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春雨の船からの帰り、我が侭なお子様達から無茶な要望があった。
本当、オマエ等ナニ考えてんの?
銀さん、滅茶苦茶ボロボロなんですけど!?
なのでその要望に答えず、さっさと歩き出したのだが、後ろに居る
お子様達は我関せず。
・・・本当にさ~、もうさ~。
いいよ!もう来いよ!!来たらいいさ!!!
そう自棄になって言ったら、お子様達は元気に駆けて来て
そのまま飛びつかれた。
・・・オマエ等元気じゃん。
無駄に元気じゃん、ソレ!!
本当にな~、銀さんボロボロなんだからな!
寧ろ銀さんを負ぶってって欲しいぐらいなんだかんな!!
そうぼやいたら、ニコニコ笑顔のお子様達は、
「じゃあ、いつかこのお返しをしてあげますね」
「銀ちゃんぐらい、軽~く抱えて全力疾走してやるヨ!」
とのお言葉をくれた。
・・・馬鹿だな~、オマエ等。
はいはい、期待してますよ~。と軽く答え、背負っている新八と抱えてる
神楽をヨイショとばかりに抱え直す。
その態度が気に入らなかったのか、お子様達は笑顔を消して頬を膨らませた。
信じてないだのなんだの・・・
本当、馬鹿な、オマエ等。信じてるよそんなモン。
だけどな、そんなのはまだまだ先の話だ。
今はまだ、俺が背負っていくんだよ、オマエ等を。
ずっと、ず~っと。それこそオマエ等が恥ずかしがったって知るもんか。
無理矢理だって、背負い続けてやる。
だってよ・・・
「あ~、本当重い」
呟いて空を見上げる。
その呟きにも文句が出たけど、知るもんか。
だってよ、俺も知らなかったんだよ。
こんな重いモンが、こんなに幸せなもんだってよ。
本当良かった。
この重みを失わなくて、本当に良かった。
体にかかる重みに、涙が出そうだ。
なんだ、コレ。
俺、どっちかってーとSなんだけど。
M要素もあったってか?
体、痛ぇのによ。
ボロボロなのによ。
嬉しいんだよ、オマエ等の重さが。
こうなったら、もう誰にも渡さねぇ。
勿論オマエ等にも渡さねぇ。
頼むから、この幸せの重みを
もう暫く俺に味合わせといてくれ。
これは、大人からの切なる要望。