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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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「暇だからこれをするネ、愚民共っ!」

外は雨、仕事は勿論なし。
そんなまったりした時間が流れている万事屋で、
神楽はバシリと何かをテーブルの上に叩き付けた。

「神楽ちゃん、口悪いよ?」

ってか何コレ。眉を顰め、神楽を嗜めた後で、新八が
テーブルの上に置かれた紙を覗き込む。

「えっと・・・ぅわ、卵が98円ですって。
・・・ちょっと行って来ようかな・・・」

「間違えたっ!違うネ、そっちじゃないヨ」

単色ではあるが大きなチラシに、新八の目が光る
それを見た神楽が慌ててチラシを裏にした。

「あ?なんだ、この落書き」

ソファに寝転び、ジャ○プを読んでいた銀時が体を起こし
そう呟いた。
それに神楽は気持ち良い音と共に拳を贈り、強制的に黙らせる。

「その死んだ目を生き返らせてよく見るネ!
これは神楽様特製の人生双六ヨ!」

「人生双六?」

そう言われてよく見れば、確かにその様な感じがする。
でもこれ・・・

「・・・なんか恐ろしい事、書いてない?」

「大丈夫ネ。人生とは七転八倒ヨ」

「いや、それだと最終的に倒れたまんまだから。
そんな人生、遊びでも歩みたくないから。
寧ろ現実だけでいいから、もう」

「いいからやるヨロシ!」

見るからにやる気のない二人を無理矢理テーブルにつかせ、
神楽はポケットからサイコロを取り出してそう宣言したのであった。

 

 




 

 


「・・・って何で僕のコマがメガネしか描いてないんだよ」

「名前書くのが面倒臭かったアル」

いいからさっさと振るヨロシ。と言う神楽の催促に、
新八は納得いかない顔でサイコロを振った。

だって神楽は『か』で銀時は『ぎ』だ。

どれだけ面倒臭い『し』を書こうと思ったのだろう。

ちなみに順番はじゃんけんで決められ、新八、神楽、銀時の
順番である。

「えっと・・・1か。良かった、まだ何にもないマスだ」

「・・・地味で面白くない出だしネ。
私は4・・・と。おぉっ!近所のガキ大将になって
酢昆布を献上されるネ」

ほら、さっさと寄越すヨロシ。そう言い、新八達の手を差し出す神楽。

「え、何?本当に渡さなきゃいけないの?」

「っつうか持ってねぇよ、んなもん。」

「なら買って来いよ」

ギロリと睨み付けられるが、生憎外の雨は先程よりも強くなっている。
序にする買い物でもあれば、これ幸いと出かける所だが、
さっきみたチラシは先週のものだった。

なので 今度ね。と約束して、その場を濁すことにした。

「んじゃ俺か~。お、6じゃねぇか。
やっぱアレだな。何時でもついてる男だな、銀さんは。
・・・ってオムツ卒業に絶望。ベビーベッドに引きこもって7つ戻る
・・・
ってなんでスタート地点より戻ってんだよぉぉ!!」

「・・・銀ちゃん、そんなにオムツ好きだったアルカ」

「ごめん神楽ちゃん。僕そっち側に行っていい?」

「おぉぉぉいっ!何現実と一緒にしてんだっ!
違うから、銀さんそんな趣味ちょっとしかないからぁぁ!!」

「ちょっとならあるのかよ」

「うん、新ちゃん限定で」

「ごめん神楽ちゃん。
本気でそっちに行かせて」

「なら俺も・・・」

「って移動した意味がねぇぇ!!!」

「うっせぇよっ!新八はさっさとサイコロ振るヨロシ!
で銀ちゃんは本気で近寄らないで。
本当、なんかもう全体的に無理。」

「ちょ、怒鳴られるよりきついんですけど、それ。」

言葉遣い戻してぇぇ!!と嘆く銀時を反対側に蹴飛ばし、
神楽は新八へサイコロを渡した。

「えっと・・・あ、1だ。
良かった、また何にも書いてないマスだ」

「・・・本当、地味な進め方ネ」

私は・・・と。と言いながら神楽がサイコロを振る。
出た数は5。

「えっと・・・お菓子を妖怪糖尿寸前に全て奪われる。
失意の底と共にスタート地点に・・・って
何するカ、この天パァァァ!!!!」

「俺ぇぇぇぇ!!?
ちょ、だから現実と一緒にすんじゃねぇよ!
って糖尿関連を全て俺に結び付けるんじゃねぇぇ!!」

顔面に来た拳をなんとか避けながら、銀時が叫び返す。

そして なんつぅ双六だよ。と文句を言いながらも
サイコロを振った。

「お、また6じゃねぇか。何々・・・
喜んだからもういいでしょ。人生はそんなに甘くはないと
心に刻みながら8つ戻る・・・って
進まねぇぇぇ!!!
それ所かスタートからも遠ざかってるんですけどぉぉ!!」

「・・・銀ちゃん、そこまで自分の人生表さなくてもいいネ。」

「してねぇよ!?全然してねぇよ!?」

「はいはい、もうさっさと済ませましょうね。
あ、また1だ」

「・・・新八、それ面白いか?」

「こっちでも自分の人生そのままヨ」

「スタート地点をうろついてる人達に
言われたくないです」

一人、こつこつと進んでいく新八に対し、二人は未だスタート地点、
もしくはそれ以下だ。

たかがゲーム。
けれどもそれで片付けたくない何かがある。

じっとりとした視線を絡ませた後、神楽は 絶対勝ぁぁつ!と
叫び、勢い良くサイコロを振ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 



 


結果、一番最初にあがったのは地味に歩んできた新八だった。
しかも出す目は常に3以下、何か書かれているマスは全てスルー
と言う、ある意味凄いあがり方で。

「喜んで良いのかどうか難しいんだけど、これ」

「上がったんだから喜んでおけばいいネ!
オマエの人生と一緒で
全く面白くなかったけどナ!!」

「断定!!?まだ人生の折り返し地点にも
行ってないんだけど!?」

「いいからっ!おら、サイコロ貸せって!!
・・・よしっ!今度は5だ・・・って
家政婦は見た!?お陰でお宝コレクションは全て回収され
悲しみと共にスタート地点へ・・・
ってまたかぁぁ!!!
いや、違うからね?アレは偶々新ちゃんの洗濯物が
銀さんトコに紛れてただけで、別に集めてた訳じゃないからっ!」

「身に覚えあり!!?
ちょ、何を何処に隠してんですか、銀さんっ!!!」

「机の鍵のついてる引き出しの中ヨ」

「オマエが家政婦ぅぅぅ!!!?」

 


その後、あがる所かスタート地点付近をうろつく事しか出来なかった
神楽と銀時の手によって、神楽特製の人生双六は固く封印される事となった。
 

***********
八万打企画第七弾・リミル様からのリクで
「坂田家が人生すごろくをするギャグで勝者は新八」
と言う事でしたが、如何だったでしょうか?
とりあえず勝者・・・と言うかあがれたのは新八だけに
なってしまいました(笑)

こんな感じになりましたが、少しでも楽しんで頂けたら
嬉しいですvv

企画参加、本当に有難うございましたvv

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