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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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これは日頃の行いの結果なのだろうか。

だとしたら俺は良い行いをしてたのか?
それとも悪いからこうなったのか?

・・・まぁアレだ。とりあえず・・・

 

「ヅラを取って首を差し出せ」



元凶であろうヅラを締める事にしよう。









「ヅラではない、桂だ・・・ってぅおっ!
行き成り何をするっ!まだ全部言い終わってないのだぞ!?」

本気で打ち込んだものの、伊達に同じ戦場を共にしていないようで、
ヅラはギリギリながらも俺の木刀を避けやがった。

「うっせぇよ。誰もがきちんと待っててくれるなんて思うなよ?
言っとくけどそんなのテレビの悪役しかしないからね?
って言うかきっとヤツラも真剣に聞いてないから。
軽く談笑なんかしつつ流してるからね、アレ」

って事でさっさと召されろ。そう言ってソファに突き刺さった
木刀を引き抜き、再び振り上げようとしたのだが、
横から聞こえてきた小さな悲鳴に、ピタリと腕を止める。

ちらりと見れば、ソコには大きな目にこれまた大量の涙を
滲ませた小さい子供が居て・・・

「銀時っ!小さい子を泣かせるとは何事だっ!」

さぁもう大丈夫だ。と、子供の傍へと行き、宥め始めるヅラに
俺は大きく息を吐いた。

・・・その前に俺が泣きそうなんですけど。

腕を下ろし、序にソファへと腰を降ろした俺の視線の先で、
ヅラに宥められた子供がビクビクとした感じでこちらを見ている。

・・・うん、確かに小さい子を驚かすのはいけねぇとは思う。
なんか無駄に罪悪感が襲ってくるからね、本当。
でも、そんなには小さい子でもなかったんですけど。
ウチの新八は。

そこまで思い、俺はもう一つ盛大に溜息を吐いた。

 



 

今から少し前、パチンコから帰ってくると、玄関に
見慣れたくもないヅラの履物があるのを見つけ、
俺はウンザリと息を吐いた。
そのまままた外に出ても良かったのだが、何分今パチンコから
帰って来たばかりだ。

ぶっちゃけもう金がねぇ。

ならばヅラが持ってきているだろう手土産で心を癒し、
序にからかってストレスを発散させよう。

そう心に決めて居間へと向った先で、見つけたのが・・・コレだ。

改めてヅラの背に隠れている子供をマジマジと見やる。

着ている物は・・・確かに新八が今日着ていたものだ。
流石に袴はでか過ぎて穿いていないが。
それに面影も・・・確かにあるような気がする。
何より一応銀さんの高性能新八レーダーが反応しているのだが、
・・・やっぱりどうにも信じられねぇ。

だってちょっと前まで16歳だったのに、今は・・・5.6歳か?
ない・・・やっぱないな、コレは。

「・・・大体眼鏡してねぇじゃねぇか」

新八って言ったら=眼鏡だろ。
あ、でも小さい頃は、まだ可哀想な卵焼きの犠牲になってなかったから
眼鏡してなかったんだっけ?

そう考えていると、ヅラが何処に持っていたのか、ズイッと
見慣れた眼鏡を差し出してきた。

「眼鏡ならここにある」

「ならそれが新八だ」

「しんぱちなのは、しんちゃんだよ?」

ヅラの差し出す眼鏡にそう断言していると、それまで泣いていた
子供が微かに声を震わせたまま、オズオズと口を出してきた。
それにヅラが、どうだと言わんばかりに胸を張り、
背中に匿っていた子供を自分の前へと引きずり出す。

「聞いたか銀時っ!ちゃんと自己紹介が出来るのだぞ!?」

「いや、そこじゃねぇよ、威張る所もツッコム所も。
なんかもう軒並み間違ってるよ、お前」

とりあえずパカンと良い音を立てながらヅラの頭を殴り、
オロオロと俺達を見回す新八を抱き上げて自分の膝へと下ろした。

小さくても大きくても、新八なら俺の傍に居なきゃダメだろ、うん。

「で?なんでこうなったのよ」

幾分ビクビクとしている新八の頭をそっと撫で、俺はヅラに
どうしてこうなったのか、漸くその理由を聞く事にした。

・・・ま、聞いてもシめるの決定だけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「さて・・・と。どうすっかねぇ・・・」

ヅラと話している間に、新八は眠ってしまったらしい。
俺の胸元にしがみ付き、クークーと呑気に寝息を立てている新八を
見て、俺は一人呟いた。

ちなみにヅラは既に追い出した後だ。
アイツが居ると、俺の心が休まらねぇ。
シめるのはまた今度だ。

で、そのヅラによると、原因はヤツが持って来たお菓子にあるらしい。
なんでもその中にはごく稀に『当たり』と称する物が入っているらしく、
それを今回、見事に新八が当ててしまった・・・と。

本当、何処までも厄介ごとを持ってくるヤローだ。
心を込めてハゲ散ってしまえと
呪っておくことにする。
大体俺に内緒で食わせてしまうのがムカつく。

残しておけよ、少しぐらい。
ってか無断で新八とお茶してんじゃねぇ。

だが、幸いにしてこの『当たり』と言うものには
時間制限があるらしい。
新八が子供になってしまった後、この菓子を送ってきた
もう一人の元凶である坂本に聞いた所、その時間は半日。
それが過ぎれば自然と元に戻るそうだ。

・・・ってかアイツ、坂本に聞いたって言ったけど、
ウチの電話使ってねぇよな?
使ってたらアレだ。電話料金せしめてやる。今月分丸々。
あ・・・でも普通の回線でアイツに連絡がつくのか?

思わずそんな風に思考を横道に逸らしていると、不意に
腕の中の新八がモゾモゾと動き出した。

視線を下ろせば、どうやら目が覚めたらしく、しきりに
目を擦っていた。

「おいおい、そんなに擦ると赤くなんぞ?」

何時もより大分小さい手をやんわりと掴むと、新八は驚いたように
それまでトロンとしていた目を大きく見開いた。

「おじちゃんだ。あ、でもちがう、じーじ?」

コトリと首を傾げる新八に、とりあえず死にそうになった。
色んな意味で。

だってコレは一種の兵器だ。
仕草も言葉も。

「・・・どっちも違ぇよ。銀さんだ、ぎ・ん・さ・ん」

もしくはお兄さんな。と、とりあえず死にそうになった理由の一部
・・・と言うよりこっちは泣きそうになったってのが正しいな、うん。
まぁそれを訂正すると、新八は不思議そうにますます首を傾げた。

・・・いや、それ以上傾げると転ぶからね?オマエ。
寧ろコロンと落ちるから、膝の上から。

それは危ないと、両腕で新八を抱え込むようにしていると、
新八は真剣な顔でボソボソと何かを呟きだした。

「ぎんしゃん?・・・ぎんしゃん・・・おに・・おにいしゃ・・・
・・・・・・・・にぃに?」

どうやら俺の呼び名を決めていたようだ。
そして呼びやすい言葉を見つけたらしく、顔をパッと上げる。

「にぃにっ!」



その言葉と共に、全開の笑顔を浮かべられた日には、
真剣に犯罪者になってもいい様な気がしてくる
から不思議だ。



「って、ダメだろ、俺ぇぇぇぇぇ!!!!」

突然叫びだした俺に、にっこり笑顔の新八が、びっくりお顔になって
固まってしまった。

あ、ヤバイヤバイ。

俺は泣き出される前に、慌てて笑顔を作って新八の頭を撫で始めた。

どうにも新八の涙には弱い。
それが例え子供の姿であっても・・・だ。

「・・・にぃに、ダメ?」

撫で続けていると、オズオズとした口調で新八がそう問い掛けてきた。
その目には今にも零れ落ちそうな涙が浮かんでいて・・・

あぁ、本当ダメなんだって。オマエの涙は。
だって銀さん、今にも理性が崩壊しそうだから。
そう言う意味でも弱いんだからね。
ってかそっちの方が断然弱いからっ!

「・・・とりあえず銀さんの方で」

破壊力の少なそうな方をお願いしてみると、
新八は少し不思議そうな顔をした後、

「ぎんしゃん?」

とまん丸お目々で窺うように俺を見上げてきた。

・・・うん、ごめん。
破壊力がどうのとか言ってる場合じゃなかった。
どっちも物凄ぇわ、これ!

大体子供ってのは好きでも嫌いでもねぇ筈なのに、
新八ってだけで既にヤバイ。
普通にヤバイ。
もう犯罪者でいいよ、銀さん。

でも実際問題、そんな事になれば後が辛い訳で。

だって捕まれば一緒に居られねぇし。
この新八とも、勿論元に戻った新八とも。
それだけは耐えられないから、銀さん。

ってか今この時、この奇跡を堪能せずいられるかぁぁ!!

頑張れ、俺の理性っ!
普段見せないその力をあるなら示せっ!!
なくても作り上げろぉぉぉ!!!!

と、まず心を落ち着かせる為に大きく深呼吸・・・をしてたら、
何故だか新八も同じように深呼吸していた。

どうやら何かの遊びと思ったらしく、新八はケタケタと
楽しげに笑っている。

・・・や、遊びじゃないからね?
大切な事だから、俺にとってもオマエにとっても。
ってかそんな事したら余計落ち着かんわぁぁぁ!!!

でもとりあえず・・・

 





「・・・写真撮ろっか?」







出てきた言葉に罪はないと思う。

うん、これぐらいならまだギリギリセーフな筈だ。

****************
四万打お礼企画第三弾。
もんちょ様からのリクですが・・・すみません
もう少し長くなりそうなので、一旦きります。

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