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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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銀さんは最近、質問魔へと変身する。


今日も仕事がなく、仕方なしに部屋の掃除をしていると、
ソファに寝転んだ銀さんがボケッとこちらを向いていた。

なんですか?と問い掛けると、カクリと首を傾げ、

「新八はなんで掃除すんの?」

と聞いてきた。

「何でも何も、僕がしなきゃ誰が掃除してくれるって言うんですか!?」

少しだけムカつきながら答えると、いやいやそうじゃなくて。 と
手をプラプラと振る。

「なんで掃除すんのかな~と思ってよ」

だって結構綺麗じゃん。そう言ってチラリと周囲に視線を廻した。
それに僕は はぁ と息を吐く。

こう見えても埃って溜まってるんですよ?定春の抜け毛もあるし。
どっかの誰かさんが隠れてお菓子食べるから、そのクズもあるし。

一部棘を含ませて言うと、思いっきり顔を逸らされた。


・・・やっぱ食べてやがったか、この糖尿。


憎憎しげに思うが、チラチラとこちらを伺うように見てくる天パに笑みが
零れる。

だってまるで、怒られる寸前の子供のようだ。

「でもやっぱり一番の理由は綺麗になるからですかね?」

なんか空気まで綺麗になった感じしません?そう言うと、銀さんは顔を上げて
数回鼻を鳴らし、

「ん~・・・確かに?」

と呟いた。その姿がまた変に素直で、まだ掃除の途中だから空気は埃で
一杯ですよ
。・・・と言うツッコミは止めておいた。

 

 

ある日洗濯物を寄せていると、背後から銀さんが現れた。

「ね、なんで毎日洗濯すんの?」

僕の腰に手を廻し、肩に顎を乗せてそんな事を言うので僕は呆れてしまった。

「洗濯しなきゃ、汚れ物がたまるでしょ」

「や、でも毎日じゃなくてもよくね?」

手伝う気はないらしく、そのままの体勢で喋られるので、
擽ったくてつい笑ってしまう。

アンタね、シミを馬鹿にすんなよ、コノヤロー。
ついたのは仕方ないにしても、素早く的確に処置すれば、
結構綺麗になるもんなんだよ。って言うか、毎日着てるんだから
毎日それなりの量になるんです。
雨なんか降ったら、一網打尽なんだからな!?それに・・・

僕は手にしていたタオルをそのまま肩口にある銀さんの顔に押し当てた。

「洗濯したものって、気持ち良いでしょ?」

そう言うと、銀さんはその感触を確かめるように軽くタオルに顔を
擦りつけ、

「ん~・・・確かに」

と、気持ちよさ気に笑った。

 

 


ある日、夕飯を作っていると、ヒョッコリと銀さんが台所に顔を出した。

「もうすぐご飯だから、いちご牛乳は後にして下さいよ」

そう言うと、ムスッとした顔で ちげーよ。 と答えられた。
なら何の用だ。と、思っていると、隣に来た銀さんが僕の手元を覗き込んできた。
そして

「ね、なんで新八はご飯作ってくれんの?」

朝だって自分は食べてきたのによぉ。と、問い掛けてきた。
その問いと共に伸ばされた指をペシッと叩き、

「当番制にしても無駄だったからでしょう」

と、簡潔に答えた。すると銀さんは一瞬怯んだものの、

「だってオマエの味、好きだもんよ、銀さん」

拗ねたようにポツリと答えられ、こちらも少しだけ怯む。

アンタね、いつもいつも甘味が足りないとか文句言うくせに。
て言うか甘さ控えめは誰の為だと思ってんですか。
大体そんな事言って持ち上げたって、デザートとか出ませんからね!

僕の言葉にムッと口を尖らせ、ちげーよ、俺は・・・と話し出す銀さんの
口元に、ヒョイッと鍋の中から煮ていたジャガイモの欠片を菜箸で
押し込んだ。

「ちなみに今日のも控えめですけど」

どうです?と言う僕に、

「ん・・・確かに・・・」

でもやっぱ旨い。小声で呟いた銀さんの言葉に、僕はそっと笑みを浮かべた。

何時も美味しそうに食べてくれるから。
偶にそう褒めてくれるから。

僕のご飯を作る理由は、そんな理由。

 

 


「て言うか、なんで一々そんな理由聞いてくるんです?」

ある日僕は銀さんに聞いてみた。
まるで子供が不思議がって色々と聞いてくるアレみたいだ。

反応が面白いけど、ちょっとウザイ

すると銀さんは恥ずかしそうに口を尖らし、少しだけ視線を落とした。

「仕方ねぇじゃん、気になんだもんよ」

なんでこんな事してくれんのかな~。どこまで、何時までしてくれんのかな~。
って。そうボソボソと呟く銀さんに、少し呆れる。

そんな事を思ってたのか、この天パ。

僕は一つ息を吐いて、その答えを銀さんに向けた。

「そんなの、ずっとに決まってるでしょ。て言うか、家の事するのに
大層な理由なんてある訳ないでしょうが」

「へ?あ・・・あぁ、そっか」

僕の言葉に、銀さんは視線をウロウロと彷徨い始めた。
なんか顔赤い気が・・・少しだけ気になったけど、構わず
言葉を続けた。

「ま、銀さんが進んでやるとか、お嫁さん貰うとか、
そうなったら別ですけど。」

そういう予定、あります?と聞いたら、凄い勢いで首を振り、否定された。

ばっ!坂田ファミリーこれで最終形態なの!!
そんな予定は皆目ございませんから安心しろや、コノヤロー!!!」

や、安心できねーよコノヤロー。

いい年して予定がないってなんだそりゃ。と思ったものの、ホッとしたのも
事実なので黙っておく。

・・・あれ?なんでホッとしたんだろ、僕。

自分の事なのに判らなくって、少し首を傾げる。
すると、反対側のソファに座っていた銀さんが、僕の隣までやって来て
腰ほ下ろした。
そして僕の肩にコテンと頭を乗せてくる。

「な?それじゃオマエ、ずっと銀さんと居てくれるって事でOK?
ずっと傍で世話してくれんの?」

銀さんがおずおずとした視線を投げかけつつ、そう言ってくるものだから、
僕は自分の疑問をとりあえず脇にどかした。

「家族ですからね。も~当たり前な事聞かないで下さいよ」

アホですか、アンタは。笑ってそう言うと、銀さんは頭を下げて僕の肩に頬を摺り寄せた。
でも、やはり銀さんも同じように笑ったらしい。
微かな振動が肩から伝わり、

「確かに」

銀さんの嬉しそうな声が聞こえた。

・・・ま、こんな銀さんを見れるのなら、少しぐらいウザくてもいっか・・・


そして僕は、その後も度々回答者へと変身する事となる。

*******************************
坂田、ちょっと自覚ありな銀→新

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