でもとりあえず今度土方さんに会ったら、優しくしよう。


「そっちこそ、チャイナ達は居ないんですかィ?」

そう聞いてくる沖田さんに、銀さんも今気付いたのか小さく声をあげ、
僕へと視線を向けてくる。

「さっきまでは居たんですけどね?今は買い物に行ってます」

「呑気なもんだなぁオイ。」

ってかこの状況下で店なんてやってんのか?と、呆れた口調で
言う銀さんに、僕は さぁ? と首を傾げた。

でも、普通はやってないですよね?
やってませんよねぇぇ!!?

とりあえず、僕は姉上達が出掛ける前に呟いた

「新ちゃんには何色が合うかしらね~」

と言う非常に楽しげな言葉は幻聴だと思う事にし、
全ての店が臨時休業である事を祈った。


・・・あ、でも今日は特売日だったから、スーパーだけは別と言うことで。

************************
もう少しだけ、もう少しだけお付き合いをぉぉ!!!切腹)

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