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少しだけ過ごしやすくなった夜、万事屋のテレビには少し時期外れの特番が
流れていた。
それを横目に、チラリと隣に座っている銀さんを見る。
・・・あ、貧乏揺すりだと思ったら、
全身プルプルしてるよこの人。
僕は小さく息を吐き、静かに銀さんに擦り寄った。
って、この程度でビクつくなよ、おい。
「・・・銀さん、無理しない方がいいですよ?」
「あ、あぁぁ!?何言っちゃってんのかな、新八君は~。
銀さん、全然無理なんかしてないよ?あ、判った。
アレだな、アレ。オマエ、怖いんだろ?あ~、もうお子ちゃまだなぁ、おい。
銀さんなんかアレだよ?24時間延々見てても平気だよ?
寧ろそれを糧にマラソン出来ちゃうぐらいだよ?」
「その時の伴走は貞○アルカ?」
「そうそう貞○。スタートと同時にテレビから出てきて
延々と銀さんの後ろを・・・
ってウソォォォォ!!!」
そう言って勢い良く立ち上がり、自分の背後を見る銀さん。
その瞬間、画面からタイミング良くドロドロとした効果音と
人々の悲鳴が聞こえ、序に銀さんの悲鳴も聞こえた。
・・・キャーッてなんですか、キャーって。
「銀さ~ん、もうテレビ消したから大丈夫ですよ?」
流石にこれ以上は可哀想だろう・・・と、渋る神楽ちゃんを説き伏せ、
心霊特集なる特番をやっていたテレビを消した。
そして半ば意識を飛ばしかけて固まっている銀さんに声を掛けると、
漸く銀さんの体がピクリと動いた。
そして恐る恐る・・・といった具合に視線をテレビへと向けると、
大きく息を吐き、ソファへと背中を預けた。
「あ?なんだよ、消しちゃったの?やっぱアレか、怖くなっちゃったか。
ダメだね~、アレはもう一つの風物詩だぜ?
それを楽しめないとは、風流人には程遠いなぁ、お前ら。」
片手を軽く振り、先程までの自分を遠い宇宙に葬り去ったかのように
語りだす銀さんに、
「別に大丈夫ヨ。私は粋な女ネ、風流を楽しむアル」
そう言って神楽ちゃんはテーブルに置いてあったリモコンに
手を伸ばした。
・・・が、その先にリモコンの姿はなく、神楽ちゃんの手は
空振りに終わる。
見ればそそくさとリモコンを懐に収めている銀さんが。
思わず白けた視線を送ってしまう僕達に、銀さんはヘラヘラと
笑みを浮かべた。
「いやいやいや、アレだよ?神楽ちゃんは十分粋だよ?
でもさ、お前シティ派じゃん?そうなるとさ、あぁ言う田舎臭いっつうか
子供騙しみたいなもんは無用だと思うわけよ、銀さん。」
寧ろ見たらシティ派の名が泣くね!拳を握り締め、そう力説する銀さん
だが、その拳は込めている力とは無縁の所でプルプルと震えている。
神楽ちゃんはそんな銀さんを半目で見詰め、ズイッと手を差し出した。
「無駄じゃないアル。寧ろ子供社会にとって前の晩にやってた
番組は大事ネ。それにシティ派としては都市伝説は
抑えておきたい事柄ヨ」
だから寄越せヨ、リモコン。そう言って更に突き出される手を
銀さんが力いっぱい叩き落す。
「抑えるなぁぁぁぁ!!!!
大丈夫だって、既にお前の胃袋が都市伝説になってっから!
ある意味一番の恐怖だから、本当ぉぉぉぉ!!!
だからもうお眠りになって下さいませ、コノヤロー!!!!!
子供がこんな遅くまで起きてるんじゃありませんんん!!!」
神楽ちゃんの寝床を指して叫ぶ銀さんに、思わず頬が引き攣る。
・・・銀さん、まだ八時です。
おまけにちょっと涙目になってます。
でもソコは突っ込まずに、僕は神楽ちゃんへと視線を向けた。
多分この二人だけだと話が終わらない。
「神楽ちゃん、明日早くに出掛けるって言ってなかったっけ?」
ならもう寝た方がいいよ。そう言うと神楽ちゃんは小さく声を上げる。
「そうだったネ!銀ちゃんに構ってる場合じゃなかったヨ。
さっさと寝て体力回復しとかないとヤバイネ!!!」
神楽ちゃんは僕に明日起こして貰う時間を告げ、今までの事を忘れたかのように
定春と共に寝床がある部屋へと向かっていった。
や、起こすのはいいけど、体力回復しとかないと
いけない用って、なに?
一応明日神楽ちゃんには危険な事はしないように言い聞かせるとして・・・
今はこちらだ。
そっと出て行った神楽ちゃんから視線を移せば、
安心したように体から力を抜いてソファに身を預けている銀さんが居た。
が、まだその顔は青い。
僕はクスリと笑い 大丈夫ですか? と問い掛けた。
その問いに、銀さんは何時ものやる気のない視線を返し
「は?何が?新ちゃんの言ってる意味が全然判んないんだけどぉ。
言っとくけどなぁ、銀さんは・・・」
「はいはい、もういいですから、クドイですから、
ウザイですから、もう。
それよりまだお茶飲みます?」
飲まないなら片付けちゃいますけど。自分の分と神楽ちゃんの分を
お盆に乗せそう聞くと、若干項垂れつつも もういいです。 と
自分の湯呑みをお盆に乗せてくれた。
「あ~、それよりよぉ・・・もう帰るのか?」
それを持って台所へ向かおうとした所、何故か銀さんも立ち上がって
後ろを着いて来た。
「えぇ、そろそろ・・・」
「んじゃ送ってってやるからさ」
もうちょっとだけ居てくなんい?縋るような口調でそんな事を言ってくる
銀さんに、小さく噴出す。
全くもう、そんなに怖いなら最初から見なきゃいいのに。
見栄張るからこんな事になるんですよ?
・・・まぁそれが判ってて見た僕等も悪いけど。
手に付いた泡を流しながらクルリと銀さんの方へと顔を向ける。
「別にいいですけど、いいんですか?銀さん。
そうなると帰り、銀さん一人になっちゃいますよ?」
僕の言葉に、カチリと固まる銀さん。
あ・・・やっぱり帰りの事までは考えてなかったんだ。
僕はフフッと笑い、固まった銀さんの手をそっと握り締める。
「ね、銀さん。どうせ今日も姉上遅いだろうし、僕泊まってっていいですか?」
明日早く神楽ちゃん起こさないといけないし。そう言うと あ~ とか
う~ とか言いながら、ゆっくり銀さんの頭が僕の肩口へと落ちてきた。
そして、ボソリと お願いします。 と呟かれ、ギュッと手を握り返され、
その手は寝付いたあとも離される事はなかった。
ってか、トイレにまで着いてくんなよ、おい。
*******************************
一度は書かねばなるめぇよ・な怪談系(笑)
ちなみに私は結構好物(おいι)
「銀さ~ん、ちょっと手伝ってくださ~い」
机に足を乗せ、ダラ~っとしながら俺的聖書を読んでいると
和室から新八の呼ぶ声が聞こえた。
普段なら動かない俺だが、可愛い嫁さんの頼みだ。
仕方ねぇなぁ・・・と、重い腰を上げて和室へと向かった。
うん、別に昨日パチンコ行ってすって来たからって訳じゃない。
銀さん、亭主関白だからね?
それぐらい男の甲斐性として認めさせてやるからね?
だからこれは、ゴマすりとかじゃ全然ないから。
愛妻家なだけだから、銀さん。
「どうかしたか~?」
自分に言い聞かせながらヒョコリと顔を出せば、
可愛いお尻がこちらを向いていた。
・・・人間、いい事するとそれなりの見返りが
あるもんなんだな。
「あ、銀さん!良かったぁ、動いてくれた。」
じっくり眺めていると、ついでに愛すべき顔がこちらを向き、
顔に似合わず辛辣な言葉を投げ掛けてきた。
・・・おいおい、動いてくれたってオマッ・・・
一体銀さんの事をどんな風に思ってらっしゃるんですかぁぁ!?
動くからね?銀さん、動くときはマッハ超えるから、本当!
ってか心底ホッとした様な顔、してんじゃねぇよ!!
可愛いけどムカツクわぁぁぁぁぁぁあ!!!!!
カクリと肩を落とす俺に気付かず、新八は再び前に
向き直るとそのままの姿勢で言葉を発した。
「すみませんが玄関前の所に干してある布団、寄せてきて下さい」
「布団?」
そう言えば今日は天気がいいから・・・と、朝早々に起こされたっけ。
相変わらず収まりの悪い髪をワシワシと掻きながら、その時の事を
思い出していると、新八の機嫌の良い声が そうですよ~。 と
弾むように返されてきた。
よくよく見れば、新八も干してある布団をよせている所だった。
「あれ?パンパンって叩かないのか?」
何時もなら親の敵のように・・・
思わず土下座して
謝り倒したくなるぐらいの勢い
で叩いてるのに。
そう思って問い掛けると、ちらりと見えた横顔が苦笑するのが見えた。
「なんか叩いちゃダメらしいんです、アレ。
なんでも、叩くと干して死んだダニを
結局家中にまたばらまくことになっちゃうそうで」
こうして払うだけでいいそうなんです。そう言って新八は手でササッと
布団の上を払うと、小さな掛け声と共に部屋の中へと布団を寄せ入れた。
「ふ~ん、そうなんだ~。・・・てかドコで仕入れてきたの、
その豆知識」
「お登勢さんです。この間布団叩いてたら教えてくれたんですよ」
矯めになりますよね。そう言ってニコニコ笑う新八に、ウルセェだけだよ
と鼻を鳴らす。
そうか・・・豆知識じゃなくて知恵袋か、オバァちゃん的な。
ってかあのババァは新八の事をどのポジションで認識してんだ?
なんか既に十代の男の子が持つ知識じゃねぇんだけど・・・
・・・てあぁ、アレか。
嫁か、俺の。
ならいいや、うん。
ババァ、ナイス認識。
うんうんと納得し、俺は布団をよせるべく玄関へと足を向けた。
「お~い、よせて来たぞ~」
「あ、有難うございます。ちゃんと払ってくれました?」
布団を抱えて和室へと戻ると、既によせた布団を畳み、部屋の隅へと
置いた新八が迎えてくれた。
「当然だろ?銀さんはやる時はやる子よ?」
「もう既に『子』って時代は過ぎてますけどね」
そう言って俺の腕から布団を受け取ると、一瞬固まり、次に
よせたばかりの布団へパフッと顔を埋めた。
「やっぱり干すと違いますね。太陽の匂いがします。」
満足げにフフッと笑う新八に、思わず頬が熱くなりそうになる。
もうなんなんだろう、この子!!
一々可愛すぎるんだけどぉぉぉ!!!!
十代ってこんなんか!?こんなキラキラしてんのかぁぁ!?
お陰で銀さん、無駄にギラギラしそうなんですけどぉぉ!?
「あ、後銀さんの匂い!」
「あぁ?俺の?」
ニッコリと笑ってそんな嬉しい事を言う新八に背を向け、
隅に寄せられた布団の横へと腰を下ろす。
本当、ヤバイ。凄くヤバイ。
なんかもう見たら絶対引くぐらい、顔が赤くなってるよ、銀さんんん!!!
「そんなもん、本当にすんのかね?」
せめて気付かれないように・・・と、畳まれた布団へと
顔から上半身を倒れさせる。
そんな俺の頭上で、新八が心外そうな声を上げてるのが聞こえた。
「しますよ!まず加齢臭とぉ・・・・」
おいぃぃぃ!!!!
もう本当、そう言うの止めてくんないぃぃぃ!?
マジ傷付くから!!きっちり否定したいけど、もしかしたら・・・
って不安も隠しきれない微妙なお年頃だから、銀さん!!
新八の言葉に言い返そうとした瞬間、フワリと香ってくる匂いに
気がついた。
これは・・・
「後、甘~い匂い!」
ね、銀さんの匂いでしょ。そう言って直ぐ横に布団を置く気配がした。
チラリと視線を送れば、自分と同じように布団に体を預けている
新八の姿が。
なんかすっげー幸せそうな顔してんのな、オマエ。
しまりねぇよ?おい。
・・・ま、俺も同じようなもんだけど。
クスリと笑って一つ息を吸う。
「こっちはオマエの匂いがするぜ?」
「え?どんな匂いですか?」
「勿論銀さんの好きな匂い~♪」
「ファブっていいですか、それ」
サクッと斬られ、ガクッと凹む。
「おいぃぃぃ!!!何ソレ、どういう意味ぃぃ!?
いいじゃない?銀さんの好きな匂いでいいじゃないぃい!!
あ、でも大丈夫。銀さん、幾らファブられても
新ちゃんの匂いは判るから!
どんなんでも銀さんの好きな匂いだから、
新ちゃんの匂いは!!」
「なんか変態臭いです、銀さん。
でもそっか~、僕の匂いか~」
そこまで言うと新八は嬉しそうに笑みを浮かべた。
俺はそれに少しだけ首を傾げる。
「んなの当たり前だろ?コレ、オマエの布団じゃん?」
そう言うと益々新八は笑みを深めた。
「ですよね。僕の布団ですもんね、ソレ」
よし、じゃあ神楽ちゃんのもよせてこよう!そう言い新八は
勢い良く立ち上がり、玄関へと向かった。
あぁ、そう言えばもう一つあったっけ。
先程目にした光景を思い出し、俺もその場を立ち上がる。
「いいよ、銀さん寄せてくっから」
「本当ですか?じゃあお願いします。
あ、それと僕、今日泊まってきますから。」
折角のフカフカお布団ですもんね。そう言って笑う新八に、
俺は背を向けて軽く手を上げることで了承した事を告げる。
や、別に態々言わなくてもいいんだけどね。
あれ、アイツの布団だし。
ここ、アイツの家でもあるし。
そして干されている神楽の布団を寄せていると、丁度下に居た
ババァと目が合い、面白そうに笑われた。
「アンタ、夏場の綿菓子みたいに溶けてるよ、顔」
うるせーよ、ババァ。
いい年してんだからこういうのは見逃せよ!
仕方ねぇだろ、幸せなんだから!!
悔し紛れに俺は大きく、干されてた布団を一つ叩いた。
********************
二世帯住宅・万歳☆(待てι)
「じゃぁ今日のHRはコレで終わりなぁ」
さっさと帰って迷惑掛けないよう引き篭もってろよ~。と、相も変わらず
やるきのない声と言葉で終わりを告げてくる担任に僕は一つ息を吐いた。
夏休みが始まる前の日、目の前の担任から告白まがいな事を告げられた僕は、
とりあえず逃げた。
だって突然の事だったしね。
なのになんかドキドキしちゃったからね。
だから、逃げた。
一般的な常識を持った大人になりたいと思っている僕にとっては、
当然の結果だろう。
そりゃ~先生の事は、なんだかんだ言っても好きな方だと思う。
あ、別に変な意味じゃなくてね?
普通に、そう先生としては尊敬出来ないけど、一緒に居ると楽しい。
じゃなきゃ、頼まれたって毎日の様に準備室の掃除をしに行ったり
お弁当を分けて上げたりしない。
でも、だからって付き合うとかデートとかはないと思う。
だって僕達は先生と生徒なのだ。
ドラマとかではよくある設定であっても、現実にそれをしてしまうと
色々と問題があるだろう。
ない。本当ないよ、ソレ。
僕は見掛け通りの地味ライフを送れればそれでいいのだ。
一般的な常識人になるのだ。
だからあの時感じたドキドキもなかった事にした。
・・・なのに、次の日の朝、何故か僕のウチの玄関に現れた先生を
見て、再びドキッとしてしまったのだ。
まぁそれはデートの誘いなんかではなく、残務処理の
手伝いをして欲しい・・・てモノだったんだけど。
勿論僕は丁重にお断りした。
折角の夏休みだって言うのに、なんでそんな事をしなきゃいけないんだ!
扱き使うのにも程があるだろう!!
って言うか僕のトキメキを返せよ、コノヤロー!!!!
あ、ウソ。最後のはウソ。違います。
全然そんな事思ってないから。単にムカついただけだから。
で、さっさと追い返したのだけれど、先生は次の日もウチにやって来た。
次の日も次の日もやって来た。
誘う内容は何時も同じ、仕事の手伝い。
なんなんだ、この人は。
夏休みの生徒に手伝ってもらわないといけない程切羽詰ってんのか!?
そんな日々が続いた結果、
「先生、いい加減にして下さい。折角の夏休みなんですからね!
幾ら来られても手伝いなんかしませんよ!?」
僕はとうとうキレて玄関の扉越しにそう言い放った。
全く毎日毎日、人の事なんだと思ってんだ!
きっとあの日言った事も冗談だったんだ。
そう言えばきっちりとした言葉を告げられていない。
からかって、あわよくば夏休みも手伝いをして貰おうと思ったのだろう。
最悪だ!!!
よく考えれば判る事なのに、何を真剣に考えてしまったのだろう。
悔しさに、少しだけ目の前が霞む。
すると、その霞んだ扉の向こうで、何かが当たる音がした。
そして続く先生の声。
「じゃあさ、手伝いはしなくていいから顔、見せてくんね?」
俺、オマエの顔見ないと一日が始まんないのよ。
言われた言葉に驚きつつも、つい勢い良く扉を開けると、物凄い音がした。
見れば下のほうで先生が頭を抱えて蹲っている。
どうやら少し前の何かが当たる音は、先生のオデコだったらしい。
結果、今のこの惨状と言う訳だ。
悪いと思いながらもつい噴出すと、恨めがましい視線を送られた。
それから、一応手当ての為・・・と先生を部屋に上げる。
時間は大丈夫かな?と思ってそう尋ねると、
「あ、それは大丈夫。別に行かなくてもいいし。」
と言われた。
・・・は?
「だって毎日ここに来て手伝えって言ってたじゃないですか?」
仕事、忙しいんじゃないんですか?冷やしてきたタオルを差し出しながら
そう聞くと、タオルごと手を掴まれた。
驚いて視線を先生を見ると、ソコには夏休み前、僕に告白まがいな事を
告げてきた表情と同じものがあって。
瞬間、ここの所なくなっていた胸の鼓動が聞こえた。
そんな僕の状態を知ってか知らずか、先生は掴んでいない手をゆっくりと
伸ばし、僕の目元にそっと当てた。
「なぁ、なんで泣いてたの?」
「え?」
最初、何を言われてるのか判らなかったけど、優しく目元を拭われ、
その手を自分の口元に持っていき、ペロリと舐めた先生を目にして
漸く先程までの自分を思い出した。
「ちょ!何してんですか!!!」
「うわ、新八、顔真っ赤」
「うっさい!!!」
んな事言われなくても判ってるよ!!!
ニヤニヤと笑っている先生を前に、
僕は未だ掴まれている手をブンブンと振った。
だが、一向に離れる気配がない。
「もぅ!!いいからさっさと学校行って下さいよ!!!」
「ん?だから行かないって。別に仕事ねぇもん」
「だからなんでないんですか!!!
仕事手伝えって毎日誘いに来てたでしょ!!!」
そう言えばさっきも答えて貰ってなかった。
僕はグッと視線に力を込めて先生を睨み付ける。
すると先生は困ったように笑うと、 あれ、ウソ。 と答えた。
「ウソって・・・え?何が?」
「だから仕事手伝えっての。」
そう言うと掴んでいた僕の手ごと、先生は濡れたタオルを自分の額へと
押し当てた。
「デートって言うと用心して絶対出てきてくんないだろ、お前。
あん時もさっさと帰っちゃうし。
でも仕事手伝ってって言えば、安心して出てきてくれるかなぁ・・と。
だからウソついたの。ごめんなぁ」
全然申し訳なさそうにしてない笑顔でそう言われ、怒る前に
あまりの子供っぽいウソにカクリと体の力が抜けるのを感じた。
だって僕が手伝うって言ったらどうしてたんだよ。
そう言うと、
「や、その時はきっちり手伝ってもらって、その後お礼と称して
デートに繋げる」
と答えられた。
・・・て事は、やっぱり仕事はあるんじゃねぇか!!!
仕方が無いので、その日は僕も手伝いとして先生と一緒に学校へ行った。
や、デートには繋げさせなかったけどね。
「ま、夏休みの学校の教室で二人っきりってのも
ある意味家デートのようなもんか」
帰り道、コンビニで買ったアイスを食べながら先生にそう言われ、
僕は思わずアイスを噴出しそうになった。
ドコまでデートに拘る気なんだ、この人は!!!
そう言うと、先生は前を見たままムスッとして答えた。
「仕方ねぇだろ。オマエが好きなんだからよぉ」
だから毎日会いたいし、デートもしてぇんだよ。
そう呟いた先生は、次の日もきっちりと僕の家へとやって来たのだった。
こうして夏休み前に告白まがいな事を告げられた僕は
夏休み中にきっちりと告白され、今に至る。
ドキドキは、なくなる所か増える一方だ。
本当、どうしてくれるんだ、コノヤロー。
責任取れっ・・・てなしなし。それなしね。
なんかソレこそ思う壺って感じだもん。
「あ、新八は残って先生の手伝いね~」
よろしく。と、力なく手を振って元凶である先生は教室を出て行った。
「大変だね~、毎日毎日」
「イヤな時はイヤって言えよ?
っつうかあんま甘やかすな、あのヤローを」
それを見送っていると、山崎さんや土方さんが気の毒そうに声を掛けてきてくれた。
僕はそれに乾いた笑いを返し、席を立つ。
そうだね。イヤな時はイヤって言った方がいいよね。
そう思うものの、足は自然と先生が待っているだろう資料室へと
向かって行った。
*************************
一万打企画であった3Z話のその後です。
エースさん、どうやらウチの新ちゃんは
夏休みの半分も逃げれなかったようです(笑)
何時もの様に万事屋で夕飯を食べ、台所で後片付けをしていると、
ヒョコリと顔を出した銀さんが出掛けてくると言ってきた。
また呑みに行くんですか?と呆れた顔で返すと、長谷川さんの奢りだから。
大人の付き合いも大事にしなくちゃね~。と嬉しそうに告げられた。
ま、お金ないから自分からはそんなに呑みに行けないしね。
・・・て、そんな事ないか。
ツケ扱いにして結構呑みに行ってるよ、この人。
そうは思うが、今日は奢りだそうだし、仕方ないか・・・と、
呑みすぎないように注意をし、送り出した。
「銀ちゃん、出掛けたアルカ?」
お風呂から出てきた神楽ちゃんに聞かれ、苦笑を返す。
そこで僕は あっ とある事を思い出した。
それは今日の昼間の事。
姉上から電話があって、知り合いに卵を沢山貰ったから、明日の朝卵焼きを
作るのだと告げられたのだ。
大量に作るから、神楽ちゃん達にも楽しみにしててね、と伝えておいて・・・と。
それを聞いた僕は、朝、誰よりも早く起き、それを阻止しようと
心に誓い、神楽ちゃんにも心の底から応援されたのだけれど・・・
ここにきて、予定が狂ってしまった。
何時もなら、銀さんが呑みに行く時、僕はここに泊まっていく。
けれど、今夜ここに泊まったら、姉上の卵焼きを阻止する事は出来ない。
どうしようかと悩んでいると、クイッと袖を引かれる。
「大丈夫ネ!定春も居るし、私、全然平気ヨ?」
僕の考えが顔に出ていたのだろう、
それより姉御の暴挙を止めるネ!と真剣な表情で言われ、僕は苦笑する。
そうは言われても、やっぱり神楽ちゃんを一人には出来ない。
銀さんだって、何時帰ってくるか判らないし、下手すると朝帰りって
可能性もある。
僕はちょっと悩んだ末、ある事を思いついた。
夜も更け、眠りの底に居た僕の耳に、何かの音が入り込んできた。
なんだろう・・・と、未だはっきりしない意識をなんとか浮上させる。
ちらりと隣に視線を向けると、そこにはぐっすりと眠り込んでいる神楽ちゃんと、
枕元に寄り添うようにこれまたぐっすりと寝ている定春の姿が。
結局女の子を一人で居させることに抵抗があった僕は、一緒に僕の家に
行く事を提案したのだ。
これなら神楽ちゃんを一人にする事も(まぁ定春も居るんだけど)ないし、
姉上の暴挙も止められる。
そう言うと、神楽ちゃんはとても嬉しそうに僕の提案に乗ってくれた。
やっぱり夜に一人ってのは心細いんだろうな。
今度銀さんにキツク言って置こう。
僕が帰った後、呑みに行かれると困るし。
ぼんやりとしたままそう思っていると、今度ははっきりとした音が耳に入った。
それはギシリ、ギシリと誰かが廊下を歩いている音で、
僕はビクリと体を竦めた。
もしかして姉上?
・・・いや、まだ帰ってくるには早い時間だ。
じゃあ一体???
そう思っている間にも、足音はどんどん僕達が居るこの部屋へと
近付いてくる。
早くなる心臓を押さえ、眼鏡を掛けると僕は布団を頭まで被った。
そして素早く動けるように布団の中で体勢を整え、視線を
廊下に面している襖へと向けた。
その瞬間、襖がゆっくりと開いていって・・・
・・・・え?
目にした人影に驚くまもなく、僕はアルコールの匂いに包まれた。
「え?ちょっ、何!!?」
「おぉ~、銀さん、今帰ったよぉ~」
ギュッと布団ごと抱き込まれてしまい、なんとか顔を出せば
そこにはヘラリと笑う、一人の酔っ払いが。
「帰ったよ~って、ドコに帰って来てんだよ、アンタ!」
てか、鍵は!!心持小さい声でそう怒鳴れば、よっぱらいの銀さんは
スリスリと頬を摺り寄せてきた。
「どこって、ウチですよ、ウ~チ!当ったり前でしょ~?
他にドコに帰んのよ、銀さん。
ちなみに鍵は開けました~。いいか~?
鍵はなぁ、開ける為にあるんだよ」
「その前に戸締りの為にも存在してんだよ。
も~、どうやって開けたんですか!」
抱き込まれてる為、中々身動き出来ない体をなんとか捩り、
どうにか出した手で擦り寄ってくる頭を離そうとしながら聞くと、
今度はその手を掴まれ、頬を摺り寄せられる。
「ん~、こうチョイチョイっとな。まぁアレだ。
人生色々経験値積んどくと、便利だな☆的な」
「そんな経験値は溝に捨てて来い。
ってかここ、僕ん家ですよ?判ってます??」
「判ってますよ~。だから鍵持ってないし。ってか今度寄越せ。
で、仕方ないからこ~、チョイチョイっと・・・」
「いや、それはもういいですから」
僕の家の鍵に何をしたんだか。人差指と親指をくっつけ、小さく動かして
実演してみせる銀さんの指を呆れた顔で見詰めていると、何か違和感を感じた。
「銀さん、ちょっと・・・」
掴まれていない方の手を出し、その手を掴んで月明かりを頼りに
目を凝らした。
すると、そこには確かに夕方までは存在しなかった傷が多数あって・・・
「どうしたんですか!これ!!」
隣で眠っている神楽ちゃんの事も、僕に抱き付いている酔っ払いの事も忘れて
ガバリと身を起こした。
「ん~?あぁ、これ~?・・・あれ~??」
僕に掴まれた手を見、銀さんは不思議そうに首を傾げた。
そして何か思い当たったのか、小さく声を零すと、ズリズリと体を
動かし、上半身を起こしている僕の腰にまで来ると、ポテリと頭を
落とした。
「ごめん。ちょっと部屋、家捜ししちゃった」
多分そん時ついたやつだ。僕のお腹に顔を埋め、そう呟く銀さんに
今度は僕が首を傾げる番だった。
「部屋って・・・万事屋をですか?
ってかそんなになるまで何探してたんですか?糖??」
だったら絞める、思わずキツクなる視線の先で、
腹の上を住処にした銀色の毛玉はポツリと呟いた。
「・・・お前ら」
「・・・・へ?」
「だって銀さん帰ったのに誰も居ないし。音もしないし。
押入れも厠も風呂も引き出しもゴミ箱も、
全部探したのにどこにもいないし」
その言葉に、僕は一瞬にして今現在の万事屋内の状況を把握したと思う。
・・・ってか引き出しとかってなんだ。
「・・・僕テーブルの上にメモ置いてきましたよね?」
そう、確かに僕はこちらに来る前に念の為・・・と、神楽と共に
こちらに泊まる旨を書いて置いておいたのだ。
それを言うと、決まり悪げに テーブルの下も見たから。 と
告げられた。
あぁ、そうですか。テーブルも引っくり返しやがったんですね、
コンチキショー。
僕が明日の(ていうかもう今日か)予定に頭を痛めていると、
腹の上からブツブツと呟く声が聞こえた。
「大体なんだよ、僕ん家って。
オマエが居て、神楽が居て、定春も居る。
ならここが銀さん家だろうがよ」
除け者扱いすんなよ、この駄眼鏡。反抗期かコノヤロー。ほっとくと永遠に
続きそうなので、一先ず僕は銀色の毛玉に向けて軽くチョップを贈った。
そしてそのまま髪に手を埋める。
「誰も除け者になんかしてないでしょ。
っつうか一人で出掛けたの、銀さんでしょうが」
「でもダメなの。オマエらは出掛けちゃダメなの~」
僕の腹に額をグイグイ押し付けてくる銀さんに、プッと笑いが漏れる。
「はいはい、判りましたよ。もう置いてったりしませんから
さっさと寝てください。
あ、その前に怪我したトコ消毒しましょうか?」
手以外にもありますか?そう聞くと、チラリと銀さんの頭が動いた。
「・・・ここに来るまでにコケた。・・・何回か。」
でもいい、もう寝る。そう言ってがっちりと僕の腰を抱え込んでくる
銀さんに、なんとも言えない、暖かい感情が溢れてくる。
それと共に、頭を撫でる手も優しいものへと変わっていき、
少しすると微かな寝息が聞こえ始めた。
銀時が眠ったのを確認し、新八は未だぐっすりと眠り込んでいる
神楽へと目を移す。
ね、この人、すっごく探したみたいだよ、僕らの事。
手がね、傷だらけなんだ。
それでね、転んじゃうぐらい慌てたんだって。
きっと明日、目が覚めて銀さんがここに居る事を不思議がる彼女に
そう全部話してあげよう。
そして言うのだ。
何時もの朝の挨拶ではなく、
『おかえりなさい』・・・と。
そう言われた時の銀時の顔を想像し、新八は楽しそうに笑みを浮かべると
とりあえず明日の卵防衛に勝利しなくては・・・と、
先ほどよりも狭くなった布団へと、その身を横たえたのであった。
******************************
二人+一匹の有り難味を思い知れ、坂田・パート2(笑)
それはお昼前の事。
そろそろ昼飯時だと、新八が台所へと立って行った。
「新八ぃ~。今日の昼、何~?」
デスクの椅子に座ったまま、それを見送った銀時が少し大きめの声で
問い掛けると、お素麺ですよ~。と返ってきた。
その言葉に、ウゲッと言う声が返る。
「おいおい、またかよ~。ここんトコずっと素麺じゃね?」
「安心して下さい。明日も明後日もその予定です。」
「いやいや、安心出来ねぇからね?ソレ。
そんなに素麺ばっか続いたら体力持たないから。
夏本番前に、早くも夏バテになるからね?」
他にねぇのかよ。と、銀時も台所へと向かう。
すると、鍋を火にかけながら新八がクルリとこちらを振り向いた。
その表情はとても愛らしく、微笑んでいて・・・
「使わねぇ体力なんざぁ
維持しててもしょうがないでしょ?」
・・・吐き出された言葉はとてつもなく厳しかった。
「大体食料買うのにもお金が必要なんですよぉ?
知ってましたかぁ?銀さん」
「えぇ!?マジでか!銀さん知らなかった・・・」
「お願いですから炎天下に頭のてっぺんから
足の先まで黒い物を纏って延々
立ち尽くしてきて下さい。で、近所のお子様達に
虫眼鏡向けられて燃え尽きろ」
「ホント、スンマセンでした~!!!」
ニコニコ笑いながらも続く辛辣な新八の言葉に、銀時は
調子に乗ってましたぁぁぁぁ!!と勢い良く頭を下げた。
そんな銀時に新八は一つ息を吐くと、戸棚から素麺の束を取り出す。
「全く・・・お素麺大量に貰えて良かったですよ。」
桂さんにお礼言わないと・・・そう言う新八に、銀時は小さく舌打ちを
する。
「っつうか普通甘味を持ってこねぇ?なんで素麺?」
「定番だからじゃないですか?って言うか甘味はご飯にならないでしょ。
大体これのお陰で僕達生き繋いでるんですからね!!」
文句を言わない!ぶうたれる銀時にビシッと告げると、新八は素麺を鍋の中に
いれ、
「っぅわっ!!!」
と声を上げた。
「どうした!新八!!」
火傷でもしたかと、銀時が慌てて近寄り、新八の肩を掴んで振り向かせると、
そこには真っ白にレンズを曇らせた顔が。
「へ?」
「あ、すみません。行き成り曇ったからびっくりしちゃって・・・」
そう言うと新八は眼鏡を取り、恥ずかしそうに袂から出したハンカチで
レンズを拭いた。
「おま・・・あ~、もう、あんまびっくりさせないでくれる?
銀さん、寿命が確実に縮んだから。
死因は腹上死って決めてるのに、
確実に減っちゃったから、一回分」
「相手次第ではもっと減らしてやりますよ」
「何々~?もしかして心配してんの?安心しろって、銀さんの相手は
最後の最後まで新ちゃ・・・」
「じゃあ僕銀さんには長生きして欲しいんで、そう言うのは
今後一切なしという方向でお願いします」
「うっそでぇす!!もう新ちゃんとの桃色生活を日々の糧にして
生きてくんで、減らさないでくださぁぁい!!」
「さ、茹で具合はどうかな~?」
銀時の言葉をサラッと笑顔で流し、新八は鍋の中を覗き込む。
今度は曇らないように、少し慎重に。
「・・・眼鏡って時々邪魔なのな」
新八の仕打ちに少し凹んでいた銀時だったが、鍋から出る蒸気に
苦労している新八の姿を見てポツリと呟いた。
それにクスリと新八は苦笑する。
「こう言う時は確かに不便ですね」
「コンタクトとかにはしねぇのか?」
ま、それじゃあ新八の大部分が失われる訳だけど・・・と言いながら
新八の後ろに立ち、一緒になって鍋を覗き込んでくる銀時にゴスッと
肘うちをかます。
「天パ100%の人に言われたかないです。・・・てか、ちょっと
コンタクトって怖いじゃないですか」
「あぁ?怖いって何よ」
つうか天パ100%って何!?肘が入った腹を摩りながら銀時が聞くと、
新八は少しだけ首を傾げ、人差し指を立てる。
それを自分の目へと近付かせながら言葉を続けた。
「だってこうやって目に入れるんですよ?なんか怖くないですか?」
そう言って視線を向けてくる新八に、銀時はにやんと笑うと、
「なぁに言ってんだよ。オマエはやれば出来る子でしょ?
大体もっとすっげーもん入れてんじゃん、いつも」
ここに。そう言ってペロンと新八の尻を撫で上げた。
その感触に、新八は顔を瞬時に赤く染め、次に声を上げようとした所で・・・
「入れるって何アルカ?」
と言う、それまでこの場に居なかった第三者の声が二人の耳に届いた。
「か、神楽ちゃん!!」
何時帰って来たの!!!新八は慌てて傍に居た銀時を押しのけ、
振り返ると其処にはキョトンとした表情の神楽が立っていた。
「何時ってさっきネ。ちゃんとただいまも言ったヨ。」
オマエ等が気付かずイチャイチャベチャベチャしてただけネ。そう言って
鼻で笑う神楽に、新八はカクリと肩を落とした。
「や、ベチャベチャはしてないから・・・」
「それよりも新八!新八はいつも何を入れてるアルカ?」
すっげーもんって何ヨ?と興味津々に聞いてくる神楽に、新八は言葉が出ない。
それまで以上に顔を赤くし、元凶でもある銀時を睨もうとするが・・・
「・・・あ・・・」
「ん?あぁ!判ったアル!!入れてるのはツッコミネ!」
確かに新八のツッコミはすっげーヨ。うんうんと納得したように
頷く神楽に、新八は乾いた笑いを浮かべた。
その視線の先では、先程押しのけた力が強すぎたのか、
壁と仲良くしながら意識を飛ばしている銀時の姿が。
「・・・まぁ、間違ってはいないよね」
だって僕、ツッコミだし。
いつも入れてるのも確かだし。
神楽ちゃんも納得したし。
それ以外の正解は全く見当たらないし。
そう納得すると、茹で上がった麺を水に晒し、何事もなかったかのように
昼の準備を再開した。
「神楽ちゃ~ん、序にツユとか持ってってくれる?」
「おぅ!了解ネ」
「っておぉぉぉおおおいっ!ちょ、酷くね?
銀さんほったらかしって酷くね!?」
「あ、復活した」
「新八、もっときっちりツッコンどくネ!せめて昼飯が終わる
ぐらいまで復活しないように・・・」
「だね~。今度からは気をつけるよ」
「ぅおおい!何それ。ただでさえ素麺続きなのに、それすらも
奪い取る気ですか!お前らは!!
てか新八!銀さんのにピンクの素麺入ってないんですけどぉぉ!?」
「もう頭の中まっピンクなんだからいいじゃないですか」
「よくねぇぇぇえ!だってなんかアレ、甘そうじゃん!?
超甘味的色合いじゃん!!」
「うるせぇぇぇぇぇええ!!!」
そして喚く銀時に、新八のすっげーモンが入れられたのは言うまでもない。
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暑い日は頭も沸きます(←何時もです)