[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
あ、まただ。
ボーッとジャ○プを見ている銀さんを見て、僕は思う。
ん~、朝は・・・普通だったから、さっき昼寝してた時かな?
手にしていた箒を片付け、お茶を入れる為に台所へと向かう。
そして小さく溜息。
銀さんは時折、ここに居なくなる。
それは起きぬけであったり、昔の仲間と会った後だったり・・・
なので大体そうなる理由は判る。
銀さんは過去に居るのだ。
銀さんの過去に何があったか。
僕には判らない。
銀さんは何も言わないし、僕も聞こうとは思わない。
以前桂さんに言われた事があった。
『銀時の昔が気にならないか』
・・・と。
気にならない訳じゃない。
でも知らなくていいんだと思う。
だって、今現在、僕らはこうして一緒にいるのだから。
それも銀さんの昔があったからこそだけど、誰だって言いたくない事が
あると思う。
言うのも辛いって事があると思う。
なら、言わなくていい。
教えてくれなくて、いい。
辛い昔を話すより、今日あった事で笑っていたい。
つまらない事で喧嘩して、仲直りしていたい。
キレイ事だって構うものか。
だって、過去に戻ることは出来やしない。
昔の銀さんには何もしてあげれない。
なら、今の銀さんを大切にしたい。
今居るこの日常を、大事にしたい。
そう思っているので、こうやって時折居なくなってしまう銀さんには
困ってしまう。
本人はそんな自覚ないしね。
気付かれてると思ってないしね。
・・・それとも判ってるのかな?気付いてる事。
でも、何も言わないと言う事は、まだ言えないと言う事だ。
なら、やっぱり気付いてない振りをするしかない。
僕はもう一つ溜息を落として、お茶を淹れた湯呑みを持ち、銀さんの
元へと行く。
そして目の前に湯呑みを置くと、漸く銀さんがこちらに帰ってきたのが
判った。
だって、物凄く判りやすい。
一瞬真剣にこちらを見たかと思うと、安心したようにホッと息を吐くのだ。
「お、気が利くね~新ちゃん。序に糖分なんかも・・・」
「んな余裕あるかっ!!!」
何時ものように出てくる軽口に、少し強めの鉄拳をお見舞いする。
それは思ったより強めになってしまったらしい。
目の前で銀さんが頭を抱えて唸っている。
「って、オマッ!何コレ!!酷くね?強くね?銀さん涙出そうなんですけど!!」
「・・・泣いちゃえ、バーカ」
「は?」
呟いた言葉に、銀さんが不思議そうな顔をする。
辛いなら、言わなくていい。
今を笑って、時には喧嘩もして過ごさせてあげたい。
けど、あんな表情するぐらいなら。
夜見る夢に飛び起きるぐらいなら。
僕や神楽ちゃんを見てあんなに安心した表情になるぐらいなら。
・・・いっその事、泣いてしまえ。
言葉に出来ない分、涙で出してしまえ。
そしたら僕は、その涙を拭いてあげられるから。
言葉を抱き締めることも。
過去を癒すことも出来ないけれど。
それぐらいは出来るのだから。
それが出来るぐらいの距離に居るのだから。
泣いてる理由なんか聞かないから、だから
「安心して泣き叫び倒しちゃえ、マダオ」
「ちょっ、新ちゃん!!?」
僕の言葉に焦る銀さん。
その顔が面白くて、僕の方が少しだけ涙が出た。
**********************
新しいOPの坂田氏に惚れた。
なんだアレ。どんだけカッコいいんだ、坂田氏!
でも辛そうなので、大人しく新ちゃんに
泣かされればいいと思います。(作文んん!?)