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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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「明日は家に帰りますね」

もう寝るだけとなった時間帯、ソファに座った新八が隣に座って
ガーゼに薬を塗りこんでいる銀時に向けて告げた。

なんでも捻挫に良く効くとかで、銀時が何処かから調達してきたのだ。
他にも新八の代わりに家事をしてくれたり・・・

幾ら銀時の不注意で負ってしまった怪我だとしても、自分にだって
責任があるのだ。

薬や家事を代わってくれるのは有難いが、流石に家の中の移動まで
抱きかかえられるのはどうか・・・と断るのだが、銀時はそれを許さなかった。

『俺のせいだろ?』

だから世話させろ。真剣な表情でそう言われれば、強固に断るのも気が引け、
これで少しでも銀さんの気持ちが晴れるのなら・・・と、
結局銀時のやりたいようにやらせていた。

意外と世話好きなのかな?

新八は、自分の世話を少し楽しそうにやっていた銀時を思い出し、
クスリと笑った。
今だって自分で出来るのに、甲斐甲斐しく包帯を交換をしてくれようとしている。

けれど、そうやって世話になるのもそろそろ終わらせなければ。
万事屋に泊まる様になって既に四日。
さほど酷くもなかった捻挫は、腫れも引いてそんなに痛みもない。

「・・・まだ居た方がよくね?」

そう思っていると、クスリを塗り終えた銀時がソファから下り、新八の足元に
跪いてポツリと呟いた。
そしてそっと新八の足を持つと、自分の座り込んだ膝の上に置き、優しく
ガーゼを当てる。

冷たい感触に、一瞬ピクリと足を動かすが、直ぐに銀時の大きな手で
優しく撫でられ、新八は入ってしまった身体の力を抜いた。

「大丈夫ですよ、もう。それに・・・」

ゆっくりと撫でられ続けるそれに、新八は自分の頬が熱を持っていくのを
自覚した。

「・・・あんまり甘やかされると、癖になっちゃうし・・・」

俯き、恥ずかしそうにそう告げる新八に、銀時の眉尻が少しだけ上がる。
そしてそれまでよりも殊更優しく、新八の足首を撫でた。

「ば~か、癖になって困るのは捻挫の方だろうが」

そう言って銀時は傍らに置いてあった包帯に手を伸ばし、丁寧に巻いていく。


なんてな、俺は困んないんだけど。
大体怪我させたの、俺だし。
って言うか治るの早くね?折角関係ねぇ薬塗ってたってのによぉ。


腫れの引いてしまった新八の足を、忌々しげに睨む銀時。
それに気づかず、新八は でも・・・ と、帰宅の意思を告げてくる。

銀時は尖りそうになる声を抑え、

「完治するまで居ればいいさ。で、もし癖になったとしても、
銀さん的には全然OKよぉ~」

銀さんの器の大きさを舐めんなよ。そう茶化すように言う銀時に、新八は
笑いを零す。

「そんな事言ったら、図に乗りますよ」

「お~、乗れ乗れ。乗りまくりやがれってんだ、コノヤロー」

なんですか、それ。笑う新八に、銀時は適当に返事をしながら、
丁寧に丁寧に、気を抜けば折ってしまいそうになる細い足首を
気にしつつ、包帯を巻きつけていく。


癖になれよ。

甘えて、甘やかされて。

俺がいないとどうしようもないぐらいに。

癖になれよ。

捻って、捻られて。

ドコにも行けないほど、酷くなれ。



俺がオマエを壊し始める前に。


 

「・・・癖になっちまえよ、なぁ?」

ポツリと呟き、銀時はゆったりと口元を上げて、愛しげに包帯の巻かれた
新八の足を撫で上げた。

*****************
『ちょい病み銀さん』を気に入ってくれた団子様へv

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