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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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夕飯の後片付けも終わり、明日の朝食の仕込みも済ませた新八は、
身に着けていた割烹着を畳みながら居間へと戻ってきた。

「じゃあそろそろ僕、帰りますね」

そう言って割烹着を置き、ダラリとしながらテレビを見ている
銀時に告げる。

「あ?何、帰るの?」

「えぇ、もうやる事済ませましたし」

新八の言葉に、銀時は ふ~ん と言いつつ、チラリと視線を
窓へと向けた。

窓の外は暗く、風が強いのか時折カタカタと揺れている。

「暗いよ?」

「そりゃもう夜ですしね」

「なんか寒そうだし」

「まぁ冬ですからね」

「送っていって欲しかったりする?」

「そんな無謀且つ夢の様な事は願ってません」

きっぱり言い放つ新八に、銀時が んだよそりゃ~。 と言いながら
ヘニョリとソファに倒れこんだ。

新八はそれにクスリと笑みを浮かべると、フワフワしている髪を
軽く撫でる。

「いいですよ、本当。外寒そうですし、銀さんに送ってって貰ったら
神楽ちゃん一人になっちゃうし」

だから銀さんも呑みに行かず、ちゃんと寝て下さいよ。そう釘を刺しながら
ポンと最後に軽く叩き、新八は荷物を手に玄関へと向った。

「ってかそれ言ったら新八も同じじゃね?
外は寒いし、帰り一人になっちまうし」

ノタノタとソファから起き出し、新八の後に続きながら告げる
銀時に、新八は困ったように眉を下げた。

「や、そう言われても・・・」

「それにオマエ一人だと、変なの寄って来るみてぇだし」

「それは今現在も込みですか?」

「今現在はなしの方向でお願いします」

ってか変なの扱い!?そう嘆く銀時に、新八は小さく溜息を吐いた。


とりあえず三十路手前の癖に、僕の袖を掴んで着いて来てる時点で
見た目十分変な人です、銀さん。


そうツッコミたいが、そうしてるとどんどん帰宅する時間が
遅くなる気がする。

とりあえず離してくれる様言おうとした所で、風呂場の方から
パタパタと言う足音が聞こえてきた。

「新八、もう帰るアルカ!?」

ヒョコリと銀時の体から顔を覗かせれば、頬を赤く染め、ホコホコと
温かそうな神楽が・・・


「って神楽ちゃん!髪の毛しっかり拭いてきてよ!」

折角温まったのに、風邪引いちゃうよ!?そう言うと、新八は
銀時の横を抜けて神楽の元へと行くと、肩に掛けられたタオルを
手にワシャワシャと神楽の髪を拭き始めた。

それを擽ったそうに肩を竦めながら受け止めていた神楽だったが、
何かに気付いたようにハッと顔を上げ、新八と視線を合わせた。

「ん?何、強かった?」

その行動に新八が不思議そうに首を傾げると、神楽はフルフルと
首を振って答え、ちらりと玄関に視線を向けた。

「外、真っ暗ネ」

「へ?・・・あぁ、もう夜遅いからね」

「なんか寒そうヨ」

「・・・まぁ冬だしね」

なんだかさっきも同じ様な会話をしていたなぁ・・・と新八が
苦笑して答えていると、神楽が再び新八へと視線を合わせてきた。

「送ってけないから泊まってくヨロシ」

「・・・・・・・は?」

神楽の提案に、新八が思わず目を丸くしていると、後ろの方で軽く手を
叩く音が聞こえてきた。

それに振り返る前に、新八の脇にさっと銀時の手が差し込まれ、
そのまま抱え上げられてしまう。

「ちょっ!何すんですか!」

ワタワタと足をバタつかせ振り返ってみれば、そこには感心したように
頷いている銀時が。

「神楽ぁ、オマエ本当天才な。
って事で新八は今日お泊りって事で」

送ってけねぇから仕方ねぇわ、コレ。銀時はそう言い、新八を抱えたまま
居間へと戻っていく。
その足取りは軽く、新八の暴れ具合など屁でもないらしい。

「当たり前ヨ。神楽様を舐めるんじゃないネ。
大体私が送ってったら、銀ちゃんが一人になってしまうヨ。
それはそれでいい気味ネ」

「アレ?なんか酷い事言われてない?銀さん」

「や、その前に送ってもらわないからね?
立場逆だから、それ」

鼻を鳴らし後に続く神楽に、二人のツッコミが入る。
それにニシシと笑い返し、神楽は言葉を続けた。

「だから誰も一人にならないのが一番ネ」

その言葉に、新八はキョトリと目を見開いた。そして小さく苦笑すると、
仕方ないなぁ。と呟き、未だ自分を抱え上げている銀時の手を
軽く叩き、降ろすよう促す。

「ま、外も暗いしね」

「もう夜ヨ。子供は寝る時間ネ」

居間の床へと降ろされながらそう言えば、神楽が重々しく答えを返した。

「それに寒そうですし」

「もう冬だからな。言っとくけど冬場の風邪は馬鹿にしちゃ~いけねぇぞ?」

二人の方を向きながら呟けば、銀時が言い聞かせるように返してくる。

「どっちも心配で一人になんか出来ませんし」

「「オマエもな」」

困ったように告げれば、二人から即答された。

それに新八は小さく噴出すと、銀時も釣られたように口元を上げ、
神楽は満足げに笑みを浮かべた。


そして新八は、帰る為に向けていた足を、泊まっていく為のものへと
変更したのだった。

 

 

 

 

 

その後風呂も済ませ、和室に三人分の布団を並べて
それぞれが横になった所で、新八が小さな声を上げた。

「どうしたネ、新八。やっぱり銀ちゃんの隣はイヤアルカ?
でも私もイヤだから我慢するヨロシ。
年頃の乙女に加齢臭の移り香なんて、
シャレにもならないヨ」

「おいぃぃ!!何さらっと酷い事言ってんだ、テメーは!」

「や、僕もこの年そんな移り香はイヤだけどさ。
それよりも姉上が・・・」

そう言った所で、新八の声の意味を悟り、銀時達も小さく声を上げた。
・・・が、直ぐに ま、いっか。 と寝る体勢を整い始める。

「安心しろ、新八。アイツは一人じゃねぇ。
常に強制的+αだ」

「一人な筈なのに、
何故か一人じゃない不思議ヨ」

「・・・や、それ、もっと心配なんですけど・・・」

*************************************
次の日、+αで殴り込まれます。

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