忍者ブログ
銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


 

日差しの強い午後、買い物へと向う神楽と新八の目に、
見慣れた人物達が入ってきた。

「こんにちは、土方さん、沖田さん。
暑い中ご苦労様です」

嫌な顔をする神楽を余所に、律儀に挨拶をする新八。
された二人は些か億劫そうに、それでも軽く手を挙げ答えた。

「全くでさァ、こんなクソ暑い中仕事させるなんて
拷問だと思いやせんか?」

「テメーはさっきまでファミレスで涼んでただろうが」

「ってかそんな暑苦しい格好を見せられるこっちの方が
拷問ネ。どうにかするヨロシ」

「何でィ、それは脱げって事かィ?
セクハラの現行犯でひっ捕らえるぜィ」

「なら銀ちゃん捕まえるヨロシ。
何時だって新八に対してセクハラ現行犯ヨ」

「・・・親告するか?
今なら最優先で処理するぞ?」

「鉄拳制裁で即処理してますからいいです。
ってか本当、暑そうですよね、その隊服」

ギリギリと睨み合って剣呑な雰囲気を醸し出している神楽と沖田。
そして同情気味に、けれどどこか楽しげに言ってくる
土方に新八はバサリと切り捨てると、しみじみと二人の格好を
見て呟いた。

ただでさえ暑いのに、真選組の隊服は黒くしっかりとしている。
しかも二人は首元にスカーフまで巻いている始末だ。

「暑そうじゃなくて暑いんでさァ」

「でしょうね」

心底嫌そうに答える沖田に、新八も少し同情する。

「だから去年は夏服を考えたんだけどねィ。
どっかの耐える事こそもまた美学・・・
だけどタバコとマヨだけは除外・・・はっ、当たり前ぇだろ?
アレは除外とかじゃなくて特別なんだよ、you see?
なんて言ってそうな馬鹿が廃止しちまったんだけどねィ?」

「おい、誰が馬鹿だ・・・
ってか色々混ざってんじゃねぇかぁぁ!!
大体あんなオフザケの産物なんて許可出来るか!!」

バシンと良い音を立てて沖田の頭を叩く土方に、
一体どんな産物だったんだろう・・・と一瞬興味が沸いた
新八だったが、あの沖田が産み出した産物だ。
聞いただけで後悔してしまうようなものなんだろう。
自分で答えを出し、口にするのを止めた。

「ってぇなぁ。見たかい?今の。
たかが少し暑いぐらいでここまでイラつくなんて、
ソコが知れるってもんでさァ」

「暑さぐらいならここまでイラつかないんだがなぁ!?」

「ちなみに今年の夏服は、ギリギリラインな短パンでさァ」

「何処がギリギリィィ!?
ウチの威厳がギリギリラインだわ、そんなのっ!!」

「・・・既に軽く突破してるネ、そんなライン」

思わずげんなりしてしまう新八の横で、神楽が酷く呆れた表情で吐き捨てた。

・・・うん、確かに軽く突破してるよね、そんなライン。
夏服云々の話じゃないよね。
でも、その前に・・・

「そんな集団が居たら、ますます暑苦しくなると思うんですけど。
主に視界的に」

寧ろある意味暴力だ。

新八がそう告げると、沖田は一瞬目を丸くし、次に何か考えるように
眉を顰めた。

「・・・確かに自分自身にもダメージが返って来る
ある意味諸刃の剣的存在
でさァ。
仕方ねぇ・・・土方さん、ちょっとここから遠く離れた場所で
この夏を過ごして来て下せェ。
勿論夏服着用で」

「何でだよ。
そこまでして短パン履かせてぇのか、テメーはっ!!」

「人を変態みたいに言わねぇで下せェ。
俺はただ、少しでも暑い夏を涼しく過ごしてもらいたい
ってよりもおもっくそ笑われてる土方さんが
見たいだけでさァ」

「変態っつうか悪趣味にも程があんだろう。
ならまず最初にテメーで実践してみろやっ!」

「おいおい、聞いたかィ?
俺にギリギリライン短パンを履かせようとしてますぜィ?
変態じゃね?
寧ろセクハラじゃね?
現行犯逮捕な上切腹ものじゃね?」

怒り狂う土方を軽くあしらいつつ、沖田が新八へと近付き、
その肩に腕を回してそう問い掛ける。

「なら銀ちゃんもそうするヨロシ。
この間暑そうだからって新八の袴を脱がそうとしてたネ。
でも足袋だけは脱ぐなって命令してたヨ」

「・・・やっぱ親告しとけって。
何よりも速やかに処理してやっから」

「大丈夫です。
もう本気で処理しましたから。
でも薄着にはなりたくなる暑さですよね~。」

沖田さん達は色も黒いから余計に暑くありません?
そう言って新八は肩に腕を回している沖田へと目をやった。

「そうなんでさァ。
だから新しい隊服として涼しげな全身シースルー
推してるんですけどねィ」

「最早服として役にたってねぇよ!
何ソレ、弱点晒しまくりじゃねぇかぁ!!」

「ちなみに土方さんのは特注で、馬鹿には見えないと言う
素材で作られた隊服
を・・・」

「寧ろ馬鹿にしか見えねぇだろ、ソレ。
オマエはどんだけ俺を笑いものにしてぇんだ、あぁ!?」

「それはもう全力で笑いものにしつつ、
亡き者にしたいんでさァ」

「なら銀ちゃんもやっとくヨロシ。
この間シースルーのセーラー服を新八の着替えと
交換しようとしてたヨ」

「・・・親告・・・」

「本体毎即刻燃やしましたから大丈夫です」

にしても・・・


「暑いですね~」


ボソリと呟いた新八の言葉に、残りの三人も力なく頷いたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・何やってんの、こんなトコで。」

「あ、銀さん」

「そっちこそ何やってるネ、セクハラ塊な銀ちゃん」

「よし、親告しろ、親告。
今なら即受理だ」

「旦那ァ、ダメじゃないですかィ。
喋る言葉にはきちんとピー音被せて下せェ」

「後全身にモザイクナ」

「ま、現行犯逮捕にしとくか。
受理すんのも面倒臭ぇ」

「なんで行き成り犯罪者扱いぃぃ!!?
ちょ、新八!?なんとか言ってくんないぃぃ!!?」

「あ~、暑いな~」

「え?スルー!?」

「そういやぁ夏服意外にも考えたんですけどねィ・・・」

「こっちもスルーかよっ!
おいこら、冤罪被せといてそれも無視かコノヤロー」

「安心しろ、犯罪は消えねぇ」

「寧ろ積み重なっていくだけネ」

「元々ねぇし、積み重なってもいかねぇよ!
なんだコレ。何がどうなってんのか全然判んねぇんだけどぉ!?」

「銀さん、大きな声出さないで下さいよ。
暑苦しい」

「・・・すみません、銀さん的にはものっそく
涼しい・・・ってか寒いです、その視線」


***************
暑い=坂田苛めは公式でいいです(待てι)

 

拍手[1回]

PR

[296] [295] [294] [293] [292] [291] [290] [289] [288] [287] [286
«  Back :   HOME   : Next  »
無駄語りご案内
銀魂の新八受け中心、女性向けブログです。 BL、やおいなどの言葉を知らない方、また、知っていて嫌気をを感じる方は、ご注意を。 また、出版社様、原作者様、その他関係者様方とは一切関係ありません。
HN:
太門
性別:
非公開
フリーエリア
ご感想、きりのいい数字等踏まれましたら、お気軽にドウゾ☆
バーコード
ブログ内検索
カレンダー
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
カウンター
アクセス解析
忍者ブログ [PR]