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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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仕事も無い午前中、ボーッとしながらテレビを見ている銀さんを
避けながら居間の掃除をしていると、聞き覚えのある名前が
テレビから聞こえ、暫し手を止めた。

視線をやれば、有名な俳優が電撃入籍をしたと言う。

へ~、そうなんだ~。とだけ思い、そのまま掃除を再開しようと
した所で、ふと目に入ったモノに再び手が止まってしまった。

目に入ったのはその俳優の年齢。
それは、目の前でダラリとした格好でソファに寝そべっている銀さんと
同じ年齢だったのだ。

 

 



「そう言えば銀さんってどんな人がタイプなんだろう」


考えてみれば銀さんだってそれなりの年齢だ。
そう言う話が出てもおかしくは無い。

おかしくはないのだが・・・なんでだろう、
あまり現実味がない気がする。
・・・やっぱりあの性格だからかな?
ってか結婚する気あるのかな、アノ人。

そんな事を考えながら買出しの道を歩いていると、途中で桂さんと行き会った。

またこの人はこんな大通りで・・・

でも今は丁度良かったのかもしれない。
僕は爽やかに挨拶をしてくれる桂さんに頭を下げつつ、頭の中にあった
疑問を投げ掛けてみた。


「銀時の好みのタイプ・・・か」

桂さんはそう言うと顎に手を当て、少しの間黙り込んだ。
そして、一瞬僕の方へと視線を向けると、何か考えながら言葉を紡ぎ出した。

「多分、家庭的で可愛らしい子・・・じゃないか?」

その言葉に、僕はつい首を傾げてしまう。

「でも持ってるエッチな本には派手な人ばかり載ってますよ?」

「いや、それは以前の好みと言うか、
それとこれとは話が違うと言うか・・・
と言うか、あいつはそんな物を堂々と部屋に置いているのか!」

未成年も居ると言うのに!そう怒る桂さんに、僕は苦笑する。

「や、一応隠してくれてるみたいなんですけどね、神楽ちゃんの手前。
でも僕掃除するじゃないですか。そうすると・・・見つけちゃうんですよね」

でも本人完璧に隠してるみたいなんで、黙ってて下さいね。僕が
そう頼むと、桂さんは酷く微妙な顔で頷いてくれた。

武士の情けだしな・・・とか言ってたけど、何なんだろう。
別にエッチな本ぐらい恥ずかしい事じゃないよね?
あ、でもアノ人、嗜好が特殊だからやっぱり少しは恥ずかしいのかな?


とりあえず桂さんに礼を言い、その場を別れて僕は買い物へと足を進めた。




そう考えると、やっぱりS宣言しているだけあって、Mっぽい人の方が
いいのだろうか。
でも、さっちゃんさんには冷たいしなぁ。アノ人結構美人なのに。
やっぱり桂さんの言う通り、家庭的で可愛い子の方がいいのかな?

そんな事を考えていると、スーパーから沖田さんが出てくるのが見えた。
どうやら今日は駄菓子屋ではなく、ここでお菓子を買っていたらしい。

僕は軽く挨拶をしながら、S星出身のお言葉を聞く事にした。

「旦那の好きそうなタイプ・・・ねィ」

そう言うと沖田さんはチラリと僕へと視線を向けた。
なんだろう、未成年には早すぎる言葉の羅列でも出てくるのかな?
あ、でもこの人も未成年じゃん
ってかここ、人通り激しいですからね?
なるべくソフトな感じでお願いしますっ!!

一応身構えて沖田さんの言葉を待っていると、

「別にSだからって必ずともMを好きになる事はないですぜィ?
寧ろ何も知らない子を一から調教していって自分色に染め上げる方が
楽しいですからねィ」

旦那もそうなんじゃないんですかィ?そう言ってニヤリと嫌な笑みを
浮かべられてしまった。

・・・いや、そう言われても知りませんから。
と言うかそんなSの性質、
知りたくも無いですからぁぁぁ!!!!

僕はこれ以上ヤバイ言葉が出ないうちに・・・と慌てて礼を言い、
スーパーの中へと飛び込んでいった。

 



でも、何も知らないって事は、純粋な子って事でいいのかな?

僕は特売品を詰め込んだビニール袋を手に、万事屋へと帰りながら
そう変換し直してみた。

と言うと、家庭的で可愛くて純粋な子って事か・・・

確かに、そんな子なら結婚もしてみたくなるだろう。

そう思っていると、今度は前から近藤さんと土方さんが歩いてきた。

ここは一つ、同年代の意見も聞いてみよう。

そう決めると、僕は嬉しそうに手を振る近藤さんの元へと足を進めた。


「万事屋の好きなタイプねぇ」

そう言うなり、近藤さんは腕を組んで考え出し、土方さんは嫌そうに
舌打ちをした。

「とりあえず今出てるのは、
家庭的で可愛くて純粋な子って言うのなんですけど」

そう言うと近藤さんは大袈裟なぐらい手を叩き、納得していた。

「確かに!そんな感じだよなぁ、うん」

「相手にとっちゃぁ不運極まりねぇけどな」

ケッと言い捨てる様に呟く土方さんに、僕は少しだけ首を傾げる。

なんか・・・そう言うタイプの人に心当たりでもあるのかな?

そんな事を考えていると、近藤さんが あ、後もう一つ! と言って
指を立てた。

「やっぱりしっかりしてる子だろう。あの万事屋を支えてくんだ。
余程しっかりしてなきゃダメなんじゃないかな?」

うんうんと自分の言葉に頷く近藤さんに、僕も あぁ。 と声を上げた。

確かに、経済観念とか銀さんの生活態度とか、しっかり支えて
貰わなきゃいけないもんね。
アノ人、言われなきゃ仕事しないし、糖分摂取しようとするし。

ん?でもこれってタイプとかじゃなくて、銀さんに似合いの人って
感じになってない?

当初と少しずれてしまった答えに、微かに首を傾げていると、
土方さんから盛大な溜息が聞こえてきた。
見れば土方さんの視線は、僕が持ってる袋を見詰めていて。

なんだろう、そんなに特売のシールが哀れみを誘ったのかな?
でもコレ、賞味期限が近いだけで、別に味に変わりないんだけど。
大体その日に食べちゃうのが殆どなんだから、これで十分でしょ。

そう言うと、もっと大きな溜息を吐かれ、近藤さんには
やっぱりしっかりしてるね。と褒められた。

や、しっかりも何も、死活問題ですから、これ。

僕はとりあえず頭を下げてお礼を言うと、二人と別れ、万事屋へと向った。

 

 




「って事なんですけど、実際どうなんですか、銀さん」

万事屋へと帰り、買ってきた物を冷蔵庫へと仕舞い終わると二人分のお茶を
淹れ、僕はソファへと座って銀さんに問い掛けてみた。

「どうってオマエ・・・なんて事聞き歩いてんだよ」

銀さんはお茶を一口飲み、呆れたように僕を見た。

だって仕方ないじゃないですか、気になっちゃったんですもん。

ムッと口を尖らす僕に、銀さんは困ったように髪を掻くと、

「でもまぁ・・・大体あってんじゃね?」

と、ポツリと言葉を零した。
その言葉に、思わず繁々と視線をやれば、今度は腕を伸ばして
僕の頭を掻き混ぜてきた。

その頬はほんの少しだけど赤く染まって見え、僕はこっそり笑ってしまう。

そっか~、銀さん、そう言う人がタイプなんだぁ。
確かに、そんな相手の人だったら直ぐにでも結婚したくなるけど、
銀さんの周りにはいなさそうだなぁ。
って事は、まだまだ結婚しないって言うか、出来ないって事か。

なんだか安心してしまい、クスクス笑っている僕に気付いたのか、
銀さんは 何笑ってんだか。 と力なく呟いて僕の軽く頭を叩き、
そのままソファの背凭れの上へと伸ばしてダラリと顔を上に向けてしまった。

「ってかあいつ等にはバレバレかよ、オイ
あ~、もう最悪じゃねぇかっ!!!」

「別に好きなタイプぐらいバレたっていいでしょ?
何恥ずかしがってんですか」

「おまっ・・・まぁいいや、もう。
ってか新八、序にすっげー鈍感ってのも付け加えといて
マジで鈍感だから」

「鈍感?銀さん、そう言う人が好きなんですか?」

変わった趣味ですね~。そう言って笑う僕に、俺もそう思う。と、
やけにしみじみとした銀さんの声が返って来た。

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報われない男、坂田(笑)

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