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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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「あ、別にお構いなく。
茶菓子とお茶でも出してくれりゃそれでいいんで」

「それ、十分構ってますよね?」

ソファにふんぞり返り、茶菓子を要求してくる沖田に
新八は深々と溜息を零した。






銀時も神楽もいない万事屋で、新八は一人家事に勤しんでいた。

神楽は遊びに行っているのだろうが、銀時は・・・

多分と言うか絶対仕事ではないだろう。

だって出て行くときの足がちょっとウキウキしていたもの。
久し振りにいいメシ食わせてやっからな!とか言ってたもの。

パチンコか競馬か・・・とりあえず負けてくるのは確実だ。
よし、久し振りにいい拳食らわせてやろう。

でもその前に隠してある糖分を殲滅してやる。

と、新八は何時もより真剣に家の掃除をしていた。
その時、誰かの声が玄関から聞こえ、
お客様かと思って出てみれば、居たのは制服に身を包んだ沖田で。

・・・チクショウ、裏声使いやがって。

そうは思っても玄関を開けた時点で新八の負けだ。
沖田は 邪魔するぜィ と言うと遠慮無しに中へと入ってきたのであった。





 


「仕事はいいんですか?」

沖田の前にお茶を出しながら、一応嫌味を含めて問い掛けてみる。
だが沖田は肩を少しだけ竦め、緩々と首を振った。

「心配しなくても只今絶賛仕事中でさァ。」

「・・・お茶を飲むのがですか?」

「市民との親睦を深めてるっていいなせェ。
あ、菓子はまだですかィ?」

「寧ろ市民との溝が深まってる気が
するんですけど!?」

全くもう!と言いながらも、新八はそのまま和室へと足を向けた。

どうせだから先程まで考えていた隠し糖分殲滅戦に協力して貰おう。

そう思い、確かここの箪笥の上の一番奥に・・・と、
銀時が隠しているお菓子を取るべく、目一杯背伸びをして手を伸ばす。

どうも銀時は新八たちとの身長差を生かし、なるべく上の方に
隠しているようなのだ。

新八は以前、偶々大掃除をしようと張り切り、普段手の届かない場所を
掃除しようとして、その法則に気付いた。

「よっ・・・と。あれ?ここにはもうないのかな?」

「何やってんでィ?」

箪笥の上に手を伸ばしている新八に、不思議に思った沖田が
近付いてくる。

「や、多分この上に銀さんの隠し糖分がある筈なんですけど・・・」

「あぁ、旦那の。ちょっとどきなせェ、俺が取って食ってやらァ」

そう言うと沖田はどいた新八の代わりに箪笥の上へと手を伸ばした。

「お、本当でィ、何かありやがる」

手の先に当たる感触にそう言うものの、やはり沖田でも少しばかり
背が足りず取れない。

ならば・・・と沖田は軽く指先に引っ掛け、そのまま勢い良く
横へと振り下ろした。
その瞬間、箪笥の上から紙袋がドサッと落ちてきた。

「あ~あ、やっぱり銀さんここに隠して・・・」

そう言って落ちてきた紙袋を見た新八の動きが一瞬止まる。

「・・・ってか菓子じゃねぇな、こりゃ」

落ちてきた紙袋から飛び出しているもの。
それは想像していたような菓子ではなく、所謂大人向けの御本で。

「・・・これは一応僕達に気を使って隠しててくれた事に
感謝すべきか、それとも中二丸出しでコソコソ隠している
可哀想な大人に同情すべきか
・・・どっちでしょうね?」

ま、どっちにしろ見なかった振りをしてやるのが一番だろう。と
一つ息を吐いて新八は散乱してしまった本やらDVDを手に取った。

その態度に、沖田が少しだけ首を傾げる。

「なんでィ、新八はこう言うのに興味ないんで?
とりあえずこう言うの見つけたらウキウキしながら中身を見て
相手の嗜好を確認した上で鼻で笑い
ここぞとばかりに机の上に整理整頓、
きっちり並べて置く
のが常識じゃねぇかィ?」

「どこの常識ですか、それ。
思いっきり使用方法間違ってるでしょうが。
それに興味・・・って言うか、なんかこう言うのって
女性に悪いな~とか思っちゃって・・・」

あんまり見たいとは思わないんですよ。
そう言って苦笑する新八に、沖田は少しばかり呆れた顔を返す。

「どっちかってぇと使わない方が悪い様な気がするけどねィ」

ま、俺もあんまり興味ねぇが。と言って沖田も落ちている本に
目をやった。

「えぇっと・・・へ~、旦那はショートカット
お気に入りなんだねィ」

「こっちはお下げ特集ですよ?」

「でもショートのが多いでさァ、後は・・・眼鏡っ子
幼な妻・・・」

「・・・なんか地味・・・と言うか大人しめの子のが多いですね。」

「DVDもそうでさァ。しかも上司と部下とか、
先生と生徒とか年齢差があるやつばっかで・・・」

「『剣道娘』ってのがシリーズであるんですが」

「それ、ショートに眼鏡っ子だねィ」

 

 

 



 

「・・・・・・・・・沖田さん」

「なんでィ?
ちなみにそう言うの買い取ってくれる所なら知ってますぜィ?」

「じゃあその場所と、あといい転職先教えて下さい」

「おまけでセクハラ親告受け付けてくれ所も
紹介してやりまさァ」

 

 


その後、暫くの間万事屋で新八の姿を見る事はありませんでした。

**************
ちなみにその後暫くは娘からタコ殴りです。

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そろそろ風も寒くなってきた秋の日。
買い物からの帰り道を歩いていた新八は
巡察中だと言い張る沖田と会い、何時もの公園と来ていた。

が、生憎今日はオヤツもお茶も手元にない。

それに座ってから気付いたので、まぁ今日は何もなくていいか。
と新八は思っていたのだが、沖田は違ったらしい。

携帯を取り出したかと思うと何処かに電話し、

「焼き芋と茶、二人前」

とだけ告げ、そのまま通話を終了させてしまった。

「・・・なんですか、今の」

「神の声でさァ」

疑問に思った新八が問い掛けたが、返って来たのは答えのようで
全く答えではなかった。
だが、それ以上問い掛けても無駄だと理解しているので、
新八は そうですか。とだけ返すと、ぼんやりと
秋晴れの空を見上げたのであった。






 


「あ、やっぱりここだったんですね」

それから少しして公園にやって来たのは、やっぱりと言うかなんと言うか、
山崎その人であった。

「も~隊長、場所ぐらい言ってから切ってくださいよ~」

はい、焼き芋とお茶。と言いながら、沖田と新八にそれぞれ手渡す。

・・・ってか文句はそれだけなんだ。
凄いな、『神の声』

言葉ではそう思っていても、新八の視線は生温い。
幸い、山崎はそれに気付く事無く、新八の隣に腰を降ろすと
もう一つ焼き芋を取り出して二つに割った。

「あ、テメー何勝手に自分の分まで買ってきてるんでィ
厚かましいヤツでさァ。それも寄越せよ」

「どんだけ芋好きなんですか。
別にいいでしょ。どうせ休憩時間ですし、
それに自分のお金ですし」

「あ、そうだ。僕の分のお金・・・」

山崎の言葉に、新八が慌てて財布を出そうとするが、直ぐにその手を
止められた。

「別にいいでさァ、今日は山崎の奢りでィ」

「あ、やっぱり?
ってかなんで隊長が言うんですか、それ!!」

普通俺の台詞でしょ!?そう叫ぶ山崎を、沖田が鼻で笑い飛ばす。

「だれが言っても結果は同じだろうが。
んな事気にするなんざぁ器が知れるってもんだぜィ?
それとも何かィ?態々言って恩を着せたいってヤツかィ?
おいおい、こいつはとんだドS野郎でさァ」

「いや、結果は同じでも心象が違いますよね?
寧ろどんどん心象悪くなってる気がするんですけど!?
違うから、そんな気全然ないからね、新八君!!」

ニヤニヤと笑いながら言葉を綴る沖田に、山崎が必死に
弁解してくる。
それに新八は 判ってますから。 と苦笑を浮かべると
手にしていた焼き芋を微かに上げ、

「じゃあ遠慮なく戴きますね?有難うございます」

と礼を口にした。
その言葉に、若干山崎の目に涙が浮かぶ。

「うぅ、新八君は素直でいい子だね~」

「おいザキィ。なんかそっちの方が旨そうだから
ちょっと寄越せよ、
半分ぐらい」

「アンタは素直って言うより本能の赴くままって
感じですね。
ってか本当、どんだけ芋好きなんですかっ!!」

だが結局沖田に逆らう事が出来ず、半分を奪われてしまった
山崎は残った焼き芋を片手に深々と溜息を零した。

「えっと・・・こっち食べます?」

それを見た新八が、割って膝に置いていた半分の焼き芋を
山崎へと差し出す。

「え?や、いいよいいよ。
折角買ってきたんだから新八君が食べて。
隊長の理不尽には慣れてるから!」

新八の心遣いに山崎は慌てて手を振るが、新八は余計に
同情心が増したようだ。

「なら半分こで」

そう言って半分に割ってあったものを、さらに二つに割り、
大きい方を山崎へと差し出した。

「結構お腹膨れますから、これくらいが丁度いいですし」

どうぞ。と言って笑う新八に、山崎もそれ以上遠慮する事なく、
有難う。と嬉しそうに焼き芋を受け取った。

そして美味しそうに口にし、

「あ~本当いい子だよね、新八君は。
姐さんが羨ましいよ~」

俺もこんな弟が欲しかった。と深々と吐き出した。

「弟・・・ですか?」

「うん、そう!
ね、どう?俺みたいなお兄さん!」

欲しくない?と聞いてくる山崎に、新八と沖田は そう言えば・・・と
少し前までよく会話に上がっていた『お兄さん』の話題を
思い出した。

考えてみれば山崎だって年上だ。
しかも面倒見が良く、れっきとした真選組の一員なので
お金もそれなりに持っている。

現に今日だって焼き芋とお茶を奢ってくれているし。

それにパッと見だって、新八と兄弟と言っても通るだろう。

だが・・・と一瞬沖田と新八の視線が交わる。

そう、何故だか山崎と言う例えは一言も出た事がなかったりして。






「・・・地味だから忘れてたぜィ」

「だからこそ一番近いと思うんですけどね~」


深々と溜息を吐く二人に、山崎は訳が判らず、

「へ?」

と首を傾げたのであった。

**************
すっかり忘れてました☆(ひでぇι)

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「思ったんですけど、銀さんなんかどうですかね?」

少しだけ曇った空の下、新八は汗をかいたラムネの瓶を
コクリと傾けた。

もう夏も終わりと言う事で、先程までスーパーで安売りされていた
品物だ。
ちなみに二本だと四円のお得。
なのでもう一本は隣に座っている沖田の手元にある。

「何がでィ?」

コクリとこちらも瓶を傾け、空いている方の手で駄菓子が
詰め込まれている紙袋を新八へと向けた。
こちらは沖田のサボリの結晶だ。
いただきます。と告げてゴソゴソと新八が紙袋の中を漁り、
小袋に入った菓子を手に取った。

「何ってアレですよ、『お兄ちゃん』です」

うわ、懐かしい~。と袋を開け、菓子を摘みながら
新八は沖田に答えた。
それに対し、沖田は少しばかり呆れた視線を返す。

「まだ考えてたんですかィ、アンタも暇だねェ

「えぇ、暇ですよ。
もう三週間ばかり仕事ないですから」

それが何か?と笑う新八だったが、何かが笑っていない。

「・・・で、考えた末が旦那ですかィ?」

沖田はそれに触れず、話の先を求めた。
新八の手にしている瓶がミシリと音を立てた気がしたが、
それも気のせいと言う事にしておいて。

「ってかそれだと旦那が納得しねぇだろ?
まぁそう言うプレイもあるけどよ」

「知らねぇよ、そんなプレイ。
大体沖田さんてば、僕の欲しい『お兄ちゃん』像
忘れたんですか?
まず金銭面的に考えてないですからね、それ。」

「・・・だねィ」

またもやものっそい笑顔で答えられ、沖田はそっと視線を逸らした。
どうやら新八の怒りは余程のものらしい。

「僕じゃなくて沖田さんの『お兄ちゃん』ですよ」

「俺?」

思いもかけない新八の言葉に沖田が聞き返すと、今度は
普通の笑顔で頷かれた。

「だって結構似てるじゃないですか、二人とも。
なんか飄々としてるし、ドSコンビだし。
まぁこんな兄弟が実際いたら
同じ町内には住みたくないですけど」

「寧ろ俺が同じ家に住みたくないでさァ」

ニコニコと告げてくる新八に、沖田は深い溜息を零す。


・・・まぁ趣味は合うだろうが、確実にかなり冷え切った
兄弟関係になるだろう。


・・・と言うか。






 

「なら、必然的に新八は俺の義姉ちゃんになる訳か・・・」

「はぁ!?」

「で、チャイナが姪か・・・やべ、果てしなくイラッと来た」

「や、なんで!?」

「あぁ?だって普通にイラッと来るだろ、あんな姪。
チクショー、絶対ぇお年玉なんてやらねぇからな。
そう言っといてくれや、義姉ちゃん」

「そこじゃねぇよ!
ってかなんで義姉さん扱いぃぃ!!?」

「仕方ねぇよ、幾ら新八が年下でも、兄貴の奥さん
そう呼ばれる運命だからねィ。
ま、最初は慣れねぇかもしれねぇが我慢しなせェ」

「仕方なくねぇし我慢も出来ねぇよ!!!
ってか本当に思考回路そっくりだな、おい!!」

ってかこんな義弟もあんな旦那もいらねぇぇ!!
叫ぶ新八を余所に、沖田はニヤリと口元を上げ、
コクリと瓶を傾けた。

 

 

 

 

 


「で、今日の晩飯はなんでィ、義姉さん」

「・・・すみません、本気で止めてください、それ。
ってか何気に怒ってるんですか?怒ってるんですよね!?
変な事考え付いて
本っっ当、すんませんでしたぁぁ!!!」

******************
似てるけど兄弟としては無理(笑)

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「考えたんだけどよ、一番近いのは土方さんなんじゃねぇかィ?」

今日も気持ち良く晴れ渡った空の下、新八と沖田は
二人仲良く並んで公園のベンチに座っていた。

ちなみに新八の手にはやはり奢ってもらったお茶があり、
沖田の口にはお使い先で貰ったという団子がある。

新八としては一応持って帰ろうとしたのだが、貰った先で

「昨日も銀さんにはたくさん買って貰ったから」

と言う言葉を貰い、すぐさま持って帰ると言う決断は
華々しく散ったのだ。
ちなみに途中で会った神楽には、既に大半を分け与えている為、
ここで沖田が残りを食い尽くしたとしても問題はない。
寧ろ大歓迎だ。





「何がですか?」

突然言われた言葉に新八が首を傾げると、沖田は大袈裟に肩を竦め、
溜息を吐いた。

「おいおい、俺が新八の為考えに考えまくってたって
言うのに本人がそれですかィ?」

新八の欲しがってた『お兄ちゃん』の事でさァ。
そう告げる沖田に、新八は あぁ。と納得の声を上げた。

「ってかそんなに考えてたんですか?」

「勿論でさァ。ついさっき思い出して
適当に導き出しやした」

「全く考えてねぇじゃねぇか」

しかも適当って言ったよ、この人!
呆れる新八を、まぁまぁと宥め、沖田は言葉を続ける。

「とりあえず優しいってのは遥か彼方に投げ飛ばしておいて・・・
一応官僚だから金は持ってるだろ?おまけにパトがあるから
電話一本ですぐさま駆け付けてくるぜィ?
新八が言ってた理想の下僕じゃね?」

「沖田さん、八橋に包むの忘れないで下さい。
ってか、それ迎えとかじゃないですよね?
行き着く先は自宅じゃなくて牢屋ですよね?」

「後、ちょっと似てるだろ」

「え?そうですか?」

突っ込みは無視されたが、その後の言葉に少し新八の心が弾む。

幾ら瞳孔が開いていようが強面だろうが、一般的に見て
カッコ良いのだ、土方という男は。
それにちょっと似てると言われれば、嬉しくもなるというもので・・・

「おぅ。その目が二つある所とか、鼻や口が一つなトコとか」

「嬉しがり損だよコノヤロォォ!!」

「・・・あ、後髪の色が同じじゃねぇか」

「・・・今気付きましたよね、それ
たった今見て言いましたよね、それっ!」

「まぁ所詮暇潰しだしねィ」

「そうですか・・・」

呆気らかんと言われ、新八は深々と溜息を吐いた。

「でも土方さんがお兄ちゃんか・・・」

ふと視線を上げ、ポツリと新八が呟いた。



確かに、意外と世話好きな彼は兄としてはいいかもしれない。
何だかんだと言いつつも構ってくれそうだし、
ちゃんと定職、しかも公務員と言う事もあって
お金も持っていそうだ。
剣の腕も確かなので、お願いすれば休みの日とかに
稽古をつけてくれそうだし・・・
まぁマヨラーとかヘビースモーカーとか減点材料はあるが、
それでもプラスの方が多いだろう。

だって官僚だ。



「・・・ちょっといいですね」

新八がうっとりと呟けば、沖田もうんうんと満足げに頷いた。

「その上保険掛けとけば直ぐに大金が転がり込んできまさァ」

「え?死ぬの前提な兄!!?」

「だっていらねぇし」

「・・・でしょうね」

 

そんな瞬間的な兄なら自分もあまり欲しくない。

ってかそれ程真剣に欲しくはない、元々。


まぁ所詮暇潰しだし・・・と新八はパクリと残り少なくなった
団子を口に入れた。


**************
知らぬうちに酷い扱いされてるマヨ(仮名)

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「お義兄さんってのはアレですけど、
実は昔、ほんのちょこっとだけ欲しかったんですよね」

お兄ちゃんって。日差しは強いが風は大分涼しくなってきたオヤツ時。
新八は公園のベンチに座り、奢ってもらったジュースを
片手にそんな事を沖田に話した。

「なんでィ、別に姉ちゃんがそんなの超越した存在なんだから
別にいらねぇだろ」

そう答える沖田は、新八が持参したパンの耳を揚げた物を
パクリと口にする。
本来ならこれは銀時の口に入る筈のものだったのだが、
運悪く銀時の隠し持っていたお菓子が新八に見付かり、
問答無用で没収となってしまったのだ。

で、どうしようかと新八が悩んでいる所へ、サボリ中の沖田が声を掛け、
急遽公園でのオヤツタイムとなり、先程の会話へとなったのだが。

「や、姉上は姉上ですからね?
何にも超越してませんからね?」

まぁ親代わりではありましたけど。
・・・ほんのちょっと、時折だけど
人間のレベルを超えてね?って思う時はありますけど。

そう告げる新八の瞳は何処か遠くを見ていた。

「あぁ・・・今朝の近藤さん物凄かったですからねィ」

「もう衝撃映像スペシャル、しかも特盛・・・て感じでしたからね」

って、それは何時もの事としてっ!新八は軽く首を振ると
沖田へと向き直った。

「沖田さんもそう思った事、ありません?」

それか妹か弟!そう聞いてくる新八に、沖田はふと視線を上げた。

「そうさねィ。・・・どっちかってぇと姉上以外の人間は
要らねぇ、消えろ、特に土方って思ってたんでねィ」

「すみません、聞いた僕が馬鹿でした。」

沖田の言葉に即座に頭を下げる新八。

「何でィやっと自覚したんですかィ。
あ、ちなみにペットとかも別に欲しくなかったですぜィ?
もうゴリラが居たんで」

「え?ペット扱い?
いいんですか、それ。アリなんですか、それ。
ってかそう思ってんなら少しはしといて下さいよ」

「・・・新八も大概酷いねェ。」

「被る被害と比例してますから仕方ないです」

しれっと言う新八だったが、直ぐにあっと小さく声を上げた。
それに対し、沖田が何でィ?と聞くと、新八は頬を
やんわりと緩めた。

「考えてみれば沖田さんの周りって年上の方ばかりですもんね。
お兄さんが要る、要らないじゃなくて既にもう居るような
もんなんですね」

だから考えもしなかったんだ。ニコニコと笑って言う新八に、
沖田は深く眉間に皺を寄せた。

「おいおい勘弁しろよなァ、あんな連中を兄と呼ぶくらいなら
舌ぁ切ってそこに塩を塗りたくってゴミ詰め込んでやる方が
マシってもんでさァ」

「・・・自分に対してじゃないんですね、それ。」

「当然でィ。第一俺がそんな事してみやがれ。
向こうだって気色悪いと・・・て、あぁ、精神攻撃には
丁度いいかもしれねぇなァ。
あ、でもそれ以上に俺の心がヤバイ。
耐えられねぇや、きっと。硝子のハートだから。
精々下僕呼ばわりしか出来ねぇや」

「それ、どっちも精神的に痛いですよ。」

あ、でも。と沖田は新八の頭に手を置き、容赦なく
ガシガシと撫で付けた。

「新八は弟と言う名の下僕扱いだから
安心しなせェ」

「それ、全く微塵も安心出来る要素が
ないんですけどぉぉ!!?

ってかお兄ちゃんは弟をそんな風に扱いません!」

第一沖田さんってお兄ちゃんって感じじゃないですよ。
沖田の手から逃げ出し、簡単に乱れた髪を直しつつ告げる新八に、
沖田は少しだけムッと口元を曲げた。

「何ででィ、一応新八より年上だぜィ?」

「ん~、でもなんか違うんですよね~。
幾ら年上でも年が近すぎて・・・」

「ならどんなお兄ちゃんがいいんでィ」

沖田の問い掛けに、新八は顎に手を添えて
ほんの少し空中を見上げた。

「そうですね~・・・例えば優しくて、お願い事とか
聞いてくれたり、時々お小遣いとか欲しい物とか買ってくれたり、
雨の日とか迎えに来てくれたり・・・」

次々と出てくる新八の言葉に、沖田も うんうん と頷き。







「でも、それなら下僕で十分だろ?」

ってかそのものだろ、それ。とぶっちゃけた。

 

 

 

 

 

 


「・・・もうすっかり秋ですね~」

「お、スルーですかィ?」

「うっせぇよ!そう言うのはやんわり八橋にくるむものなんです!!
ってかそんなお兄ちゃん降ってこいや、コラァァァ!!!」


で、とりあえず夕飯代下さいぃぃ!!







新八の八橋から零れた本音は、秋の空にスゥと吸い込まれていった。

 

 








「・・・ってかそれこそお義兄さんに頼んでみたらどうでィ。
あの人なら喜んでそれ以上出してくれやすぜィ?」

「それだと変わりに僕が姉上に
差し出さなきゃいけなくなるんで嫌です」

*************
新ちゃんはしっかり者です(そう言う判断!?)

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