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銀魂(新八中心)の同人要素満載のサイトです。 苦手な方はご注意を。
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買い物を終え、スーパーから出てきた所で、新八はばったりと
隊服に身を包んだ山崎と遭遇した。

「あ、新八君、久しぶり~」

ニコニコと笑って近付いてくる山崎に、新八も笑顔で挨拶を返す。

「こんにちは、山崎さん。本当、久しぶりですね~
どうかしたんですか?」

少し前まで、新八と山崎は良く顔を合わせていた。
と言っても見掛ける場所は殆どスーパーで、新八は買出し、
山崎はマヨの買出し・・・と言う理由であったが。

だが、その山崎とここの所顔を合わせてなかったのだ。

もしかして体調を崩したのか。
はたまた土方のマヨ中毒が改善されたのか。
それともとうとうパシリ要員から外れる事が出来たのか。

どれにしろ、新八にしてみれば

『どうかしちゃったんですか?』

という感じだ。

そんな思いから聞いてみれば、山崎は普通に受け取ったようで、
頭を掻きながら、いや仕事でね。と簡潔に理由を述べてくれた。

「えっ!?・・・あ、いやそうなんですか。それはお疲れ様でした」

少し『仕事』と言う言葉に驚いてしまったのは内緒だ。

新八は本音を隠して労わりの言葉を送る。

「・・・なんか今、ちょっと驚いてたりしなかった?」

「そうですか?
それよりも、そんな長いお仕事だっんなら、ミントン出来なくて
辛かったんじゃないですか?」

流石地味でも監察方。突っ込んでくる山崎の言葉をサラリと流し、
新八は話の方向をさっさと変えた。

この話題ならば、これ以上突っ込まれる事もないだろう。
・・・だが。

「いや、したよ?」

「いや、すんなよ。」

ケロッとした顔で答える山崎に、今度は新八がツッコム羽目になった。

 

 




 

その後、自分も帰る途中だから・・・と言う山崎の言葉に甘え、
荷物を半分持ってもらい、二人は並んで道を歩いていた。

「そう言えばさっきも思ったんだけど・・・新八君、少し大きくなった?」

「え?そうですか?」

不意に言われたその言葉に、新八の目が輝く。
それを見て、山崎はクスリと笑みを浮かべた。

「うん、久しぶりに会ったからそう見えたのかもしれないけど。
新八君は成長期だもんね?」

そうだとしても不思議はないよ。と言う山崎に、言われた新八は
ますます嬉しそうに頬を緩めていく。

別に自分がそんなに小さいと思っている訳ではないが、
成長したと言われればやはり嬉しいもので。

「ですよね~、僕、成長期ですもん。
その内山崎さんを追い越しちゃうかもしれませんね」

「あ、それは嬉しくないかも。
やっぱり新八君の成長期はなしね、なし」

「なんですか、それ」

 

「なんか楽しそうね~、オマエ等」

 

クスクスと笑い合って歩いている二人の背後に、ふと聞き慣れた
声が掛けられた。
揃って振り返ってみれば、ソコには着物に片手を突っ込んだ銀時が
立っており。

「何々?楽しい話なら銀さんも混ぜろや。
って言うか銀さんを入れてジミーを抜け。
そしたらもっと楽しくなるから、
銀さんが」

「いや、混ぜてませんよね、それ。
明らかに俺の存在突き飛ばしてますよね、ソレ」

相変わらずだな~、旦那は。と苦笑すね山崎にハンと鼻を鳴らし、
銀時は二人の下へと近付いてきた。

「で?何話してたの?」

「あ、それがですね~」

「そうだっ!銀さん、銀さんっ!」

銀時の問い掛けに、山崎が答えようとした所で急に新八が
名を呼び、銀時の袖を引いた。

「ん?何だよ」

「僕、少し大きくなったねって言われたんです。
銀さんもそう見えます?」

期待を込めた眼差しでそう問われ、銀時は微かに首を傾げ
新八を見下ろした。

「ん~、そう言われてもなぁ・・・毎日見てっと
あんま判んねぇし・・・」

あ、そうだ。そう言うと銀時は新八の持っていた荷物を山崎へと
渡し、そのまま両脇へと手を差し入れると、新八の体を
ヒョイと持ち上げてしまった。

「えぇ!?ちょ、旦那何してっ!!」

銀時の行動に驚き、思わず声を上げてしまった山崎だったが、
驚いているのは山崎一人らしく、抱き上げられた新八は
至って普通の表情だ。

・・・いや、寧ろ何か期待しているらしく、目を輝かせて
銀時の顔を見詰めている。


って、期待って何をぉぉぉ!!?
え、何コレ。もしかして新八君、体だけでなく心まで
成長しちゃいましたかぁぁぁ!!?
ってどんな成長だぁぁぁぁ!!!!


「・・・どうですか?銀さん」

山崎が一人、脳内で暴走しているのを余所に、抱き上げられた
新八は抱え上げられたことで下になってしまった銀時の顔を
じっと見詰め、問い掛けてみる。

すると、銀時は暫し目を閉じて暫し唸り、

「ん~・・・確かにちょっと重くなってはいるなぁ。」

ま、成長期だし、いいんじゃね。と言ってやんわりと口元を緩めた。

「本当ですか?山崎さん、やっぱり僕、大きくなってましたよ」

流石観察方ですね。そう言って嬉しそうに笑う新八に、山崎は
ハハハ・・・と乾いた笑いを返した。

「ってかよぉ、見ただけでこんな微かな変化に気付くなんて、アレだな。
セクハラにも程があるだろ、おい。
目ん玉刳り貫くぞ、コラ」

「旦那にだけは言われたく
ないんですけどぉぉぉ!!?」

寧ろ何で抱っこしてそんな微妙な変化が判るんですかっ!
ってか何で新八君も普通に接してるのぉぉ!!?
何?これが普通なの?日常的なの?
坂田家的スキンシップなのぉぉ!?

そんな山崎の心の叫びを鼻で笑い飛ばし、銀時は断言する。

「セクハラじゃありません。
身体測定です」

「・・・いや、身体測定はそんな格好でしません。
ってかお尻も撫でません」

さり気なく片手で抱えた状態で、新八のお尻を撫でる銀時に、
山崎は白けた視線を送る。

「筋肉の付き具合を見てるだけだろうが。
ったく、やだね~エロいヤツは何でもその方向に結び付けるんだから。」

「それ以外の何処にも結びつかないよね、ソレっ!
ってか新八君もそんな事本気にしないのっ!!」

「え?違うんですか、これ?」

不思議そうに首を傾げる新八に、山崎はカクリと肩を落とし、

 

とりあえず自分の身の安全の為に、体よりも先に危機感を
急成長させてくれないだろうか・・・

 

 

と、真剣に願ったのであった。

*****************
坂田家ではセクハラ=スキンシップ(待てι)

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「今日こそはやらせて貰いますっ!」

そう言って和室の入り口で仁王立ちしていた新八は、可愛らしい瞳の中に
修羅を飼っていた。

「もうとっくに春を通り越してるんですよ?
何時までも炬燵なんて必要ないでしょう!
それなのにアンタ等と言えば、まだ肌寒いだのなんだのと・・・
だったら長袖着ろよってかちゃんと着物着ろよ」

・・・訂正、可愛らしい瞳の中に飼っていたのは
修羅ではなくオカンだった。
・・・って。

「いやいや、オマエ春を舐めんなよ?
ヤツはまだまだここに留まってるぜ?
寧ろ夏を迎え撃つ気構えだ。
ってかさ、アンタとか言いつつ、後半明らかに一人の人物
指してるよね?寧ろ個人攻撃してるよねぇぇ!!?」

炬燵の中で寝転んだままそう反撃すると、新八は俺を見下したまま
軽く鼻を鳴らした。

「確かに留まってはいそうですけどね、
誰かさんの頭の中に。」

「誰かの頭ってなんだよ、頭って。
寧ろ俺達の中に春は留まっていると
思うんですがどうでしょう?」

「どうもしねぇよっ!
あ~、もう本当うっさい。
兎に角、今日こそ仕舞わせて貰いますからね!?」

そう言って炬燵に手を掛けようとする新八に、慌てて
俺は体を起こし、その手を止めた。

「いやいやいや、落ち着け新八。
何も今日今すぐやらなくてもいいだろうが。
もう少しだけ時間を下さい。せめて心の準備が出来るまで」

「どんな心の準備ですかっ!
大体炬燵があると、掃除の時大変なんですよっ!」

「んだよ、それが理由かよっ!」

「最大の理由だよっ!
上げ下げする労力舐めんなぁぁ!!!」

怒鳴りながら炬燵を上げようとする新八と、
それを押さえ込み、なんとか阻止しようとする俺。

ちなみに神楽も居たりするのだが、どうやらどっぷりと炬燵の
魔力に取り付かれているようで、ピクリともしねぇ。

チクショウ、誰がその眠り守ってると思ってんだ。
俺の眠りも誰か守ってください。
っつうか今現在、オカン・フルチャージな新八から
炬燵の国を守ってください。

「ほら、いい加減諦めてくださいぃぃ!!」

「ちょ、本当待てって。ホラ、アレだよ?
もしかしたらまた寒くなるかもしれねぇじゃん。
寒くて寒くて仕方ない日が来るかもしれねぇじゃん。
そんな時、炬燵が仕舞ってあったら目も当てられないよ?
風邪とかも引いちゃうかもしれねぇよ?」

「その前に炬燵で汗掻いて風邪引きます。
ってかそんな日が来たら、
まず服装を整えろぉぉぉ!!!」

大体っ!炬燵を挟んで一進一退の攻防を続けていると、
不意に新八がギンッと力を込めてこちらを睨みつけてきた。

「そんな寒い日が来たら、責任取って僕が暖めてあげますよっ!!」

 







「・・・へ?」

 








「ぅわっ!!」

その瞬間、俺の抑えていた手が緩み、新八は持っていた炬燵の板と共に
後方へと勢い良く飛んで行った。

・・・ので、すかさず手を伸ばし、その背中を支える。

「えっと・・・銀さん?」

戸惑い気味にこちらを見る新八の頭をポンポンと撫で、
俺は本格的に腰を上げると、そのまま
炬燵布団を引っぺがしにかかった。

うん、やっぱアレだ。
春もとっくに過ぎたってぇのに、何時までも炬燵なんか
出してちゃいけねぇなぁ、いけねぇよ。
さくっと仕舞おう。とっとと仕舞おう。
寧ろ今度の冬はなしな勢いで行こう。

「わっ!ちょ、何してるアルカ!?」

炬燵布団が取られ、炬燵の魔法が解けた神楽が目を覚まし、
何かギャーギャー騒いでいるがしるもんか。

炬燵布団にしがみ付く神楽を、布団を振って落とそうとする。
・・・が、ヤツも必死なようで、中々振り落ちやしねぇ。

ったく、誰に似やがった、この無精者がぁぁ!!


「まだ炬燵出しとけばいいネっ!」

「うっせぇよっ!掃除の時どんだけ大変か判ってんのか、テメーっ!!」

「・・・や、掃除してんの僕ですけどね」

「また寒くなるかもしれないヨっ!」

切々と訴える神楽を、容赦なく振り落とし、俺はフンとばかりに
炬燵布団を肩に担いだ。

 


んなもん、望むところだ、コノヤロー。

*********************
ウチはまだ出してます。
だって新ちゃんいないし(←当たり前です)

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その日は、何時もの様に新八に起こされるのではなく、新八の電話
起こされた。
なんでも少し来るのが遅れるらしい。

んだよ、じゃあ誰が朝御飯作るんだよ。
ってかお早うのちゅーは?

そう言ったら暫し無言の後、突然電話が切れた。

これはアレだ。
多分未払いだったからだ、うん。

ほんの少しだけ仕事しなきゃなぁ・・・なんて考えつつ、
俺は神楽を起こす事にした。

目指すは新八の家だ。

ご飯がなければ食べに行けばいいのだ。
そしてお早うのちゅーがないなら、
しに行けばいいのだ。
序にただいまのちゅーもしよう。

俺はそう決断すると、未だウダウダと寝惚けている神楽の頭を
軽く叩いた。

 

 

 

 

 

 

「・・・なんで来るんですか、アンタ等」

そう言って呆れた顔を向けてくる新八は、今日もツンデレ街道まっしぐらだ。

「てかオマエこそなんで来ないのよ。
銀さん、腹が減って愛が足りなくて仕方ないんですけど?」

「なら腹も愛も自給自足しろよ、いっそ。
それに仕方ないじゃないですか、まだ真選組からお迎えが
来ないんですもん」

そう言う新八の視線の先には、魂の抜けたゴリラが転がっていた。

っつうかあいつ等のお迎えより、
黄泉の国からのお迎えのほうが
先に来そうじゃね?あれ。

「姉御とご飯はどうしたネ?」

「姉上はもう寝たよ。ってなんでご飯!?」

本当、何しに来たんだよっ!と怒りつつも、朝飯の用意をしてくれる
新八に愛を感じる。

うん、やっぱり新八はツンデレだ。

 

 

「で?まだあいつ等こねぇの?」

連絡したんだろ?と、食後の茶を飲みながらそう聞くと、新八は
ん~と困惑気味に首を傾げた。

「一応連絡はしたんですけど・・・なんか変なトコに繋がっちゃったんです。」

「変なトコ?」

新八の言葉に、俺も神楽も首を傾げる。

「元々アソコは変なトコネ」

「や、そうなんだけどね。
でもそれ以上に変なトコで・・・」

「んだよ。ただ掛け間違っただけじゃねぇの?」

よし、銀さんが掛けてやらぁ。そう告げて、俺は電話の所まで足を運んだ。
・・・が、

 








『はい、こちら真選ジャー』

 


掛かった場所は本当に変なトコロだった。

 

 




 

何度掛けてもやはり変なトコに掛かるので、俺は大人しく諦める事にした。
頭を捻りながら新八達の下へと帰ると、やっぱり・・・と
これまた諦め顔な新八に迎えられた。

「なんなんですかね、真選ジャーって。
シンケ○ジャーなら判るんですけど・・・」

「え?何ソレ。銀さんどっちも判んないんですけど!?」

ポツリと零された新八の言葉に、思わずそう聞くと
知らないんですか?と不思議そうに聞き返された。

いや、そこで不思議顔される意味も判らないんですけど。
ってか何で神楽に至っては半笑いぃぃ!?
ちょ、本当何ソレ。
二人だけで判ってんじゃねぇよ。仲間外れには良くないよ?
実は寂しがり屋だからね、銀さんっ!

とりあえず、新八の説明によれば、最近やっている
所謂子供向けの英雄モノらしい。

・・・それを何で俺が知らない事に不思議がられるのか
判んないんですけど。
銀さんはなんでも知ってるなんて思うなよ?
あ、でも恋の手ほどきはバッチリなんで
安心して下さい。
・・・って、アレ?

「もしかして新八、日曜日の朝、来るのが遅いってぇのは・・・」

と、思い当たった原因を恐る恐る問えば、
あはっ と可愛らしくも恥ずかしそうに笑顔で肯定された。

「って、何してんの、オマエっ!!
ダメでしょ、銀さんとの時間は、もっと大切にしなきゃっ!!
これは浮気だよ!?浮気と一緒だよ!!?」

「その前に本気の影すらありませんけどね、
僕には。
それにこれは侍の勉強ですからっ!」

「なんで侍!?英雄モノだろうが、コレ。」

「いやいや、英雄モノで侍なんでィ」

俺と新八が言い合っていると、突然第三者の声が入り込んできた。
ちなみに神楽はまだ米を飲み込んでいる最中だし、
ゴリラは臨死体験ツアー真っ最中だ。

・・・って事は。

ちらりと視線を動かせば、片手を挙げてノソリと縁側に
上がりこんで来る黒い物体が。

「ど~も~。真選ジャー、参りやした」


・・・や、だから真選ジャーって何?

 

 

 

 

 

「中々あれは奥が深い番組でしてねィ。お陰で屯所内では
空前のシンケ○ジャーブームでさァ」

そう言って呑気にお茶を飲むS王子。
その言葉に、新八がポンと手を叩く。

「じゃあもしかして真選ジャーって・・・」

「パクりやした」

「少しはオブラートに包めよ、そこ。
あぁ、でも良いですもんね~、アレ」

そう言う新八の目は、まさに夢見る少年だ。
そのまま沖田とシンケ○ジャー語りに入ってしまう。

どうやら内容は昔と変わらず勧善懲悪的なものらしいが、
英雄側が侍設定らしい。
おまけにリーダー的赤が殿様で、
オリガミがロボットになるらしい。

確かに、話を聞くと侍を志している新八にとっては
興味深いものなんだろう。
なんか侍道を前面に出しているらしいし?
その名もズバリ、侍○隊って言うらしいし?

・・・・・・・でも悪ぃ。
幾ら妄想逞しい銀さんでも、
全く想像がつかねぇや、ソレ。

「ってか沖田君がそう言うの好きなのってのも
想像つかないんだけど・・・」

ポツリと呟けば、当の本人から ヤレヤレ と言った感じで
首を振られた。

「旦那ぁ、判ってやせんねィ。
数人掛かりで一人をボコりまくるなんて、
Sの心を鷲掴みじゃねぇですかィ」

「・・・・あ、そう」

多分製作側が鷲掴みにしたいのは、子供の心と
親の財布だと思うんだけどね、銀さん。

どうやら目の前のパクリ英雄にとって、正義のSは
そのままドSのSと一直線に結ばれていたらしい。

そうこうしていると、漸く腹が満たされたのか、神楽までその話の中に
入っていった。
おまけに蘇生成功したゴリラまでもが・・・だ。


ってかその三人はまだ許せるが、流石にオマエはダメだろう。
いや、忠義がどうとか知らないから。
何?正義の方にそんなのまで背負っちゃってんの!?
子供向けの三十分に、
どんだけ大和魂注ぎ込まれてんだよ、ソレ。


結果、和気藹々としている輪から、ポツンと離れた所に
銀さんは居るわけで。

 

 

・・・とりあえず、今度の日曜はちゃんと起きて見てみようと
心に誓ってみた。

 

 


「ってか銀さんも一応英雄じゃね?特に新八的に」

「旦那ァ、英雄ってのはキラキラしてるもんですぜィ?
アンタはムラムラしてるだけじゃねぇですかィ」

「それにデレデレしてるのもプラスするネ」

「あ、後ダラダラしてるってのも」

「・・・ね?泣いていい?」

*************************
判り辛くてすみませんι週末限定で平和を守っている
お兄さん達の話です。
もう、今年の英雄が大好きなんで、
ついやっちまいました☆(反省の色なしかいっ!)
って事で是非、そのまま蒼さんも嵌ってくださいっ!!(おいぃぃ!!)

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その日、銀時が二日酔いの頭を抱えながら居間へと行くと、
見慣れないお客様が鎮座されていた。

「・・・え?何コレ」

「あ、銀さん漸く起きましたね。
全く、弱いくせにお酒呑むの止めないんだから」

「全くネ。どうせ呑むならお米にするヨロシ」

「や、神楽ちゃん。お米は呑むものじゃなくて
食べるものだからね?」

「酒も元はお米ネ。どっちも同じアル。
寧ろ腹にたまる分だけ、断然いいヨ」

銀時の問い掛けを無視して、ソファに向かい合って座っていた
新八と神楽が話を進める。

「いや同じじゃねぇからな?
大人にとっちゃ酒の方が米より必要な時もあるから。
それよりもお前ら、それは・・・」

「それ以前に人としてお米は
とっても大切なんですけどね。
あ、銀さん、ご飯食べられます?
食べられないなら無理しないで下さいね。
昼食が一人分浮くんで」

そう言って笑う新八からは、暖かいという笑顔に似合いの
形容詞が丸っきり抜けていた。

どうやら昨日呑んで帰って来た事が、彼の怒りに触れたらしい。
銀時は少しだけ体を小さくすると、味噌汁だけを丁重に
要求した。

ただでさえ痛む頭に、これ以上ダメージを与えたくはない。

銀時は大人しく定位置であるソファに腰を降ろすと、
運ばれてきた味噌汁を一口、口にした。

なんだかんだ言って、しじみの味噌汁という所に愛を感じる。

・・・今の彼等の視線から
全く感じられない分、余計に。

そして、それを暫し堪能した所で、銀時は再び先程の質問を口にした。


「で?どったのよ、そのでっけーぬいぐるみは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


新八の言葉を借りるとこうだ。
どうやら何時もの如く、ストーカーがお妙の元にやって来たらしい。
しかも、今目の前にあるものっそくでかいぬいぐるみを持って。

ちなみにクマのぬいぐるみで大変愛らしい。
愛らしいのだが、何分でかい。
大人が座ったのと同じぐらいの大きさだ。
しかも微妙にプレゼントする年齢層やタイプが違っている気がする。

だってアレだ。
お妙の様な年頃の娘に、こんなでかいぬいぐるみはないだろう。
それに相手はあのお妙である。

絶対抱き締めて可愛がるとかしないだろうし、
寧ろサンドバック代わりにするのがオチだ。

それともアレか?
それを見越して、少しでも自分の身代わりになってくれ・・・と言う
切なる願いでも込められているのだろうか。
なら種類が間違っている。

クマじゃなくてゴリラにしろ、ゴリラに。

とりあえず、本物のゴリラの方は願い虚しく、ボコられたらしい。
で、残されたのは、無傷なぬいぐるみだ。

一応迎えに来た真選組に、一緒に引き取ってくれるよう頼んだらしいが、
断られたそうだ。

そりゃぁそうだ。
厳つい野郎共の棲家に、こんなファンシーな塊は置いておけないだろう。
精々藁人形ぐらいなもんだ、アソコに似合うのは。

だが・・・

「ウチにも似合わねぇと思うんだけどよぉ」

しみじみと呟けば、新八が笑って同意した。

「だから誰か欲しい人居ないかと思って。
ほら、銀さん無駄に顔が広いから」

ウチに置いとくと、近藤さんが誤解しちゃいますし。そう言われ、
成る程・・・と納得する。

確かに何時までもアソコに置いておいたら、何時でもプラス思考な
ストーカー魂が炸裂するだろう。

とりあえず、貰ってくれそうなヤツを思い浮かべながら、
ふと沸いた疑問を新八に投げかけた。

「で?家から態々持って来たの、オマエ」

そう言うと新八は えぇ。 と頷き、ドカリと鎮座していた
ぬいぐるみをよいしょとばかりに抱え上げた。

「こうやって・・・っと。朝早いからそんなに人は
居なかったですけど、少し恥ずかしかったです」

そう言って抱えたぬいぐるみからチョコンと顔を出し、
照れたように笑う新八に、一瞬クラリとする。

・・・ヤバイ、何アレ。
ちょっとした最終兵器なんですけどぉぉ!!!?
可愛くてでっかいものに、これまた可愛くてちっこいのがってオマッ!
え?何ソレ。そんな格好でここまで来たの?
道をえっちらおっちらやって来て、時たま抱えなおしながら
チョコンと顔出して前方確認して?
よいしょよいしょって、ここの階段上って?

よく攫われなかったなぁ、オイ。

俺だったらアレよ?親切装ってそのまま掻っ攫うよ?
ってかなんで寝てたかな、その時の俺ぇぇぇ!!!
見たかったんですけど。
もう滅茶苦茶じーっと後ろからその姿を見て
居たかったんですけどぉぉ!!!

あまりの事に心底悔やんでいると、今度は神楽が
ぬいぐるみを抱えている新八の元へと行き、前からぎゅっと
それにしがみ付いた。

「でもこの子、滅茶苦茶抱き心地がいいネ。
これだったら私、ずっと持ち歩いててもいいヨ」

そう言ってスリスリとぬいぐるみに顔を摺り寄せる神楽に、
再びクラリとする。

だってオマッ・・・本当ヤバくね!?
可愛くてでっかいのに、
可愛くてちっこいのが二人もって!!!


「確かに。気持ち良いよね~、この子」

そう言ってやんわりと笑い、同じように頬を摺り寄せる新八。

だからそれ、ヤバイからね。
本当、責任持てないから、銀さん。
や、何の責任かは判んないけど、
兎に角持てないから。

「それにどんなに抱き締めても大丈夫ネ。
安心して可愛がれるヨ」

ニコニコと笑って抱き締める神楽。

や、流石にやり過ぎるとダメだろう。
死にはしないが、多分中身が飛び出る。
って言うかその前に俺がダメだ。
色々クラクラし過ぎて、中身が溶けそうだ。


ってかちょっと羨ましいな、
コノヤロー。



でもまぁ・・・と、俺は浮かべていた心当たりを
サラリと消す事にした。

とりあえずアレだ。
今銀さん、二日酔いで頭まわんないから。
心当たりとか全然思い浮かばないから。
後二・三週間ぐらいしないと復活しないからね、コレ。

そして変わりに思い浮かべる事はただ一つ。





・・・カメラ、どこに仕舞ったっけ?




これだけは早急に頭をまわして行動しなければ。

***********************
こうして坂田のお宝写真は増えていきます。

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「銀ちゃん、太ったアルカ」

風呂から上がり、熱くなった体を冷まそうとイチゴ牛乳を
飲んでいた所、背後からポツリと呟かれた。

振り向けば、半目でじーっと俺の腹部分を
見ている神楽の姿が・・・。

あ、ちなみに下は穿いてるからね、一応。
流石にソコまでオープンにはいけないから、銀さん。

「突然何言ってんの?オマエ。
んなの気のせいだろ、気のせい。
ってか見てんじゃねぇよ、金取るぞコノヤロー」

「その前に慰謝料ぶん取ってやるネ。
トラウマ要素を視界にいれるんじゃねぇよ。」

それに気のせいじゃないネ。そう言って見下げ果てた視線を
寄越す神楽に、思わずちらりと視線が降りる。

そんな事は・・・ねぇよな?
だってまだ弛んでないもん。
全然分かれてるからね、銀さんの腹筋っ!
もう軽く火を吹く勢いで分かれてるからっ!!

・・・あ、でも最近新八が

「そんなにダラダラしてると太りますよっ!
少しは動いてください。ってか仕事しろや、おい」

とか、

「糖分ばっか取ってると、駿足でメタボまっしぐらですよ」

とか言いまくってたっけ・・・
これってもしかして・・・ってかもしかしなくても、その・・・

いやいや、違うぞ?
新八はただ単に万事屋の財布と俺の体を心配してただけであって、
別に俺が太ったとか、そんなんじゃ全くないってっ!


「銀ちゃん、太ったアル」

「だから気のせいだってっ!
ってか断言してんじゃねぇよっ!
せめて疑問系でお願いしますっ!!!」

そう言いながらも、とりあえずイチゴ牛乳を冷蔵庫に仕舞い、
ソコラ辺に置いてあった上着を着込む。

その際、神楽が小さく、ハッ と鼻で笑った気がしたが、
それも多分気のせいだろう。

言っとくけど、銀さん全然気にしてないからね。
イチゴ牛乳は、もう十分堪能しただけだし、
上を着たのもそろそろ寒くなってきただけだから。


ちなみにその夜、寝る前に少しばかり腹筋したのはアレだ。
眠れなかったから、少しだけ体を動かして寝ようと思っただけだから。
やっぱ適度な運動は大切だしねっ!


だから少しぐらい物音がしても
怒鳴り込んでくんじゃねぇよ、神楽ぁぁ!!

 

 

 

 

 

 

「銀さん、朝ですよ、起きて下さいっ!」

次の日、何時もの様に新八に起こされて目が覚めた。

「お~・・・おはよ、新ちゃん」

「お早うございます・・・って銀さん、どうしたんですか?
なんか物凄く疲れた顔をしてますけど・・・」

「え?そう?銀さん、全然大丈夫だけど?
がっつり睡眠とれて、気分爽快なんですけど?」

うん、やっぱり適度な運動って大事だ。
たった二時間の睡眠で、
とんでもない回復力だよ、これ。

「そう・・・ですか?」

俺の言葉に、あまり納得していないのか、訝しげに首を
傾げた新八だったが、神楽の朝ごはん要求の声がかかり、
急いで和室を出て行った。

それを見送り、俺はモソモソと体を動かし、着替えを始める。

なんとなく視線が腹に行くのは、この際無視だ。

そしてズボンを穿いた所で、ふとある違和感が俺を襲った。

・・・っつうかこれ、少し緩くね?

下を向いてウエスト部分を引っ張れば、やはり少しだけ隙間が空く。

その隙間に、ニンマリと口元が緩んでいく。

おいおい、何だよ。
やっぱ適度な運動凄くね?
じゃなくて。
やっぱアレだ。完璧神楽の気のせいだったな、うん。

あ~、今日もいい一日になりそうだなぁ、おい。
そんな事を思いつつ、朝飯が準備されているだろう和室へと向う。

「おぅ、お早うさん、神楽」

「お早うネ、銀ちゃん。今日も寝癖がものっそい事になってるネ。
序に顔の寝癖も酷いもんヨ。
グチャグチャのダラダラに緩みまくってるネ」

「や、頭も顔も癖じゃないからね。
全て生まれつきの純正だから、これ」

寝惚けてんじゃねぇぞ?と言い、神楽のまだ結ばれていない頭を
グリグリと撫でてやった。

「・・・どうしたネ、銀ちゃん。
朝から満遍なく気持ち悪いヨ。
昨日殴った所が悪かったカ?」

そう言い、酷く眉を顰めて体を引かれた。

おいおい、本当に口が悪い子だね、オマエ。
どんな大人、見本にしてんの?
ま、いいけどね。銀さん、出来た大人だから。
おまけに今日は朝から気分がいいからね。

ふふんと笑い、さり気なくウエスト部分に手を添える。

「別に~?あ~、しっかし腹が減ったな。
もうなんて言うの?腹が減りすぎてズボンが
緩い緩い」

「・・・銀ちゃん、見てて痛いからやめて。
なんかもう・・・本当、痛い。」

「あれ?なんか口調違ってない!!?
違うから、見栄とかじゃ全然ないからっ!
ほら、本当に緩いじゃん、コレェェ!!!」

そう言って服を掻き分け、先程見た隙間を見せ付ける。
と、その瞬間頭に衝撃が走った。

「って、何してんですか、銀さんっ!!」

見れば足元にはお玉が転がっており、居間の入り口で
新八が仁王立ちされていた。

「新八ぃ、銀ちゃんが無理矢理見たくもないもの見せ付けてくるネ。
もうトラウマ決定ヨ。
これは銀ちゃんの分のオカズでも
食べなきゃ、立ち直れないネ」

「ちょっ!それただ単にテメーの食い意地がはってるだけじゃねぇかっ!
ってか違うからね、無理矢理とかじゃ全然ないから。
ただ真実を神楽に見せつけようと・・・」

「やっぱ見せ付けてんじゃねぇか。
も~、やめて下さいよ。その内捕まりますよ?」

段々と低くなっていく新八の視線に、俺は慌ててズボンに手を掛けた。

「だから違うって。コレだよ、コレ。
ズボンが緩くってよぉ。ホラ、こんなにガバガバ・・・」

「そんなに緩くもないネ。
微かに隙間があるぐらいヨ」

「って、トラウマがどうとか言ってた癖に、
自ら覗き込んでるんですけど、この子ぉぉぉぉ!!」

それにバッチリガバガバですっ!と言い返しつつ、
俺のズボンに手を掛けて覗き込んでくる神楽から
体を逸らす。

「神楽ちゃん、女の子なんだからそんな事しちゃダメでしょ。
でも、なんでそんなに緩い・・・って、あぁっ!」

首を傾げ、不思議そうにしていた新八だったが、何か思い出したのか
足早に近付くと俺の背後へと回った。

そしてペロリと服を捲る。

「あ、やっぱりこれ、破れてるヤツですよ。」

「・・・・へ?」

ほら、ここ。そう言って新八はウエストの後ろ部分を
ポンポンと叩いた。

「この部分、ものっそく破れてるんですよね~。
繕おうと思ってて忘れてました」

そう言われ、手を回してみると、なるほど。
確かに後ろの真ん中の部分が破れてる。

それもさっくり。

「コレじゃ緩いはずですよ。
すみません、直ぐに変えのズボン出しますね」

「あ・・・いや、うん、いい。
自分で出すし」

申し訳なさそうな顔でそう告げる新八に、俺は軽く頭を振って
答えた。

新八は そうですか? と普通に返してくれたが、何故だろう。

神楽からの視線がものっそく生暖かい気がする。

それを気のせいだと言い聞かせつつ、俺は和室へと引き返した。

 


・・・うん、とりあえずアレだ。
やっぱ適度な運動は必要だ。
ご飯を美味しく食べる為にも必要だし、
気持ち良く寝る為にも必要だ、うん。

 

 

・・・でも、今一番必要なのは、部屋の片隅だよな。

俺はそっと部屋の隅で膝を抱える事にした。

 


うん、ちょっと体勢がキツイ気がするけど、
それもきっと気のせいだ。

*********************
この後、長谷川さんあたりに
「幸せ太りじゃね?」と言われて完全復活(笑)

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