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「・・・え、何コレ」
玄関から聞こえてくる死のカウントダウンに慌てて
出てみれば、ソコには武器を構えたたまと、
二度と見たくもなかった野郎・・・あ、と言っても
顔の造りはいいんだけどね?本当、パーツは文句ないんだけど、
ほらあるじゃん?何て言うの?
こう、性格が滲み出す雰囲気とかさ。
本当、パーツは全然問題ないのに、そこら辺で残念な事に
なってるって感じ?
そう言うのが真剣にムカつくのが一人、立っていた。
「こんにちは、銀時さま。
今月の家賃の回収にやって参りました。」
「や、それはいいけど・・・って良くはねぇが・・・
え?何ソレ」
どう言う事?と続ける前に、たまの持っていた武器が火を吹いた。
・・・オマエ、家賃回収とか言いながら、
実は俺の命回収しにきてんじゃね?
「あ、起きた」
その声に、ぼんやりとしていた視界を動かせば、
呆れた顔の新八が映った。
「ってて・・・あれ?なんか銀さん、頭痛いんだけど。
なんか0距離攻撃受けたみたいに痛いんだけど。
昨日酒呑んだっけ?それとも風邪?
ってかなんで俺、こんな玄関先で寝てんの?」
痛む頭を押さえつつ起き上がってみれば、そこは何処かの戦場かと
問いたくなるぐらい崩壊した玄関で。
「銀さん、寝相悪いですね~」
・・・や、そんな問題でもなくね?
まぁいいや。と腰を上げて新八の後を追い居間へと向い、
中の光景を見て一度目を擦り、もう一度じっくりよく見てみた。
・・・が、何度見ても・・・居る。なんか。
「・・・おい、新八君」
「なんですか?あ、粗茶ですがどうぞ。」
恐る恐る新八に声を掛けるが、掛けられた本人は普通に
お茶なんかを出していて。
って、あれ?なんかお茶請けに出してんの、
見覚えあるんだけど、銀さん。
なんか昨日こっそり買ってきて隠しておいたドラ焼きと
似てる気がすんですけど。
いや、ドラ焼きなんてどれも一緒だけどね?
でも、糖の事と新八の事だけは
半端ないから、銀さん!
「ってそうだけど、そうじゃねぇよ!!
や、ソコもツッコミたいけどね!?
間違いだと思いたいけどね!?
でもそれ以前にオマッ・・・」
なんでここに居んだよっ!!!!
そう俺が指差した先で、見慣れているが憎らしい顔の男、
コスプレ野郎だった。
「なんかたまさんの調子が悪くなって出てきたらしいですよ」
叫んだ瞬間、人様に向って指を指すな。という教育熱心な
新八に指を折られ、今度は違う意味で叫び泣いた俺に、
簡潔な説明を寄越してくれた。
ちなみにちゃんと家賃は払ってくれたらしい。
俺の小遣いの中から。
・・・ってか本当簡潔な、全てにおいて。
大体調子悪いってんなら、なんで出て来てんの?
前みたいに中で寸劇モドキやってればいいじゃん。
って言うか本当、なんで居んの?
普通こんな事なくね?ありえなくね?
納得いかない顔でそいつの反対側に座る俺に、
新八は同じようにお茶を出しながら口を開いた。
「なんか前とは違うみたいですよ?
詳しくは判らないんですけど、今源内さんが調べてくれてるらしいです。」
大体『普通』なんて今更・・・。ハッと何処か投げ遣りに笑う新八に、
確かに・・・と納得しかける俺。
「・・・っていやいやいや、それでもコイツがここに居る
意味が判らねぇから。
なら直るまでたまのトコに引っ付いてればいいじゃん?
なんで態々ここ!?
後、なんで銀さんには
ドラ焼きがないんですかぁぁ!!?」
「俺だって出来ればそうしていたかったのだが、
『そのツラでそんな事をされたら精神的にきつ過ぎる』
と追い払われたのだ。
貴様、一体何をしているんだ」
「それはこっちの台詞なんですけどぉぉ!!?
ちょ、オマエ一体何やりやがった!?」
名誉毀損で訴えんぞゴラ!シレッと告げてくるヤツに
怒鳴り返すと、隣に腰を降ろした新八がずずっとお茶を一口飲んでから、
「お登勢さんのお店の手伝いをされたらしいですよ?」
この場合、どちらが訴えられるんですかね?ジトリと見られ、
俺の勢いが少し落ちる。
「ちなみにうちのお掃除も手伝って貰っちゃいました。
視覚的には・・・アレですが本当、助かりましたよ~」
有難うございます、白血球王さん。そう言って笑う新八に、
ヤツは少しだけ口元を緩めると軽く手を振った。
「いや、少しとはいえ場所をお借りしてるのだ。
手伝うのは当たり前と言うもの、気にしないでくれ。
他にも何かあれば手を貸すが?」
「いえ、もう十分ですよ。
台所とかトイレとか、すっごくピカピカですもん。
本当凄いな~、白血球王さんの技!」
「え、何?毒滅守闘使ったの?
こんな所で毒滅守闘使っちゃったの!?
って言うかなんでそんなにキラキラしてる目で見てんですかぁぁ!!?
違うよね、新八君がそう言う目を向ける相手は
ソイツじゃなくて銀さんだよね?
銀さん限定だよねぇぇ!!?」
「いやいや、こちらの方が驚いた。
まさか阿厘詠流の使い手だったとは・・・」
「え?新八も使ったの!?
阿厘詠流の使い手だったのぉぉ!!?
ってかテメーも何頬染めてんだよ。
止めてくれよ。なんか居た堪れない上にムカムカすんですけどぉぉ!!」
その後、たまの調子が良くなるまで
万事屋から銀時の悲痛な叫び声が絶えることはなかったと言う。
****************
六万打企画第一弾。リミル様からのリクで、
「銀さんと白血球王が新八をめぐって大喧嘩。」
と言う事でしたが・・・すみません、大喧嘩になってませんね、これι
しかも必殺技出してるの、新ちゃんですしι
内容変更してしまってすみませんでしたぁぁ!!(土下座)
こんな感じになってしまいましたが、よろしかったでしょうか?
少しでも楽しんで頂けたら嬉しいのですが(滝汗)
企画参加、有難うございましたvv