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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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ゆったりと時間が流れているお昼前。
新八は自宅の縁側に座り、のんびりとお茶を飲んでいた。


「いい天気ですね~」

「全くでさァ。こんな日は土方さんの血の雨を
ザカザカ降らしたくなる
ってもんでィ」

晴れ渡った青空を見上げ、そう呟けは、何故か隣から
返事が返って来る。


それもものっそい不吉な。


「・・・おまけに暖かいし。今日は洗濯物が
よく乾くだろうな~」

「土方さんも乾かねぇかなぁ。
寧ろカラカラに干乾びねぇかなぁ、暖けぇし」

「や、幾ら暖かくてもそこまではいきませんからね?
ってかさっきから不吉な事ばっか言ってんじゃねぇよっ!」

折角晴れてていい気分なのにっ!新八は隣でゴロリと
片肘付いて横になっている沖田に怒鳴りつけた。

しかし沖田にとっては何処吹く風。

ヒラヒラと手を振ると、そのまま目の前に置かれているお茶へと
手を伸ばし、ずずっとお茶を啜った。

「何言ってんでィ。不吉でもなんでもなくて
確実な素敵未来予想図じゃねぇか」

「土方さんにとっては最悪の未来予想図ですよ。
ってかここでのんびりしてていいんですか?」

近藤さん探しに来たんでしょ?呆れた顔でそう問えば、沖田はあ~。と
ダルそうに声を出し、体を仰向けへと変えた。

「探してますぜィ。あれ?見て判りやせんかィ?
眼鏡かけてるのに?」

「寧ろこの状態でそう見えたら
眼鏡を外しますよ、僕は。」

「なんでィ、そんな簡単に自分を捨てちゃいけやせんぜィ?
人間、誰しも間違いはありまさァ」

「間違ってるのは今のこの状態ですよ。
ってか眼鏡は別に僕の主成分じゃないですからね!?」

「あ~もう、うっせぇなぁ。
いいからお茶のお変わり下せェ」

そう言って寝転んだまま湯呑みを差し出す沖田に、新八はあからさまな
溜息を吐くと湯呑みを受け取り、傍においてあったポットから
急須に湯を注いでいく。

「全く、子供じゃないんだからちゃんと仕事して下さいよ。」

「なんでィ、自分は棚上げかィ?」

「僕の場合はしたくてもないんですよ」

酷く冷め切った顔でお茶を注ぐと、新八は湯呑みを沖田の横へと置いた。
それを手に取りながら、沖田はずずっとお茶を啜った。

「・・・ま、アレだねィ。旦那は相変わらずなんだねィ」

「えぇ、お陰様で。昨日も仕事もせずにパチンコに行って
金置いてきたと思ったら、夕飯食べた後
凝りもせず呑みに行きましたよ」

今頃二日酔いで死んでるんじゃないですか?そう言って鼻で
笑い飛ばす新八に、沖田はありゃりゃ・・・と声を零した。

きっとパチンコから帰って来た時点で、目の前のこの少年は
姉直伝の雰囲気を纏って銀時を出迎えたのであろう。
そして、間が持たなくなった銀時は、逃げるように呑みに出掛けた・・・と。

「目に浮かぶようだねィ」

ポツリと呟けば、隣に座っている新八から力ない笑い声が聞こえた。

「で?新八はそんな旦那に呆れて実家に帰って来た・・・と」

「や、なんかその言い方、あってるけど全く違う感じに
とれますからやめてくれません?
ってか確かにここ実家ですけど、自宅ですからね?僕の」

大体今日は前々から休みだったんです。そう言って新八は
沖田の持って来た煎餅を口にした。
それを見て、沖田も同じように煎餅を手にする。

「まぁ偶には旦那にお灸を据えるのもいいんじゃないですかィ?」

「・・・なりますかね~」

新八はそう言うと、晴れ渡った空にぼんやりと目を移した。
その瞬間、遠くの方から聞き慣れた声が聞こえた気がした。
それにピクリと視線を動かす沖田。

「どうやら迎えが来たようですぜィ?」

「そうですか?」

沖田が告げるが、新八は知らぬ顔だ。
視線を空から逸らさず、パリパリと煎餅を食べ続けている。
その間も、聞き慣れた声は新八の名を呼び、近付いてくるようだった。
・・・が、その瞬間、何故か爆発音と、聞き慣れた声が瀕死のキリンの
様な声
に変わった。

それに沖田は珍しくもパチクリと瞬きし、空を見続けている新八を
見上げる。

しかし、新八は黙って煎餅を食べ終わり、何事も無かったように
お茶を一口啜った。
そして今気が着いたように小さく声を上げる。

「そう言えばさっき、掃除してる時に要塞モードのスイッチ
触ってオンにしちゃってたっけ・・・
解除するの、すっかり忘れてました。」

あはは、うっかりさんですね~。そう言って笑うが、
明らかに目が笑っていない。

その間にも、爆発音だの、何かが風を切り裂く音だのが
連続して聞こえてきて、瀕死のキリンも大量発生だ。

どうやら新八の怒りは、相当なものだったらしい。

「・・・ま、いいんじゃねぇですかィ?別に誰も来る予定、ねぇんだろ?」

「えぇ、全く塵ほどにもありませんね」

「なら一休みしてから解除すりゃぁいい。
俺もサボる理由が出来まさァ」

「ま、偶にはいいですかね。序にお昼、食べてきます?」

新八の申し出に、沖田は軽く手を上げて了解を告げると、
愛用しているアイマスクを引き上げ、寝る体勢を整える。

「本当、いい天気ですね~」

のんびりとした声で呟く新八の言葉に、
本日何匹かめの瀕死のキリンの声が被った。

***********************************
その後、瀕死のゴリラも発生(笑)

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