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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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本日、何時もの様に万事屋へと向かっていた僕、志村新八ですが・・・
今現在、真選組屯所に居るのは何故なんでしょう。


「そいつは俺がお招きしたからでさァ」

屯所内の一室で、呆然としている新八に向けて、その室内の主である
沖田が、実に爽やかな笑顔でそう答えた。

「お招き・・・僕、招かれたんですね、アレで

沖田の答えに新八は乾いた笑みを浮かべ、そして大きく肩を落とした。

ここに来るまで・・・確かに新八の足は万事屋へと向いていた。
その隣に突然車が横付けされたと思ったら、次の瞬間にはその車内へと
引きずり込まれていた。
慌てて見れば、そこには楽しそうな顔の沖田が、がっちりと自分を
ホールドしており、運転席では

「ごめん、ごめんよ~、新八君んんん!!!」

と、泣きながら謝り続けている山崎の姿が。


謝るぐらいなら加担すんなよ。


とも思ったが、彼の置かれた状況も痛いほど判ったので、何も言わずにおいた。

・・・でも、今度ミントンに誘われても、絶対断ろう。

地味に報復を決め、新八は早々に抵抗するのを諦めたのだった。

 

とりあえず茶菓子でも持って来まさァ。沖田はそう言うと部屋から出て行った。
残された新八は、一人になった部屋の中を興味深そうにキョロリと
見回す。
すると、軒下に吊るされたテルテル坊主が目に入った。

「沖田さんが作ったのかな?」

見れば何個か連なっており、新八はクスリと笑みを零す。

そう言えば昨日は七夕だったっけ。もしかしてその為に?

新八は沖田の罪のない子供らしさを見れた気がして、益々笑みを深めた。

「何笑ってるんでィ」

そこに沖田が茶菓子やら急須の乗ったお盆を片手に帰って来た。
新八はそれを受け取りながら、先程まで見ていたテルテル坊主を指差した。

「あれですよ。もしかして沖田さんが作ったんですか?」

「勿論でさァ。中々の力作でね?」

沖田は吊り下げてあるテルテル坊主の所まで行くと、その中の一つを
ヒョイと掴んだ。

「・・・・・あの・・・一つ聞いてもいいですか?」

「ん?なんでィ」

「いや・・・あの、なんでテルテル坊主に土方さんの顔写真が・・・

恐る恐る聞いてみれば、沖田はキョトンとした顔で新八を見返してきた。

「テルテル坊主?何言ってんでィ。これは土方のヤローに
確実に訪れるであろう未来予想図でさァ

おいぃぃぃいい!!何不気味なモン軒下にぶら下げてんですか!!」

「あぁ、確かに土方さんのツラは
不気味極まりねぇな

ってそこじゃねぇよ!!
あぁ、もう可哀想だから止めたげて下さいよ」

と言うか本当、不気味なんで障子閉めてください。力なくそう頼む新八に、
沖田は肩を竦ませると大人しく言う事を聞き、新八の向かいへと
腰を下ろした。

「中々壮観な眺めなんですがねィ。
やっぱ本物じゃねぇと情緒がねぇか

「言葉だけなら普通に聞こえますけど、
明らかに怖いですからね、それ」

で、今日はなんなんですか。新八は一つ息を吐きそう言うと、沖田の持ってきた
湯呑みにお茶を汲み、一つを沖田の前へと置いた。

「いや、暇だったんでねェ」

「僕の人生はアンタの暇潰しの道具か、コラ」

それならサボらず仕事して下さいよ。そう言いながらも新八は アレ? と
首を傾げる。
沖田はサボるときでも堂々と隊服を着ている。
だが今は・・・

新八の視線に気付いたのか、沖田はお茶を一口飲むとニヤリと口角を上げた。

「幾ら勤勉な俺でも、休みの日ぐらい仕事から離れたいんだけどねィ」

そう、目の前に居る沖田は隊服ではなく私服なのだ。
と言う事は沖田の言葉どおり、本当に休みなのだろう。

・・・一部ウソが混じっていたけれど。


「ならのんびりするとか、予定入れるとかすれば良かったじゃないですか」

自分を巻き込んだりせず。呆れ顔でそう告げると、

のんびりすんのは性にあわねぇよ。それに今朝急に決まった休みでねィ。
予定入れる暇もなかったんでさァ」

どの口が言ってんですか、ソレ。
って言うか、真選組ってそんなに急に休みが決まったりするんですか?」

こうなったら遠慮はいらない。と、新八は半ば開き直って
お茶菓子として持ってこられた団子を手にしながらそう問い掛けた。
沖田も同じように団子に手を伸ばし、

「ま、仕事柄休みがなくなったり・・・とかあるからねィ。
その代わりの休みが・・・てのだったら急に貰えたりもしますが・・・」

今回は違いまさァ。そう言い、手にした団子に齧り付いた。

「じゃあ今回はどうして貰えたんです?」

「七夕の短冊にお願い事を書いてみたんでさァ」

「・・・・・・・・・・・・・は?」

沖田の言葉に、思いっきり眉を顰める新八。
それを見て おいおい酷ぇな、その反応。 と笑い、沖田は懐から
紙を一枚取り出し、新八に手渡した。

「ほら、これでさァ。書いてあるだろ?」

「っておぉぉおおいぃぃ!!!これ、短冊違う!
何コレ、何で近藤さんがウチの塀に登ってカメラ構えてるの!!?」

写真と言う名の短冊でさァ。
ちなみにコレに願い事を書いて笹に吊るしといたらあ~ら不思議。
妙に低姿勢な近藤さんが
願いを叶えてくれやした

「いや、それ違いますから。
脅迫ですから、コレ

大体休みが願い事って・・・と言って、新八は受け取った写真を
裏返してみた。

「・・・もしかして今朝の山崎さんも・・・」

「あぁ、アレも願い事の一つでさァ。ちょっと足が欲しかったんでねィ」

その分の短冊も見ますかィ?笑顔でそう告げてくる沖田に、新八は
力なく首を振った。

「もしかして僕用の短冊もあるんですか?」

「用意しようとは思いやしたがね。願い事は自分の手で叶えるもんだと
思い直しやしてねィ」

用意したようなしなかったような・・・。沖田の言葉に、どっちだよ。
とツッコミそうになる・・・が。


別にそんな事しなくても、皆お祝いぐらいしたいのに。


と、苦笑した。


あぁ、でもこの人は、そう言う事が苦手そうだ。

だからこそ、こういう変化球で来たのだろう。
近藤さん達も大変だな。と、新八は笑みを零すと、
自分への変化球が来る前に・・・と、素直な言葉を沖田へと贈った。

**********************
沖田ハピバ話。
彼は素直に祝われてくれなそう(笑)

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