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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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「新八君、今日はお泊りなさいな」

夕食も終わり、珍しく銀時が片付けを手伝ってくれたので、少し早いけれど
そろそろ帰ろうかとしていた新八に
ナニを考えているのか、それとも何にも考えていないのか判らない
顔の銀時がそう告げた。

「・・・なんですか、行き成り」

「いやなんかこぅ・・・親睦を深めたいと思いまして?

まぁいいじゃないの。と、腰を上げかけていた新八の肩に手を置き、
ソファに座らせる銀時。

「そんな今更なもの深めなくてもいいでしょうよ」

「いやいや、深めるものはとことん深めとかなきゃでしょ。
寧ろドコまで深めるかに挑戦してみようや!

「そんなチャレンジャー精神は
一人で高めといて下さい。」

とりあえず今日は何にも言ってこなかったので、家に帰ります。
一つ小さく息を吐き、新八はそう言って立ち上がろうとしたが、
再び銀時の手によって押さえられる。

「馬鹿野郎、一人で深めてどうするよ!?誰が深みに行った銀さんを
引き上げてくれるっつーんだよ、えぇ!!?」

「大丈夫です、その時は上から土かけてやりますよ

にっこり笑って言う新八に、え?生き埋め宣言!!? と叫ぶ銀時。
そんな二人に、歯磨きから返ってきた神楽がヒョコリと顔を出した。

「ナニしてるネ、二人とも」

まだ帰らないアルカ?ソファに座っている新八を不思議そうに見る
神楽に、もう帰ると答えようとした所、銀時のおおきな手が新八の口を
塞いだ。

「おぉ、新八は今日泊まってくってさ。オマエも布団持って来い。」

「新八、今日お泊りアルカ!?キャホゥゥゥ!
皆で枕投げするアル」

「ばっか、オマエそれでこの前壁に穴空けたじゃねぇか!
どんだけ凄い強度の枕よ!!?

枕投げは禁止!新八の口を塞いでいない方の手で人差し指を立て、
神楽に言い聞かせる銀時に、神楽は口を尖らせてむくれるが、

「ちぇっ!じゃあ仕方ないネ。定番の恋話で良しにしてやるヨ」

「お、偶にはいい事言うじゃねぇか。っつう事で新ちゃん、思いっきり
銀さんの話してOKよ」

「~っ!!誰がするかボケェェェ!!!」

ニヤリと笑う銀時に、新八は力の限り自分の口を塞いでいた手に歯を立てた。

「ってぇぇぇぇ!!!ちょ、新ちゃん!?どうせ噛むならもっとイイ所
甘噛みしろやコラァァ!!

・・・引き千切られたくなかったら、一生そんな所は曝け出さないで
下さいね。
って言うかソコ舐めたらまず舌を引っこ抜きます」

噛まれた所にふぅ~と息を当てつつ、そっと口を寄せようとした銀時に、
新八の鋭い視線が突き刺さる。

「大体こんな急にじゃ姉上が・・・」

嬉しそうに布団を持ちに行った神楽を見送りつつ、新八がポツリと呟く。
その表情に、銀時は少し口を曲げながら、視線を横にずらした。

「別にいいだろうが。ここだってオマエの家だし。寧ろ本宅だし」

それにお妙にはもう言ってあるから心配すんな。そう言う銀時の言葉に、
新八はクルリと視線を向けた。

「え?何時の間に?」

「ん~・・・昼過ぎ・・か?一応電話しといた。」

「ならその時点で僕にも言っといて下さいよ」

なんで当事者は後回しなんすか。苦笑する新八に、銀時はワシワシと
自分の後頭部を掻き、ん~・・・と唸った。

「で、姉上はなんて?」

「別になんも言ってなかったぜ?つーか言ってた気もするが、受話器から
何かが出てきそうな気配
だったから・・・切った」

「切ったって・・・」

銀時の言葉に、新八は血が引いていくのを感じた。

「ま、いいんじゃね?迎えに来なかったしよ」

って事で~。銀時はそう言うと、座っていた新八の膝裏に腕を通し、
もう片方を背中から脇に通して抱き上げた。

「ちょっ!銀さん!!?」

「はいはい、銀さんだよぉ。ほら、いいから大人しくしとけって。
寝る前にテンション高くすんじゃねぇよ

誰のせいですか!!いいから降ろして下さい!」

「人のせいばかりにしてちゃ、いい大人になれねぇぞ、新八。
あ、神楽。序に新八の布団も出しといてくれ」

「任せるアル。銀ちゃんは新八が逃げ出さないよう
しっかり捕まえとくヨロシ」

布団と枕を一気に持ってきた神楽に銀時はそう言うと、未だ暴れる新八を
抱えなおしつつ、和室へと足を向けた。

「・・・僕、まだお風呂にも入ってないんですけど」

「あぁ?今日はやめとけ。風呂よりも恋話だ

いや、しないから。なにソレ、
どんだけ楽しみにしてんですか、アンタ」

あぁ、もう。・・・暴れても意味がないのに気付き、新八は
溜息と共に力を抜いた。
そしてチラリと視線を銀時に向ける。

「・・・もしかして、気付いてました?」


僕が少し、風邪っぽい事。
だから手伝ったりもしてくれたんですか?


最後の部分は声に出さず、和室の入り口で神楽が布団を引き終わるのを
新八を抱えたまま待っている銀時に、小さな声で問い掛けた。

「ん~?ナニを?」

それを適当に流しつつ、
おいおい、シーツの皺はちゃんと伸ばせよなぁ。と、神楽に文句を言う銀時
を見上げ、新八は少しだけ口を尖らした。


こういう時、銀時には適わないと知るのだ。

隠そうとする自分を尊重しつつ、でも決して無理はさせない。

・・・甘やかされてるなぁ、なんか。


新八は赤くなりそうな頬を銀時の胸に寄せて隠し、視線を和室の中へと向ける。


「あ、神楽ちゃん。銀さんとの布団、もう少し・・・て言うか
空間の許す限り離れさせて

「判ったネ。加齢臭が移らないぐらいに離してやるヨ

「ちょっ!ナニそれ!?移らねぇから!加齢臭もねぇからっ!!
っつーか部屋が狭いんだからもっとくっつけろよ。
寧ろ重ね合わせろぉぉぉ!!!

「神楽ちゃん、銀さんの布団、窓の向こうでいいよ

寧ろ飛ばして遥か彼方に旅出させてやるネ

「おいぃぃぃ!せめて味噌汁の
冷めない距離でお願いぃぃぃ!!」


銀時の布団を投げ飛ばそうとする神楽に、新八を抱えたまま足でそれを
防ぐ銀時。

なんとなくだけれど、明日にはもう元気になっていそうだ・・・と、新八は
銀時の胸の中で笑った。

*********************
少しだけ風邪っぽいので、代わりに新ちゃんに
甘やかされて貰いました。
相変わらず嫁と娘に弱い坂田氏(笑)

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