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「お、今日はチャイナも居やがるのかィ」
何時ものように花畑へと飛ばされた近藤を迎えに行くと、
新八と共に神楽の姿も見つけ、沖田はケッと鼻を鳴らした。
「おぅ、居てさしあげてるネ。それよりサド、ちょっと来るヨロシ」
何時もならすぐ乱闘へと入る二人であったが、神楽には
それよりも興味があるものがあるらしく、ゆっくり歩いてくる
沖田を手招きした。
沖田は訝しげに眉を顰めるものの、近藤が寝ている場所が神楽達の
傍な為、案外素直に近付いていく。
そして なんでィ。 と縁側に座っている神楽達に問い掛けた。
すると、些か興奮気味な神楽に
「足、見せるヨロシ」
と手を差し出された。
その言葉に沖田は一瞬眉を上げるものの、直ぐに片足を上げ、縁側へと
勢い良く乗せる。
「おらよ、特別に許可してやるから
存分に舐めやがれ」
「いや、違うでしょ。見せてって言っただけだよね!?
なんでソコに直結?」
「そうネ!革靴は非常食ヨ!!
さっき朝ごはん食べたからまだいいネ!!!」
「いやそう言う問題でもないからね!?
ってか神楽ちゃん、何時代の人ぉぉぉ!!!?」
つかアンタも土足で上がらない!!そう新八に言われ、沖田は渋々足を
降ろし、腕を組んだ。
「てかなんなんでィ、一体」
先程自分が着けた足跡を手で払っている新八に問い掛けると、
代わりに神楽が答えを返した。
「足ネ、足!!これ見るヨロシ」
「いでっ!!!!」
そう言い、膝立ちになっている新八の足を掴み、勢い良く上げた。
お陰で新八はバランスを崩し、尻餅を着いたのだがお構いなしだ。
沖田は言われた通り神楽の手に掴み上げられ、袴の裾から出てしまっている
新八の足へと視線を下ろした。
・・・が、別に普通の足だ。
訳が判らず首を傾げると、神楽が苛々した様子で今度は寝ている近藤を
指差した。
「ほら、全然別物ヨ」
お前のもこうか?興味津々に問い掛けられ、漸く沖田は神楽言いたい事を
理解した。
横たわっている近藤は、今日は足にも攻撃を受けたのか膝辺りまで
ズボンの裾をたくし上げられていて、脛が丸見えだ。
そして今足を掴み上げられている新八も、同じように脛が丸見えである。
・・・まぁ決定的な違いはあるのだが。
「ってか本当に薄いねィ、新八は」
「ってそれ以上上げるなぁぁぁぁあ!!!!
何が見たいんですか!?
って言うか何を見たいんですか!?」
神楽ちゃんも離して!!そう言うと、新八は同じように掴み上げようとした
沖田の手を払いのけ、序に神楽の手からも逃げ出す。
そして袴を正すと、確りとその場に正座してしまった。
それに舌打ちする神楽と沖田。
新八は二人をギロリと睨むと、そのままの体勢でズリズリと近藤の横へと
移動した。
「でも本当、凄いんですよね~」
そう言って近藤の脛を珍しげに見詰める。
神楽も うんうん と頷き、新八の隣へと移動する。
「銀ちゃんよりも凄いネ」
「まぁ旦那は銀髪ですしねィ、目立たないってのもあるでしょうが・・・
ってあぁ、そう言えば旦那はあっちの方も・・・」
「それ以上は色々引く人が居るから慎んでください。
ってか本当好きだな、この手の話題」
「全会話伏字な勢いで好きでさァ」
「いや、威張るもんでも断言する事でも
ないですからね、それ」
同じように近寄ってきた沖田に一瞥をくれ、新八は一つ息を吐いた。
「・・・にしても・・・凄いな~」
そう言って新八は徐に近藤の脛に手を当て、クルクルと回しだす。
「あ、蟻んこできた」
パッと手を離し、出来た物体にポツリと呟くと、それを見ていた他の二人も
徐に近藤の脛へと手を伸ばした。
「・・・えらく簡単に出来るもんだねィ」
クルクルクル
「おぉ!本当に蟻みたいネ」
クルクルクル
「どんどん出来るね~」
クルクルクルクル・・・
「ん・・・」
どれくらい気を失っていたのか、漸く近藤が花畑から帰還した。
そしてゆっくりと体を起こす・・・と。
「・・・何やってんの?」
「「「蟻んこ作り」」」
目に入ったのは、自分の足を熱心に摩っている子供三人。
無言でやっているあたり、ちょっと不気味だ。
「えっと・・・面白い・・・のかな?」
返って来た言葉に首を傾げ、訳が判らないままそう問い掛けると
視線も寄越さないままコクリと頷かれた。
クルクルクルクル・・・
「そう・・ですか・・・」
それ以上言葉が続かず、近藤はとりあえず急ぐ仕事は無かった筈・・・と
後ろ手を着き、熱心な子供三人を眺め、困ったように口元を緩めた。
「うわっ!見るネ、これ!!蟻んこ大量発生ヨ!!」
「何言ってんでィ、こちとらきっちり二列縦隊でさァ!!」
「いっぱい出来たね~」
「「「・・・・・・・気持ち悪っ」」」
「え・・・えぇぇぇええええ!!!!!??」
その日、近藤は肉体的痛みとは違う痛みで涙した。
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この後グラとパチは坂田でも試します。
でも色的に楽しくないので、すぐ飽きます。
・・・坂田、ちょっとショック(笑)