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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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※公平も時と場合による。のちょっと続きになってます。※







朝日がゆっくりと顔を出した頃、その日万事屋に泊まった新八が
ゆっくりと閉じていた目を開けた。

未だ眠そうな目を数回擦ると、欠伸をしながら体を起こし、視線を隣の
布団へと向けた。
何時もならばそこには未だ夢の中に行ったっきりの銀時の姿が
ある筈なのだが、今はなく、昨夜その布団の主が帰ってこなかった事を
告げていた。

「朝帰りか・・・それとも玄関辺りで倒れているのか・・・」

昨夜、ちょっと出掛けてくる・・・と言っていそいそと出掛けた銀時を
思い出す。
原付の鍵を持っていかなかった事から、呑みに行ったのは確実だ。

とりあえず人様に迷惑掛けてなきゃいいけど・・・ってか
僕にも迷惑掛けなきゃもっといいんだけど・・・

小さく溜息を吐いて自分の布団を畳み、押入れへと仕舞う。
銀時の分はそのままだ。
多分帰って来た瞬間、布団へと倒れこむ羽目になるだろう。

これじゃ~今日も仕事はないな。

タイムサービスでいいのがありますように!!と願いながら着替え、
居間へと足を向けた・・・が、直ぐにその足を止め、びくりと体を
振るわせた。

何故なら薄暗い居間のソファに誰かがボーっと座っていたからだ。


「って何してんですか!銀さん!!」

よく見ればそれは銀時で、新八はほっと胸を撫で下ろすものの
驚かされたという気持ちから、少し声を尖らせる。
その声に、銀時がのそりと顔を上げた。

「新八・・・お前・・・」

「なんですか?」

何かを問い掛けるように口を開く銀時に、新八はコトリと首を傾げる。
どうやらそれ程酔っている訳ではない様だ。
だが、言い難そうに視線をあちこちへと飛ばす様に、新八はますます
首を傾げる。

とりあえず少し待ってみるものの、中々はっきりと言葉に出そうとしない
ばかりか、ガクリと肩を落としてしまった銀時に、
新八は小さく溜息を吐くと とりあえず顔洗ってきます。 と
その場を後にした。

朝と言うのは何かと忙しいのだ。

サカサカ顔を洗い、歯を磨き、序に神楽も起こす。
そして台所へと行くと、薬缶に火を掛けお湯を沸かす。
その間、冷蔵庫から食材を出し、炊飯器をチェックしながら
先程の銀時の姿を思い浮かべた。

なんだろう、銀さん。
なんか物凄く言い難そうだったけど・・・
まさかお金全部使っちゃったとか!?

ありえる可能性に、新八は一瞬血の気が引いてしまう。

・・・いやいや、大丈夫。
銀さん、あぁ見えて奢らせるの上手いし、そんな命の糸を自ら断ち切るような
真似しない・・・
とも言い切れないんだけどね!!!

もしそうだったらどうしよう!!と青くなる新八の前で、薬缶が
お湯が沸いた事を告げた。

それを合図に、まずは銀時に話を聞いてみなければ・・・と急須にお湯を入れ、
三人分の湯呑みを持って居間へと戻っていく。

「あ、神楽ちゃんお早う。ちゃんと顔洗った?」

戻れば銀時の向かい側のソファに神楽が座っていて、新八の挨拶に
眠そうに手を上げて答えを返してくる。

それに笑顔を返し、それぞれの湯飲みにお茶を注いでいく。
湯呑みを渡す時にちらりと銀時を見るが、まだ肩を落としていて
何かを話す気配はない。

なら先に朝ごはんを作ってこようか・・・と、新八がそのまま台所へ戻ろうと
した時、漸く銀時が言葉を発した。

「新八・・・それに神楽」

「なんですか?銀さん」

呼ばれて不思議そうに見返すと、何かの覚悟が出来たのか、銀時は
自分の膝をパン!と叩くと、力の篭った目で神楽と、その隣に腰を降ろした
新八を見据えた。

「どうしたネ、銀ちゃん」

「何かあったんですか?」

銀時の何時にない真面目な雰囲気に、神楽も新八も少しだけ心配になる。
そんな二人に銀時はコクリと唾を飲み込むと、

「お前ら、昨日何処にいた?」

と、問い掛けてきた。

「昨日?」

不思議そうに問い返せば、重々しい雰囲気で銀時が頷く。

「と言うか昨日何してた?」

「何って・・・」

そう言って神楽と新八は顔を見合わせる。

昨日は二人で買い物に行って、その帰りに公園に寄り、偶々そこで昼寝
していた沖田と軽く神楽ちゃんがバトルして・・・

昨日の自分達の行動を思い出し、コトリと首を傾げた。

別に変わったことはしていない。何時も通りだ。

そう言うと銀時はバンッ!とテーブルを叩き、その体を乗り出した。

「何時も通り!?ゴリに抱っこされる事が日常的なんですか
お前らはぁぁぁぁぁ!!!!」

「「・・・は?」」

言われた言葉に、神楽と新八はポカンと口を開ける。
が、それが気に入らなかったらしい。銀時は荒々しく体を戻すと、
腕を組んで顔を背けた。

「言っとくけどなぁ、銀さん、全部知ってるんだからな!
丁度お前等がゴリラに抱っこしてもらってる時ぃ?
長谷川さんが居合わせたらしくてぇ?
ものっそい楽しげにぃ?ほのぼの家族的みたいなぁ?
そんな感じだったらしいですねぇ、あぁ!!?」

銀さん、その時万事屋でお留守番だったんですけどぉ?そう恨めしげに
いう銀時に、二人は呆れた視線を投げる。

「・・・ってアンタ、昼寝してただけじゃないですか、その時」

「そうネ。誘ったけど着いて来なかったのは銀ちゃんネ」

「うっせぇよ!!だからってなぁ、なんで抱っこになるんですかって
話だよ!!そう言うのは銀さんの役割だろうが!?」

なんでゴリ!?と怒りを顕にする銀時に、

「いや、銀さんの役割でもないでしょ」

と冷静に突っ込むが、銀時の怒りは収まらないらしい。
二人に向って上半身を乗り出してきた。

「い~や、役割ですぅ!
ってかほのぼの家族は坂田家の別名ですぅ。
勝手に他のヤツラを入れないで下さいぃぃ。
勿論ペットとしても不可だあんなゴリラァァァ!!!
大体そんな無防備に抱っこなんてされてんじゃありません!
男は皆狼だって言ってんだろうがぁぁ!!!!」

「アレは狼じゃないネ、ゴリヨ、ゴリ」

「もっと悪いじゃねぇかぁぁぁ!!!
ふっざけんなよ、なんで俺もやってねぇような事をゴリが
やってんだよ!おかしくね?
それっておかしくね?」

「アンタの頭がおかしいよ、本当」

「おかしくねぇよ!!
長谷川さんはおかしそうに話してたけどな?
微笑ましい的雰囲気で話してたけどな?
銀さん、マジ泣きそうだったから。
本気で泣き入りそうだったから!!」

切々と語りだす銀時に、新八と神楽は深々と溜息を零す。

なんなんだろうか、この大人は。

思わず心の底からそんな事を思ってしまう。

自分達の事を大切に思ってくれる事は嬉しいが、
まさかこんな事で朝の貴重な時間を潰されてしまうとは・・・

やってられないとばかりに新八はソファから立ち上がると、
朝食を作るべく台所へと向おうとした。
それに銀時が慌てて手を伸ばす。

「ちょ、待てって!まだ話は終わってねぇ・・」

「はいはい、判ったネ。」

そう言って神楽が銀時の伸ばした手を掴み、そのまま自分の下へと
引っ張る。そしてヒョイッと銀時の体を上へと放り投げた。

「はい、銀ちゃん、高い高~いネ」

「って俺じゃねぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

銀時の叫び声と、何かが固い物に当たる音を聞きながら、新八は
さっさと朝食の献立へと意識を変えることにしたのであった。

**********************
蒼さん、坂田はやっぱり坂田だったよ(笑)
で、只今この坂田を幸せにするかどうか考え中。
・・・やっぱり放置が一番ですか?(おいι)

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