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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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何時ものようにソファでゴロゴロしていると、突然ピリッとした痛みが
口元に走った。

思わず小さく声を上げ、手を当ててみれば、指先に薄っすらと
赤い血がついてるのが見えた。

あ~・・・切れたか、こりゃ。

指先についた血を見ながら、ペロリと唇を舐める。

やはりピリリと痛み、ぼんやりと卵掛けご飯は沁みそうだな・・・
なんて考えていると、それまで天井しか映ってなかった視界に
ヒョコリと新八が現れた。

「どうかしました・・・ってぅわ~、どうしたんですか、それ」

ソファに横になってる俺を、覗き込むようにして現れた
新八は、俺の切れた唇を見て痛そうに顔を顰め、その場に膝を着いた。

「ん~、なんか突然切れた」

ホレ。そう言って血の付いた指先を新八へと向ける。
それに益々顔を顰めると、新八は

「どうせ大口開けて欠伸でもしたんでしょ」

と言うと、ゴソゴソと自分の袂を漁り、何かを取り出してきた。
・・・ってそれ・・・

「・・・・・・・・・なに?」

小さな缶を取り出した新八に、俺は首を傾げる。
そんな俺を新八はクスリと笑うと、リップクリームですよ。と言って
手にした小さな缶の蓋を開けた。

「へ?だってリップクリームって口紅みたいなもんだろ?
ってかなんでオマエが持ってんの?」

言われた言葉に納得がいかず、そう問い掛けると、

「こういう形のもあるんですよ。僕も結構乾燥しやすいから、
この季節になると持ち歩いてるんです」

はい、軽く口開けてくださいね~。そう言って缶に中指を入れ、
中身を掬い取ると、そのまま俺の口元へと近づけてきた。

「・・・こういうの、変な味すっから苦手なんだけど」

「舐めなきゃいいでしょ、そんなの。
ってか舐めるな」

いやいや、それは無理でしょ。
だってなんか付けられたら舐めたくなるじゃん?
甘いかどうか、試したくなるじゃん??

そう訴えたくなるが、新八の指はすぐソコまで来ていて何も言えず、
大人しくされるがままになってしまった。

・・・ってか変な感じだな。

唇の上をゆっくり動いていく新八の指の感触に、なんだか
ムズムズしてしまう。

それを紛らわせる為に、視線をウロウロと彷徨わせていると、
新八の唇が目に入った。


あぁ、そうか。
これを塗ってるから、新八の唇は何時もかさついてないのか。
何時でもやわっこくて、暖かくて、甘くて・・・


そこまで思い、俺ははたとある事に気がついた。

って、ちょい待ち。
新八は何時もこれ、塗ってるって言ってたよな?
なのにあんなに甘いって事は・・・

浮かんでしまった疑問を解くべく、俺は未だ唇の上にあった
新八の指先をパクリと口に含んでみた。

・・・が、想像とは違う味に、思わず眉を顰めてしまう。

「ちょ、何してんですか、アンタ!!」

「いや、甘いかと思って」

目の前では新八が顔を赤く染め、俺の口から指を勢い良く外させた。


・・・確かに妙な味がしたが、なんとなく口寂しくなる。
って事はやっぱ妙じゃねぇんじゃねぇのか?
じゃなきゃ、なんであんなに新八の唇は甘いんだ?


そう思い、じっと新八の口元を見ていると、可愛いその口は
大きな溜息を吐き出した。

「だから舐めちゃダメだって言ってんでしょうが」

なんでそう思うかな~。そう言い、カクリと頭を俯かせる新八に、
俺の視線も下がる。

「だってよぉ、新ちゃんの唇はいつでも甘いんだもんよ」

そう言うと、新八は はぁ!?と変な顔をしながらも
顔を上げてくれた。
それと共に、俺の視線もやっぱり上がる。

そしてずっと見詰めていた新八の唇へと、そっと手を伸ばす。
俺の伸ばした手に何か感じたのか、新八がビクリと体を後ろへと
逃がそうとしたが、構わずに手を伸ばし、序に開いてる方の手も
伸ばして、先程まで俺の唇の上に居た指先を捉えてしまう。

そして真っ赤になった新八の、もっと赤い唇にそっと指を這わせた。

 

「オマエもコレ、つけてんだよな?」


だからこんなに柔らかくて、プニプニしてんだよな?


「なのにさ、変な味した事ねぇもん。」


寧ろ甘くて、何回でも味わいたくなって。

 


俺はその感触を楽しむように、ゆっくりと指を動かした。

輪郭をなぞり、弾力を楽しみ、少しだけ開いた唇の中へと
指を差し込む。
その瞬間、新八の息が指に伝わり、ゾクリと背筋が震える。


あぁ、きっとその吐き出された息も、きっと甘い。


俺は先程言われた事も忘れ、ついペロリと自分の唇を舐めてしまった。

感じるのは小さな痛みと、妙な味。

そこでやっと、それまで考えていた答えが出た。
俺は緩く口元を上げると、新八の唇にあった指を離し、
そのまま後頭部へと移動させる。

そして小さな声で慌てる新八を引き寄せ、序に自分の体も起こして
甘い、甘いその唇を堪能すべく、迎え出ることにした。




触れた唇は甘く。

感じた感触は柔らかく。

重なった部分は暖かい。




「結局、新八自身が甘いんだよな」

モロ銀さん好み。満足げに呟き、ペロリと唇を舐め上げる。

今度は自分のではなく、新八のを・・・だ。

やっぱり感じる甘さに、こればっかりはどんなに言われようとも
舐めるのを止められねぇだろうなぁ・・・と、心の底から思った。


*******************************
二万打お礼企画第二段。
姫りんご様からのリクで
「銀新でドキドキあまあまなキス話」との事でしたが、
如何だったでしょうか?

あんまり詳しく描写できず、スミマセンでした~ι
アマアマにはしたつもりですが・・・ど、どうでしょう(ドキドキ)
少しでも気に入って頂けたら嬉しいです!
企画参加、本当に有難うございましたvv

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