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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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「ただいまヨ~」

銀ちゃんと二人、買い物から帰って来た事を告げると奥の方から
新八の声がした。

出迎えの言葉と、手洗いうがいの要求。
判ってるネ、毎度毎度言わなくてもヨロシ。
10代の記憶力を馬鹿にすんなヨ?
・・・ま、銀ちゃんのは判らないアルけどな。

とりあえず居間から出てきた新八に買ってきた物を渡し、
洗面所へと向う。
狭い洗面台で銀ちゃんと二人、冷たい冷たいと足踏みしながら
手を洗い、ガラガラとうがいをする。

その間に新八がガサガサと袋を鳴らしながら台所へと向う足音が
聞こえた。

それを耳だけで追いながら、適当に手の水を払う。

うぅ、すっかり冷たくなったネ。早く暖めなきゃ!

神楽は悴んだ手を摩りながら、この家で唯一暖房器具がある
和室へと駆け込んだ。
既に炬燵には定春が入っていて、同じように炬燵の中へと
潜り込む。

あぁ、生き返るネ。

温かい炬燵に表情を緩ませながら、モゾモゾと体を
横たえた。

きっちり場所取っとかないと、銀ちゃんに奪われるネ!

定春の体に沿うように、自分の足を伸ばして場所を確保する。
こうしておかないと、満足に炬燵の中で足を伸ばせないのだ。

無理矢理入れてきたら、蹴り出してやるネ!!

そう決意し、待っていたが銀時は中々現れない。
神楽は小さく首を傾げた。

この時期、気が付けば炬燵の住人となって動こうとしない銀時の事だ、
今など外から帰って来たのだから、直ぐにでも炬燵に潜り込んでくると
思っていたのだが・・・

「・・・行き倒れたカ?」

ただでさえ寒いのに、あんな格好で、しかも裸足なんかでいるからネ。

「自業自得ネ」

そう呟き、炬燵の暖かさに目を瞑ろうとするが、一度気になると
どうしようもない。

「・・・仕方ない、救助に行くアル」

同じように炬燵に潜り込んでいる定春を促し、その場から抜け出す。
そして定春の背中に乗ったまま、進んでいくと、台所から
新八と銀時の声が聞こえた。

暖も取らずに何やってるネ。もしかして私に黙って
何か美味しいものでも食べてるアルカ?

ならば銀時が炬燵に一向に来ないのも頷ける。

神楽は定春に小さく声を掛けると、証拠現場を押さえるべく
台所へと静かに向った。

 

 

 



 


「あ~、もうマジ寒かったよ、凍えるかと思ったよ。」

「だから僕が買い物に行くって言ったのに・・・」

「いや、あの寒さには耐えられないね。
銀さんだから耐えられたレベルだから、本当。
あ、ちなみに神楽は別ね。あいつは最早
そう言うレベルで生きてねぇ」

「どう言うレベルだよ。ってか若者舐めんなよコノヤロー。
でもまぁ・・・とりあえずご苦労様でした」

台所で夕飯の支度をしている新八と、それを後ろから抱き締め、
懐いている銀時。
火を扱ってるせいか、少しだけ他の部屋よりは温かそうだが、
寒いものは寒い。

銀時は裸足の足を、小刻みに動かしながら、新八の腰に
回している腕に力を込めた。

「もうさ、アレだね。外もそうだけど、冬の手洗いうがいは拷問だね。
寧ろ風邪引くね、アレ」

「や、しない方が風邪引きますからね?」

ってかそんなに寒いなら炬燵に入ってて下さいよ。そう言う新八に、
銀時は益々体を寄せると、小さな肩口に額を擦りつけた。

「ん~、でもそうすっと新ちゃんが寒いじゃん?
どう?銀さんの愛、暖かい?」

「暖かいけど邪魔です、ウザイです。
ってかぶっちゃけ台詞がアレ過ぎて寒いです」

「ひどっ!何ソレ、ものっそく冷たいんですけど、新八の言葉ぁぁ!!
あ~、もうダメだ。マジダメ。銀さん、悲しすぎて凍えそう」

叫びながらグリグリと額を押し付ける銀時に、呆れた声が
新八から発せられる。

「なら凍死する前に炬燵に行って暖まって下さい」

「いやです~、この寒さは新ちゃんの愛で暖めて下さい~」

責任取れやコノヤロー。そう言って新八の肩口から首筋へと
鼻を埋める銀時に、新八が小さな笑い声を上げた。

「はいはい、じゃあちゃんと取ってあげますから、
もう少しだけ我慢してて下さいね~」

とりあえず・・・と、新八は鍋から小さめのジャガイモを菜ばしで取ると、
数回息を吹きかけて銀時の目の前に差し出した。
銀時は一瞬目を丸くしたが、直ぐに口を開けると、少しだけ首を伸ばし、
新八の肩越しにそれを口の中へと入れた。

モグモグと咀嚼する銀時に、新八はやんわりと笑うと
どうですか? と問い掛ける。
それに銀時はコクコクと頷くと、

「・・・うん、ちょっと暖まった」

ニンマリと笑い、お返しとばかりに銀時は新八の頬に
唇を落とした。

 

 





 

 

「・・・アソコだけ季節が違うネ」

台所での光景を目にした神楽は、呆れたように溜息を落とすと
そのまま定春と共に炬燵へと引き返した。

そして先程と同じように炬燵の中へと潜り込む。

体は冷えてしまったが、なんとなくさっきとは違う。

ポカポカとした温かさを感じながら、神楽は緩く口元を上げた。

 

寒い中、邪魔な男を背中に背負いながらも
温かい夕飯を作ってる新八。

寒そうな足を小さく踏み動かしながらも、新八の傍から
離れようとしない銀ちゃん。

 

「みんなポカポカネ。」


ね、定春。そう言って定春に擦り寄ると、今度こそ
ゆっくりと目蓋を閉じた。

***********************************
二万打お礼企画第六弾。
団子様からのリクで「出来上がり過ぎてる夫婦」
と言う事でしたが、如何だったでしょうか?
なんか夫婦と言うより、家族話になってしまった気が・・・ι
少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。

温かいお言葉の数々、本当に有難うございますv
調子に乗って、これからも色んな話を書いていこうと
思いますので、どうぞ呆れずお付き合いして下さいませv

では、企画参加本当に有難うございましたv


 

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