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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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その日、雨音と共に何時もの声が銀時の意識の中へと入って来た。
それがまた心地よくて、銀時の目蓋は開こうとしない。


「銀さん!も~、起きてくださいよ!!」


半ば呆れが混じった声と共に体を揺すられるが、それすらも心地いい。

「ん~、わりぃ、後五分・・・と言うか一時間
いや、寧ろ半日と言うか好きなだけぇ・・・

って制限ないな、おいぃぃ!!もう、朝ごはん神楽ちゃんに
全部食べられても知りませんからね!」

ムニャムニャと言葉を口にして、ゴロリと寝返りをうつ銀時に、新八は
最終通告を告げると、軽く銀時の額を叩いて立ち上がった。

新八が離れていく気配に、銀時はチラリと目蓋を開ける。


あぁ、心地良いものの一つが行っちまう・・・


って言うか朝ごはんなしはつれぇなぁ・・・と思った所で、あるモノが
銀時の視界に入った。
その瞬間、それまで閉じたり開いたりしていた銀時の目蓋がカッと開かれ、
布団を抱き締めていた腕が、ソレを目掛けて勢い良く伸びた。

「って、ぅわっ!!!!

銀時の手がソレを掴んだ瞬間、新八の体がバランスを崩して
転びそうになり、慌てて両手をついた。

「ちょっ!行き成り何すんですか、アンタ!!!」

なんとか顔面を強打する事を防いだ新八が、四つん這いになった状態で
振り返ってみれば、そこには自分の足をガッチリと掴んで凝視している
銀時の姿が。

「・・・なんなんですか、アンタ」

自分の足を見詰める真剣な表情に、新八は心も体も引きそうになったが、
銀時に掴まれている為、それも出来ず。
寧ろ引き寄せられそうになって、新八は少しだけ慌てて体を反転させた。
そして腰をどっしりと落とし、それ以上引き寄せられないよう
手を突っ張る。

「銀さん?あの・・・寝惚けてます?」

その状態で恐る恐る問い掛けると、漸く銀時の視線が足から新八の
顔へと移った。

「・・・何、コレ」

「何って・・・僕の足です」

銀時の質問に、新八は半目で見返し、次の瞬間ハッと目を見開いた。

「銀さん・・・もしかして糖尿で目が・・・っ!!!」

「いや、判ってる、見えてるから、ちゃんと!
だからそんな真剣に哀れみの篭った目
で見ないでくれるぅぅぅ!!?

「なら、なんなんですかぁ~」

もう、離して下さいよ。先程とは打って変わった呆れ顔で
新八は掴まれた足をプラプラと揺すった。

銀時はその足をもう片方の手も出してがっちりと掴み、

「なんなんですかじゃねぇんだよ!なんで裸足?足袋は??
裸足の女神気取りかコノヤロー!!!銀さん的には
女神ってぇより天使だけどな、新ちゃんは!!!

「怖いよ、その思考!!!そんなオッサン脳内妄想を突然
曝け出さないで下さい!」

「いや、合ってるから。世間的に見ても
そんな感じだから、新八は!

そんな世間評価いらねぇよ!もう、は~な~せ~!!」

熱く語る銀時の頭に、新八は掴まれていない足を本能のまま
思いっきり振り下ろしたのであった。

 

 

「で、どったのよ、足袋」

綺麗に踵落としが決まった筈なのに、未だ銀時の手は新八の足から
離れない。
それでも先程よりは掴まれている力が弱くなったので、新八は後ろ手を
着いて溜息を零した。

「・・・雨ですよ、雨。
ここに来るまでに結構塗れちゃったんで、脱いだんです」

それだけですよ、気が済みました?そう言って、布団にうつ伏せで寝転んだまま
自分の足を掴んでいる銀時を見やった。
銀時は新八の言葉にちらりと視線を上げ、 あ~、成る程ねぇ。と納得した。

確かに雨音が激しく聞こえる。
これでは幾ら傘をさしても、濡れてしまうだろう。
その上新八は草履を愛用している。
雨降りには不向きな履物だ。

「銀さん、本当、そろそろ離して下さいよ。神楽ちゃん起こしてこなきゃ」

って言うかなんでそんなに気になるんですか?不思議そうにコトリと首を
傾げる新八に、銀時はニヤリと口元を上げた。

「・・・その顔、朝に相応しくないですよ、控えてください」

新八が嫌そうにそう言うと、銀時は いやいや と頭を軽く振り、

「新ちゃんには負けるって。も~、銀さんびっくりだよ」

そう言いながら、ツウッと新八の足の指を撫でた。

「目ぇ開けたら普段見れない部分が見えてんだもん、
や~らし~ったらねぇなぁ、おい

「なっ!!!何言って・・ちょ、舐めないで下さいよ!そんなトコ!!!」

「あ~、もう本当、やらし~」

「どっちがだぁぁぁぁ!!!!!」

 


その日、万事屋の日常生活が始まったのは、何時もより数時間遅れた
昼過ぎで、新八の普段の持ち物に、予備の足袋が加わったのは言うまでもない。

***********************
歩き方が下手なのか、滅茶苦茶濡れます、足元。
って言うか起きて目の前に新ちゃんの素足があったら、
どんなに眠くても抱え込みます(←本能で生きてます)

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