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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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今日も今日とて、飽きると言うか懲りると言う言葉を知らない
近藤が妙にストーカーし、ボコられた。

いや、もうこれはボコられるとか可愛いものじゃないだろう。

新八は妙に倒され、意識を失った近藤を縁側まで引きずり、
横にさせた所で一つ息を吐いた。

既に真選組には連絡してあるし・・・と、新八は前もって用意していた
救急箱を開け、簡単ではあるが近藤の治療を始めた。

そして粗方治療し終えた所で、近藤の隊服の肩口が破れている事に
気付く。

新八は一瞬考えるが、直ぐに救急箱を仕舞うと、今度は裁縫道具を
探しに家の中へと足を向けた。

幸い、妙は近藤を沈めた後、友人と約束があるから・・・と
出掛けてしまった。
最初の内は、意識を失くした近藤を家の中へ入れるのでさえ
妙は拒否したのだ。
しかし、家の前で人が倒れているのも外聞が悪い。
新八がそう言うと、

「なら、今度からはもう少し飛距離を伸ばすことにするわ」

とにっこり微笑まれたのだが、それはそれで困る。
ウチから飛んできた・・・と
丁寧にも届けられたらどうするのだ。

結局、新八の説得により、意識のなくなった近藤は速やかに
家の中へと引きずり込む事となった。
勝手知ったる我が家だ。
何かあっても後処理しやすい。
で、まさかそのまま放置しとく気にもなれず、毎度新八が
こうして手当てをしていたりする。
ちなみにすぐに無くなる消毒液や包帯等は、月一で真選組から
届けられているので、妙も文句は言わない。

新八はこれも手当ての序だ・・・と、持って来た裁縫道具を置くと、
近藤の上着を脱がせた。
自分よりも大きい、しかも意識の無い人間の服を脱がすのは
結構重労働だったが、なんとか無事に脱がす事が出来た。

でも、着るのは流石に自分でやって貰おう。

新八はそう決めると、針を手にし、チクチクと慣れた手つきで
破れた部分を縫い始めた。

 

 

「よし、出来た!」

縫い終わった隊服を掲げ、新八はざっと確認の目を通した。
そして出来栄えに満足すると、掲げていた服を畳もうとし、
はたとその手を止めた。

基本、新八の着る物は着物だ、あまり洋装には縁がない。
そのせいか、少しだけ目の前のモノに興味が沸いてしまう。
しかも一般の人には縁のない真選組の隊服だ。

チラリと新八は近藤に目をやり、まだ目が覚めていない事を
確認すると、コソコソと手にしていた上着に腕を通した。

「ふ~ん、こんな感じなんだ~」

立ち上がり、羽織った上着にキョロキョロと視線を向ける。
体格のせいか、上着と言うよりちょっとした外套のようだ。
新八はプラプラと手を振ってみる。
袖も長すぎて、指がチョコンと見えるぐらいだ。

「おっきぃな~」

「ですねィ、まるで上着が立ってるみたいだぜィ?」

ポツリと呟いた独り言に、突然横から声が入ってきて、新八は
ビクリと背筋を伸ばした。

「まさか新八が局長の座を狙ってたとは・・・中々の野心家でィ」

「お、沖田さん!!」

振り向けば、ソコには近藤を迎えに来たらしい沖田の姿が。
新八は慌てて上着を脱ぐと、恥ずかしそうに腕に抱え込んだ。

「こ、これはただ洋装ってのに興味があっただけで・・・」

「おいおい、局長の座はそのおまけですかィ。
まぁ最近の菓子もおまけの方が本命とも言えやすし、実際俺としても
副長の座は土方さんの命のおまけみてぇなもんで・・・」

「いや違いますから!
ってかそれで言ったら土方さんの命、
メッチャ軽い扱いなんですけどぉぉ!!」

新八の突っ込みに、そうですかィ?と沖田は飄々と答えると、
近藤が横になっている縁側へと腰を降ろした。

「でも、意外と似合ってましたぜィ、その服。
まぁ埋もれてたみてぇだけどな」

「うっさいですよ。仕方ないじゃないですか、
近藤さん、おっきいんだから!」

新八が口を尖らせて言い返すと、沖田はニヤリと口元を上げ、

「新八が小さいからじゃねぇのかィ?」

と楽しそうに問い掛けてきた。それにムッとする新八。

「なら沖田さんも着てみてくださいよ」

いかにおっきいか判りますから!そう言って新八は抱えていた服を
沖田へと差し出した。
それに一瞬、沖田は身を引いた。新八はそれを見逃さず、
ニンマリと口元を上げる。

「あれ?沖田さんも埋もれちゃいそうでイヤなんですか?」

「っんな訳あるかィ!おら、寄越しやがれ!!」

先程とは違い、楽しげな新八に沖田は口を曲げると縁側へと
上がり、自分の上着を脱ぎ捨てた。
そしてそれを新八に渡すと、代わりに近藤の服を羽織る。

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・言っとくが、さっきの新八よりはマシってもんでィ」

ポソリと呟かれた沖田の言葉に、新八も渋々納得する。
納得するが、やはり沖田にも近藤の服は大きすぎて
手の甲が半分ほど隠れている。

「やっぱりおっきいですね~、近藤さん」

思わずと言った感じで出てしまった新八の言葉に、沖田は小さく
鼻を鳴らす。

「俺等は成長期だぜィ?後は縮むしかねぇんだから
今ぐらい夢見させといてやらねぇとねィ」

「それもそうですよね」

「それよか新八、俺の服着てみなせェ。近藤さんのよりは
幾分マシだぜィ?」

「いいんですか?」

新八の問い掛けに、まぁそれでも大きいとは思うがねィ。と笑って
沖田が答えた。
それに少しムッとするが、新八はイソイソと手にしていた沖田の
上着に腕を通した。

「あ、なんか上着って感じです」

先程の近藤の時とは違い、少しはまともに着れていると思う。
新八は、今度は手の甲まで隠している袖をプラプラと振った。

「おぅ、ちょっとはさまになってんじゃねぇかィ。
もう何年かしたら丁度良くなりそうだねィ」

「何年か・・・じゃなくても近いうちに丁度良くなってみせますよ」

沖田の言葉に、新八は反論しながらも照れ臭そうに微笑んだ。
それに沖田は自分の手の甲を隠している袖を上げながら、
ふふんと笑った。

「俺もでさァ。こんなん軽~く着こなしてみせやすぜィ。
なんてったって俺等、発情期真っ最中だからねィ」

「そうそう、発情期舐めんなっ・・
ておぉぉぉぃいいい!!!!
違いますから!そこ、全然違いますからぁぁぁ!!!!」

「なんでィ、別にソコまで違っちゃいねぇだろうよ。
成長期の年代=発情期真っ最中ですぜィ?」

「その生々しい図式やめて下さい!!
も~、なんでそんな話になるんですか~!!」

「それは俺等が
発情期真っ最中な証拠でィ」

「うっせぇよ!!!!」

真っ赤になって怒鳴る新八に、沖田はしれっとした表情で答える。
会話の内容はアレだが、二人の格好はどちらも大きい服に身を沈めている
状態で・・・

 

 

 

 


さて、どのタイミングで起きようか。

二人の子供らしい行動を、薄目ながらもどこか穏やかな視線で
覗っていた近藤は、少しだけ苦笑した。

*********************************
近藤さんはお父さん(笑)

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