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世の中、色んな癖を持っている人が居るもので。
例えば嘘をつく時、頬に手を当ててしまうとか、
眠る時、毛布を手にしていないと駄目だとか。
何にでもマヨをかけないと気がすまないとか、
仕事中に昼寝をしないと駄目だとか、
とある人にずっと付き纏ってしまうだとか。
・・・あ、最後のは普通に犯罪か。
兎に角、程度はあるものの、皆それぞれ
癖と言うものは持っているわけで。
ちなみに僕の癖は、何にでも突っ込みを入れてしまう
事らしい。
・・・そんな癖を植えつけた原因共が
何を言ってやがんだコンチキショー。
・・・まぁいいや。
兎に角人にはそれぞれ、色んな癖があるもので、
勿論銀さんにもそれは在ったりするわけで・・・
「お~い、新八~」
お風呂の掃除をしていると、居間の方から銀さんの声が
聞こえてきた。
「何ですか~?」
聞き返すが、明確な答えは返ってこない。
変わりに廊下を歩き回る音が聞こえてきた。
「ん~とな~・・・ってあれ?新八?」
どうやら銀さんはまず、台所に向かったらしい。
だが、僕が居るのはお風呂場だ。
銀さんは僕の名前を呼びながら、家の中を移動する。
「新八~、どこだ~?」
「お風呂場ですよ」
そう言うと、足音が近づいてきてカラリと風呂場の扉が
開いた。
「んだよ、こんなトコに居たのかよ」
「えぇ。こんな所で冷たい思いをしながら
掃除してたんですよ。」
で、何か用ですか?そう言うと、銀さんは あ~ と言葉を伸ばして
視線を泳がし、無造作に頭を掻いた。
「えっとアレだ、アレ。
・・・・お茶」
「・・・銀さん、今普通に台所まで行ってましたよね。
台所でお茶って淹れられますよね?
急須にお湯入れて湯飲みに注ぐだけですよね?
そこに僕を探す必要性はないですよね?」
ってか今僕が何してるか判っててそれ言ってんですかっ!
そう言うと、銀さんはまた視線を泳がして、そのまま
僕に背を向けた。
「ま、いいじゃん。オマエの淹れた茶が
飲みてぇのよ、銀さんは」
って事でよろしく~。そう言って背中を向けたまま手を
ヒラヒラと振ると、銀さんは風呂場から出て行った。
・・・よし、出涸らしにしてやろう。
「また出たアルカ、銀ちゃんの癖」
台所で銀さんと、序に僕のお茶を淹れていると、ひょこりと
神楽ちゃんが顔を出してきた。
その言葉に、僕はクスリと苦笑する。
「うん、そうみたい」
面倒臭い癖だよね~。苦笑したままそう言うと、神楽ちゃんも
呆れたように深く頷いた。
「アレで全然自覚ないから馬鹿アル」
「自覚ありでやってたらもっと面倒臭いよ」
「・・・確かに」
「ってか今度は神楽ちゃんじゃないの?」
そう言っていると、また居間の方から銀さんの
声が聞こえてきた。
「・・・本当ネ」
全く仕方ない大人アル。そう言うが、名前を呼ばれている
神楽ちゃんの顔は少し嬉しそうだ。
「仕方ないよ、癖だもん」
「そうネ、仕方ないアルネ」
神楽ちゃんと二人、顔を突き合わせて笑っていると、
台所へと銀さんが顔を出してきた。
「んだよ、神楽。こんなトコに居たのかよ。」
呼んだら返事ぐらいしろってぇの。むっすりしながら
台所へと入ってくる銀さんに、二人して顔を向ける。
「煩いネ、返事が欲しかったら工場長と呼べヨ」
「ってか神楽ちゃんに何の用なんですか?」
そう言うと、銀さんはさっきと同じように視線を泳がし・・・
「あ~・・・アレだ、うん。
・・・そのお茶持って来い」
僕達が傍にいないと出てくる銀さんの癖。
とりあえずお腹がお茶で膨れないよう、
他の理由も考えてくださいね。
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依存しまくりな坂田。
視界に入っていないと心配でどうしようもありせん(笑)