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気持ちの良い青空の下、新八は公園のベンチに座ってボーッとしていた。
傍らには食材やら日常品やらが詰まったビニール袋が三つ。
今日はチェックしてたの全部買えて良かったな~。
後は帰って洗濯物寄せて、夕飯の準備して・・・
あ、そう言えば魚、大丈夫かな?・・・ま、今日はそんなに
暑くないし平気だよね、うん。
でもいい加減終わってくれないかな~。と、見据える先には、
元気に暴れまわっている二つの獣の姿が。
「その少ない脳みそぶちまけるがヨロシ!」
「テメーこそ、腹ァ掻っ捌いてその異様な食欲減退させてやるぜィ」
相手に暴言を吐きつつ、おまけに手も足も出し続ける二人。
終わりの見えない死闘に、新八は一つ息を吐いた。
「相変わらずだよね、二人とも」
てか、なんで会う度あぁなんだろう。と新八はつい先程の事を思い出す。
神楽と二人で出た買い物。
お目当ての物も買え、今日の天気の様にいい気分で家路に着いた
筈なのに、途中で沖田と出会ってしまった。
その瞬間、スーパーで酢昆布を買ってもらい、ご機嫌だった神楽の目が
据わった。
序に沖田の笑みも黒くなった。
・・・で、この有様だ。
「ま、大きな怪我をしなきゃいいんだけどね」
後、出来れば器物破損も。苦笑して新八は二人のバトルから顔を上げ、空を見た。
「あ~~~っ!!!!」
突然上がった新八の声に、死闘を繰り広げていた神楽達の手が止まる。
「どうしたネ、新八」
「なんかありやしたかィ」
何もないなら邪魔するな。と、変な所で気が合う二人の視線を余所に、
新八は目を丸くして空を見上げていた。
そしてその顔が段々と緩んでいき、
「凄い・・・ね、凄いよ、ほら」
そう言って嬉しそうに笑うと神楽達の元まで行き、見て見て。 と
興奮気味に空を指差した。
神楽達は訳が判らないまま、その指差された方向へと顔を向ける。
次の瞬間、二人とも目を丸く見開いた。
驚いた神楽達の表情に、新八の笑みがますます深まる。
「ね、凄いね~。でもなんか笑っちゃう」
三人の視線の先、そこには青い空と、『!』マークの形をした雲が一つ。
「ぅおぉぉぉぉ!!何アルカ、あれ!凄いネ、そのまんまネ!」
「・・・見事なもんだねィ、こっちがビックリでさァ」
「飛行機雲が崩れたかなんかですかね?」
「何夢のない事言ってるネ!だからオマエは何時まで経ってもダメガネ
なんだよぉ」
「ちょっ!眼鏡馬鹿にすんなコノヤロー」
「いや、馬鹿にしてんのはメガネ本人じゃなく付属の新八ですぜ?」
「付属って何!!つぅかなんでこういう時だけ意気投合してんの!!?」
お互い言葉をポンポンと交わしつつも、やっぱり視線は雲から離れず。
「「「凄いね~・・・」」」
そう呟いてケラケラと笑った。
「・・・ね、多串くん」
「誰の事を言ってやがる、このヤロー」
「オマエだよ、このヤロー。・・・じゃなくてさ、アレ、なに?」
買い物に行ったきり、中々帰ってこない二人を迎えがてら買い食いしていた
銀時と、サボっている沖田を捜索中の土方が途中で会い、
暴言を交わしながらやってきた公園で目的の人物は見つけたものの、
何故か三人で空を見上げ、笑っていたりするものだから。
「・・・なんなんだろうな」
「・・・なぁ?」
「俺に聞くなよ」
「つぅか楽しそうじゃね?」
「・・・だな」
とりあえず仲間に入れてもらおうと、探していた理由は一先ず置いて、
楽しげな子供達の下へと足早に近寄っていったのであった。
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昼間に本当に『!』の形をした雲を見て、興奮して笑いました(笑)
って言うか本当凄かった。立派な『!』だった!
だって雲が何にもないトコで、『!』のが一つだけってvv
以前ハート型のは見た事あったけど、それ以上の衝撃(笑)
でも運転中だったので写メ取れなかった、残念ι